四輪クドウの独り言

見えたまま、聴こえたまま、感じたまま…

最上位計画の第五次北本市総合振興計画を「内容不十分」と北本市議会「否決」

2016-06-08 19:58:30 | 日記

●6月7日開会した6月定例会の初日、昨年12月議会で提案された「第五次北本市総合振興計画基本構想」、3月議会で提案された「同前期基本計画」の2議案が、特別委員会の審査を終え、本会議で採決され、全員19名のうち退席者4名を除き、賛成者無しの「全会一致で否決」しました。反対した議員、退席した議員すべてが「苦渋」の決断であったと思います。一夜が過ぎ、今日は議案調査でした。朝日新聞と埼玉新聞が記事にしました。大変よくまとめていただきました。添付しましたのでご覧ください。

 

●昨年12月議会に基本構想が提案され、議案質疑に市長は「私はこれをそのまま通してくださいというのではなくて…」と答弁され、提案された原案にこだわらない、修正もあるという思いを議員に与えました。その後特別委員会に議案は付託されましたが、「修正が可能」という空気が広がり、審査を複雑にしました。それからは市長自ら「議会で修正ください」を再々にわたって答弁されました。審査が進むに従い、基本構想に必要な計画策定の趣旨や市の現況と課題、社会の行動、まちづくりの目標など、計画の重要部分が不十分と、委員(議員)から指摘されました。

●また、基本計画についても、北本市が直面している人口減少や少子化、10年後の超高齢化、そして懸案であった圏央道の開通による新たな地域の活性化などの対応した事業が不足しているとの意見も多くありました。委員からたくさんの意見やアイディアが出されました。市長はそれらを含めて議会で修正してくださいと言いましたが、委員の多くは「修正の内容・幅が大きい。執行権にかかわるものだ」などの意見で、市長は議案を撤回し再提出するのがよいということでした。何度も「撤回」のサインを送りましたが、市長は一貫して議会の修正を求めました。新聞記者には、「撤回の要請文書がなかった」と言ってようですが、普通は政治決断です。自ら判断するもので、議会からの文書などあるはずがありません。議案撤回は議案提案者の権利で、議会はそれを承認するだけです。議会から言われて撤回するようなものではないと思います。

●私は特別委員長として、昨日本会議で議長に、委員会での審査結果を報告しました。このことで委員長の職は解かれました。6カ月間でしたが、9人の委員の協力で満足のできる審査ができました。この間、いろいろと私に対するネガディブな声も聴きました。今後に生かしていきます。職員など策定にかかわった方々のご努力は十分認めますが、今となっては、議員の質疑に耐えられる、説得力のある、希望が出る総合計画の議案であってほしかったというのが率直な感じです。少なくとも、提案者の市長が「好きに修正していいですよ」というような議案でないほうがいいですよね。

●いずれにせよ、特別委員長の職が説かれましたので、今後は本来の議運の委員長として円滑な議会運営、議会改革にとりんでいきます。市長は議会の決定を受け、新しい北本市の成長が期待できる総合振興計画にリニューアルして再提案されることを期待しています。傍聴されていた市民の方が次のような感想を述べています。

●昨6月7日の議会で、第5次総合振興計画審査特別委員長の審査結果報告の後、市長提案の基本構想と基本計画案の賛否が問われましたが、4名の議員の退席後15名の議員によって否決が確定しました。このような結果とならないように、議長と委員長は、市長に事前に撤回し再提出するよう説得をしました。しかし市長は説得に応ぜずこのような結果になりました。朝日新聞の記事によると、議会で否決後市長は新聞記者に、「残念だが、真摯に受け止める。急いで作り直す」と言ったようですが、こんな答えをするならなぜ議長やその他の議員の説得に応じ、撤回しなかったのか不思議な気がします。

●市長自らと、市長を応援する市内の有力者の一部に議会での修正を依頼している情報が流れていたので、多分それらの人の工作が成功すると思っていたのでしょうか…。最後の特別委員会の席上、議長の撤回申し入れを市長が拒否したとの報告があり、8名の委員全員が提案の否決に賛成した事実と、基本構想にまちづくりの目標が示されていないという計画の構造欠陥が指摘されていることを考えれば、論理的に考え、真剣に勉強もする現在の議員が、納得しないのは明らかだったはずです。それにしても、特別委員会の委員は、これまでの議会のイメージを大きく変える、生活者に立った議論と熟議に向けた姿勢は、傍聴したものとして高く評価しています。

●この方の感想は、大変よく理解できます。特別委員会は、毎回傍聴される市民が多く、関心が高かったのでしょう。今後も、市民の関心を高め、議会の傍聴される市民が増えることを期待します。

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