ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

学校というのは、幸い何の苦労もせずに、はじめから客がいてくれる。

2009年04月22日 | Weblog
「教育力」齋藤孝著より。

いきなりこの部分だけを取り上げてみると、実に面白いことを言っているように思えてくる。それは生徒(学生)のことを客という表現でとらえているからだ。

生徒が客なら教師はここでは演技者ということになる。つまり舞台にたつ役者とも言えよう。確かに演劇を考えれば、常にライブだ。客席の観客に満足してもらわねばならない。

生徒は授業料というお金を払って学びに来ているとも考えられる。しかし、学校の場合は楽しくなくても、ほとんど義務でその授業時間を過ごさねばならない。退屈でも次の時間にはお客(生徒)は入ってくれる。

同じライブでも一般の演劇ではそうはいかない。小さな演劇集団なら自分たちの手でチケットを売りさばかねばならない。期間の日数分だけ、また会場が大きくなるほどそのノルマは大きくなる。

そして、その舞台の芝居がつまらなければ、お客には途中でも帰ってしまう権利はある。さらには、いかにつまらないかをクチコミしてしまうかもしれない。

しかし、同じ教える立場とは言っても予備校の場合は、そこにいかに実力のある人気講師がいるかも繁盛する要素だろう。もちろん高額なサラリーを得られるカリスマと呼ばれる講師はごく一部だろうが。

その点、学校の教師は、幸い何の苦労もせずに、はじめから客がいてくれる、となるわけだ。そう考えれば、ある意味恵まれているとはいえまいか。とはいっても、実際は授業で科目を教えるより生徒指導のほうが負担が大きいかもしれないが。