素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

Eugen Cicero - simply the best - Hungar...なつかしいです

2009年11月18日 | 日記
Eugen Cicero - simply the best - Hungarian Rhapsody N°2


 以前のブログで昔買ったレコードの処理についてもう一度聴いてみたいものがあるのでどうしようか迷っている。と書いた。それがオイゲン・キケロの演奏である。ルーマニア出身のジャズ・ピアニストでクラッシックのジャズ化でたぐいまれなる才能を発揮した。

 浪人、大学生の5年間は名古屋の中村遊郭の跡が色濃く残っていた所に下宿していた。市電のもより駅は「大門通」である。

 下宿といっても、基本は行商人とか季節労働者が利用する6部屋しかない小さな旅館である。素泊まりの値段は1畳100円。私は3畳の部屋だったので1日300円。1ヶ月で9000円だが超連泊なので8000円。

 その狭い部屋に、必死でためたお金で不釣合いなでっかいONKYOのステレオを買った。接近しているのでヘッドホーンを使わないと聴くことができない有様で、おかみさんは「どうするだがね」とあきれていたが、一番ほしかったものだったので、布団をひくと部屋にほとんど隙間がなくても大満足であった。

 ジャズに興味をもったのがオイゲン・キケロとの出会いからである。ラジオから流れた時に「誰だ?」となった。名前もうまく聞き取れず、なんとなくこんな感じの名前をたよりにレコード店をまわった。

 夜中に、ヘッドホーンをつけて聴いていた時、夢中になって定規で拍子を打っていたみたいで、階下で寝ている旦那さんを睡眠不足にさせてしまったこともある。彼の演奏を聴いているとなぜか元気が出てくる。

 陽水とブログとYou Tubeのおかげで再会できた。感謝。

 大学4回生のころ『神田川』がヒットした。“三畳一間の小さな下宿 窓の下には神田川・・・”私の場合は“窓の下にはトタン屋根・・・”で、小さな石鹸をカタカタ鳴らして一緒に行く人もいなかったが、心にしみた歌だった。このLPが名古屋で買った最後のレコード。

 本と同様に音楽との出会いも自分の人生の1コマ1コマに大切な思い出となって残っている。 
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