素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

2冊の本を一気読み

2010年07月06日 | 日記
 ゲリラ豪雨がここ2,3年でずい分多くなったように思える。気のせいか、実際そうなのかは定かではないが、その報道を見るたびに自然の脅威と我々の生活の基盤の脆弱さを感じる。予測のつかない天気だけに、歩きや自転車で遠出もできないので、家を中心に過ごすことが多くなる。衝動的に買った2冊の本を一気に読んだ。どちらも角川書店の新書“角川oneテーマ21”のものである。イビチャ・オシム著『考えよ!~なぜ日本人はリスクを冒さないのか?』とテリー伊藤著『なぜ日本人は落合博満が嫌いか?』である。

 このシリーズは、裏表紙にテーマが書かれているので紹介しておく。

オシムさんの本。テーマ「日本サッカー」 なぜ日本人はゴールの前で責任を放棄するのか?            
           ▼日本は南アW杯グループリーグを突破できる
           ▼岡田監督は辞任すべきではない
           ▼リスクを負わない者は勝利することができない
           ▼模倣はどこまでいっても模倣でしかない
           ▼“走れ”そして“考えろ”
           ▼組織に必要なのは“規律”と“創造性”
           


 2010年4月に初版がでているので、ベスト4まで進んでいる今、読みたくなった。多くの示唆ある言葉があったが、中でも一番印象に残ったのは『自分で考えずに人に聞くという行為と、自分で考えて、わからないことを質問するという行為は根本的に違うことだ。』

というくだりかな。サッカーに限らず、チームを組んで仕事をしていく場合、個々のメンバーが自分の頭を通して課題に対して取り組んでいかないと創造的なものは生まれないし、未然にミスを防ぐこともできない。このことが社会全体に欠けているように思える。

 岡田監督への評価、政党への支持率の短期間での急変などを見ると、しっかり考えていないのではないかと思ってしまう。また、大相撲に関しての一連の流れも、問題が整理されておらず土石流のような勢いですべてをのみ込んでいっているように感じる。これでいいのかなと考えてしまう。

テリーさんの本。テーマ「落合博満」 落合の超合理主義を受容できないお子様国歌・ニッポン           
           ▼日本人の幼稚化をあぶり出す超プロフェッショナル
           ▼非常識の力で壁を破る
           ▼去るものは追わず、育つものは見逃さず
           ▼今、日本人に必要なのは“落合力”である
           ▼もし落合が総理大臣だったら
           ▼落合こそ長嶋茂雄の後継者だ!


 テリーさんのいうところの“落合力”とは『群れず、はしゃがず、黙って信念を貫いていく。
                          媚びず、言い訳せず、不気味なほど寡黙に勝負して、勝つ。』


 これが今、日本に必要だということを熱く語っている。私の好きなタイプの落合に、対極にいる人だと思っていたテリー伊藤さん(熱狂的な巨人ファンにして長嶋茂雄信奉者)がスポットをあてたことに興味をそそられたのである。

 監督(リーダー)論として、思っていたよりおもしろかった。
コメント
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