素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

第2回『短歌と俳句の交響』に参加。伊丹へ。

2010年07月31日 | 日記
 伊丹商工プラザ6階マルチメディアホールで行なわれた。第1部は、現代短歌の旗手、「心の花」編集長、現代歌人協会理事長の佐佐木幸綱氏と現代俳句のリーダー、「草樹」代表、現代俳句協会会長の宇多喜代子氏の対談。進行役は「船団」代表の坪内稔典氏。

     坪内氏の軽妙なツッコミを交えながらお二人の話を聞いていると、和歌と俳句は“七 七”の違いだけで、似ていると思っていたが、むしろ、北極と南極ぐらいの対極にあるぐらいのものであるということが伝わってきた。50分の対談時間が短く感じられた。

 10分の休憩後の2時間は、5人のコメンテーター(歌人3人、俳人2人)による歌・俳句の合評会。去年は、当日にお題が出てその場でつくったものを休憩時間にまとめて印刷するというライブ感覚あふれる趣向であったが、裏方の人達のバタバタぶりが気の毒なぐらいであった。今年は申し込む時に和歌か俳句を添えているので、受付の時印刷された応募作品一覧が渡されたので、ゆっくり見ることができた。ちなみに私は和歌に応募。ちょうどW杯の真っ只中であったし、夏の甲子園の地方予選の話題が出てきたころだったので

   監督の孤独を映す炎天下勝つも負けるも一瞬の運

 当日、話題にのぼった作品で、私もおもしろいなと思ったもの。

●梅雨晴れに並んで干された雨傘の水のしたたり光りを返す

●もう四年蚊に血を吸われておりません御霊神社に祭囃聞く

●ラムセス王のミイラのごとく仰向きに正しく眠れかなしきときは

●森を出て心が濡れている感じ7月はじめの道はまっすぐ

○ビビンバを混ぜまぜ混ぜてみんな夏

○天の川ほっときゃ乾く髪だから

○髪切ってバッグの中の缶ビール

○お隣の赤ちゃんの声月涼し

  それぞれのコメンテーターの寸評ややりとりは興味深かった。奥の深さやこだわりの強さを感じた。

 こういう所に身をおいていると自然と脳が刺激されるのか、今朝の“夕?立ち”の時感じたことや会場に入る前に伊丹の町を散策したことなどを歌にしてみようと考え始める。

 世間の音が激しい雨の音にすべて吸収され一瞬“静の世界”が出現し、雨が去るとともに、せみの声が湧き出てきて、カラスなど鳥の声が聞こえ、車の音が聞こえ出し日常の生活が始まったという不思議な感覚を今朝経験した

  垂直に落ちる雨音15分立ち去る後にせみの声

 去年は、伊丹の駅で下車すべきところを手前の尼崎で下車して、会場を探して尼崎の町をさまよったため、時間をロスしてしまい伊丹の町をゆっくり見ることができなかった。今年は、2時間前には伊丹駅に着き、昼食の時、酒の発祥の地でもあるので小西酒造の“男山”をあじわいほろ酔い気分で「みやのまえ文化の郷」や猪名野神社を巡った。

 冷酒が体を巡る昼下がり伊丹の郷をフラリフラリと
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