かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

揚輝荘・聴松閣/名古屋市千種区~地階(旧舞踏場・瞑想室)

2014-12-14 | 名古屋の近代建築

地階の南側には、インド・イスラム風のインテリアで統一された旧舞踏場(現多目的ホール)があります。
祐民が仏跡巡拝旅行で感銘を受け、東南アジア・インドのイメージを形にした旧舞踏場の舞台では、当時能狂言や舞踏などが催されました。


■舞踏場に入るとすぐ左手に半円形の舞台があり、右手(西側)に多目的ホールとして使用されている空間が広がります



■柱頭部や梁には蓮華模様、柱基底部にはインドアーグラ宮殿に見られる植物模様など、舞踏場全体にインド・イスラム様式の装飾が施されています
 


■舞台の西側に広がるホール



■南側窓ガラスには、ヒマラヤ第三峰カンチェンジュンガの雪嶺のレリーフが施され、日光やライトで浮き出させる工夫が凝らされています



■北側にはバーカウンターを設けたドリンクコーナー



■西側暖炉上の女神像のレリーフは、仏跡巡拝旅行で訪れたカンボジアのアンコールトムの彫刻を模したもの


■暖炉左には算盤状の連子窓、その隣には瞑想室の入口があります



■舞踏室南西角に設けられた「瞑想室」
西側壁面にはモザイクタイルが貼られ、アーチの中心には女神の石像があります
 





※揚輝荘・聴松閣については、邸内の説明板・パンフレット・「揚輝荘の窓・第2号」などを参考にさせていただきました



最新の画像もっと見る

4 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ハリー)
2014-12-18 07:52:30
こ、これは凄いですね~!

「魔宮」

なんていう言葉が思い浮かびました。
窓からヒマラヤの山々が…なんという凝りよう…

年内は無理そうですが、早く訪問してみたいです!
返信する
覚王山の迷宮 (shortwood)
2014-12-20 17:38:44
ハリーさん、こんにちは。

全国に金持ちの建てた西洋館数あれど、これだけ自分の趣味で贅を尽くした邸宅はなかなか見当たりません。

インド・イスラムオタクがこの世に出現させた、まさに「魔宮」「迷宮」と呼ぶにふさわしい建築です。

ぜひ一度ご覧あれ!
返信する
Unknown (ハリー)
2015-03-09 11:44:56
やっと昨日訪問出来ました!いやぁ、凄かったです。
その凝りようといったら…。照明ひとつとっても独創的
でした。

財力も半端なかったのだとは思いますが、構想が
壮大ですね。入口か、途中まででいいから地下道に
降りてみたかった。

全容が現存していれば…と想像してしまいました。
すごかったでしょうね。その代わり一生入れなかった
かもしれませんが…。現在元の敷地内に建っている
億ションもすごかったです(笑)。

返信する
億ションの隣の魔宮 (shortwood)
2015-03-11 23:20:30
金持ちの道楽とは言え、一般庶民には次元が違う世界です。
当時でもこれ以上の豪邸は存在したのでしょうが、これだけ一個人の世界観で統一された建物はちょっと見当たりません。
その点ではまさに唯一無二の「魔宮」と言う呼び名がふさわしい気がします。
返信する

post a comment