素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

霜月とは名ばかりの暖かさ

2011年11月03日 | 日記
11月に入ってから暖かい日が続いている。午前中は用事のため自転車で走る。暑くも寒くもなくちょうど良い。ユリノキやソメイヨシノの葉の色が変わっていなければ晩秋に入ったとは思えない。
  帰りの長く続く坂道ではうっすらと汗ばむ。ちょうど準備体操代わりになったので、午後はジムでたっぷり汗を流すことにする。

 有酸素運動の時読むものを用意していくのだが、今日はこむずかしいものは読みたくない!という内なる声があった。昨日、りそな銀行の方が届けてくれた『R'style 5l』(アールスタイル・ファイブエル)というりそな銀行の情報誌がちょうど良いと持って行くことにした。11月号の表紙は内田樹さん。木村政雄編集長スペシャルインタビューを受けている。

 木村さんの「内田先生の定義する大人とは、一体どういうものなのですか?」という問いに対して

「汚れていたり、弱かったり、卑劣だったり、卑猥だったり・・・そういう部分をたくさん抱え込んでいて、それでも何とか折り合いをつけてやっている人たち。汚れていることを市民としての欠格であると思わない人たち、ということでしょうか。自分の中にある汚さや弱さを許せない人がいますよね。こういう人たちは、どうしても他人に対しても非寛容になる。結果的にそれは、外国人や障害者に対する差別、すべての人間はピュアで健全であるべきだという考え方に繋がっていきます。“こども”はそういう意味で危険な存在です。大人というのは、集団からできるだけ脱落者や犠牲者が出ないように、力のあるものは力を出し、知恵のあるものは知恵を出して、気分よく共生するかたちをつくることができる人のことだと思います。」
と答え、『弱さに対する寛大さ』に尽きるとしめくくっている。

 「そうなんだよな」と思いながらウォーキングをした。薄いマガジンなのでもう1冊『大阪今昔歩く地図帖』を持って行った。彩色絵はがきや古写真、古地図がたくさんありながめているだけで楽しい。もともとレトロな建築は好きで大阪市内で残っているものを巡ったことがあるが、今は建て替えられてなくなってしまったものを見ることができる。この本を衝動的に買ったのは、多分に朝ドラ“カーネーション”の影響である。今、昭和7~8年の心斎橋の百貨店が舞台の中心になっているがセットがなかなかよくできている。実際は?という興味に応えてくれるのである。
  
  
 
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする