素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

診察室のワルツ“自分を大切にする”

2011年11月09日 | 日記
 休暇を利用して志摩の実家に遊びに行っていた娘が帰ってきた。父親からの年賀状300枚を預かって来た。今年の絵は“備中国分寺五重塔”である。11月中に印刷をして送らねばならない。住所録作成、お尻についた火がボウボウと燃えてきた。

 昨日、今日とグ~ンと気温が下がってきた。やはり4℃~5℃も一気に下がると体感的には「サムッ!」と感じる。まわりには体調をくずしている人が結構いる。今日の毎日新聞の朝刊に、医療コミュニケーション研究家の岡本左和子さんが『診療室のワルツ』という連載コラム欄で“自分を大切にする”という題の一文を寄せている。気に入ったので、そのまま紹介します。

 病気は、ある日突然やってきます。かかりつけ医を持ち、定期的に健康診断を受け、食事や生活習慣に気をつけていても、残念ながら完全に予防することはできません。病気になるというのはショックが大きいですし、先行きが不透明になるため不安が増します。

 病気と診断されるまで、ささやかな生活を楽しく安定して送っていると信じていたのに、突然病気と一緒に生きていかなくてはならない、手術が必要などと言われたなら、不安になって当然です。おかしな言い方かもしれませんが、その時は大手を振って不安になってください。しかし、それは診断された病とどのように暮らしていくか、どのように治療していくか、についてだけにしましょう。

 確かに、入院や長期治療となれば、生活を変えることや家族や友人にお願いすることも増え、あれこれ段取りが必要になるでしょう。治療に向けて準備するうちに気持ちがなえて、「こんな大切な時期に病気になるなんて」と悔しくなり、不安に加えて「周りに面倒をかけて申し訳ない」「病気になって情けない」という自己否定的な気持ちが錯綜します。

 それでも、「あなた」が今まで真面目に一生懸命生きてきたことや有能な社会人であること、家庭を築いてきたこと、大切な親であり子どもであることは変わりません。それらは病気になったこととはまったく関係がないのです。「情けない」ではなく、「悪いところが見つかり、対処法が分かってよかった」「人生の課題が増えた」と思うのはどうでしょう。

 1日に一つ楽しい事を意図的にすることも、自分を大切にするために効果があります。花を育てる、映画を見る、友達と話す、メールばかりではなく手紙を出すのもよいでしょう。1日に一つ病気のことや病を持つ自分、闘病生活以外のことで、小さな楽しみを見つけ、それを書きとめてみてください。数週間後に読み返してみると「結構楽しいこともある」という気持ちがわいてきます。

 病気でなかったとしてもやりたいと思うことを楽しんでみる。それは、「自分」を大切にし見失わない一歩につながります。そしてそれが医師と治療に前向きに取り組む姿勢を支えていきます。


 肝に銘じておこうと思った。
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