かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

瀬戸陶磁器会館/旧瀬戸陶磁器工業組合綜合共同販売所見本陳列所(愛知県瀬戸市)

2015-01-28 | 尾張の近代建築

 今年になって初めての近代建築探訪は、2006年以来ほぼ10年ぶりになる愛知県瀬戸市です。瀬戸は江戸時代から尾張藩の保護を受けた陶磁器産業が栄え、明治以降は石炭窯の発達もあり「せともの」といえば陶磁器の代名詞といわれるほどになりました。名鉄尾張瀬戸駅の南西瀬戸川沿いには、昭和10年に瀬戸陶磁器工業組合綜合共同販売所見本陳列所として建てられたRC造総タイル張り3階建の立派な建物が今も残っています。

 昭和61年に建物の西側に隣接し新館が増築され、外壁タイルやアルミサッシを新館に合わせて改修しましたが、建物北面の玄関廻りは当時の面影をそのまま残しています。特に玄関廻りを囲むように張られた陶板のテラコッタ装飾は、陶磁器の町らしい華やかな雰囲気で、この建物の最大の見どころになっています。内部は1階廻りが大きく改変されていますが、3階の大ホールや2階の理事長室、廊下階段周りに竣工当時の旧状をとどめています。


◆愛知県陶磁器工業協同組合(旧瀬戸陶磁器工業組合綜合共同販売所見本陳列所)/愛知県瀬戸市陶原町1-8
 竣工:昭和10年(1935)
 設計:丹羽建築事務所(丹羽英二)
 施工:北川組
 構造:RC造3階建
 撮影:2015/1/25


■瀬戸の町を東西に流れる瀬戸川沿いに建つ瀟洒なタイル貼りの建物はとても戦前築とは思えません



■玄関より西側(向かって右側)は昭和61年に増築されたもので、窓割りなどが異なっています



■釉薬のかかった黄瀬戸(きぜと)の陶板で門型に囲った玄関廻りは竣工時のままで華やかな印象です
 外壁のタイルがすべて張り替えられたため、建物全体から受ける印象はかなり現代的



■旧字体の看板が昭和レトロな雰囲気を演出



■2006年訪問時の玄関廻り
 竣工時の金属製グリルが当時のまま残っていましたが、その後現在のものに変更されたようで残念です



■玄関両脇にある藤の花を図案化した陶製の照明シェード
 釉薬のかかったテラコッタは、竣工時から80年を経過した現在も当時の艶やかな質感を保っています!
 

 


尾張富士散歩

2015-01-18 | ありふれた日常

恒例の日曜散歩、本日は尾張富士の大宮浅間神社周辺を散策しました。
新年は久しぶりに田県神社、大縣神社、成田山と初詣に出かけたのですが、今年は散歩も兼ねた「ご近所神社めぐり」にはまりそうです。


■鳥居をくぐると右側に神社と尾張富士登山口、左の道は明治村に続きます



■大宮浅間神社本殿



■登山道案内板



■境内の池の鯉とこどもの造形になぜか惹かれるものがあります。
鯉の口は噴水になっているのでしょうか?



■神社前の道で忘れ去られた昭和の看板を発見。
モーテルはもはや死語、「ゴージャスな雰囲気、夢の宮殿」のフレーズが泣かせます。
「はる」という屋号にもしみじみ昭和の哀愁が漂います。



■帰り道で見つけたなかなか良さげな一部洋館住宅



■最近齢のせいか路傍の石仏に目が留まります



散歩のおともはウェザー・リポートの「ヘヴィー・ウェザー」
大学生の時からの愛聴盤で、わたしにとってロックからジャズ・フュージョンへの橋渡しをしてくれた一枚。
ジャコ・パストリアス(ベース)が初参加した本アルバムは、ロックばかり聴いていた私にもとっつきやすく、ウェザー・リポートと言えばこのアルバム。
一曲目の「バード・ランド」を聴くと、今でもジャズ好きの下宿の友人の部屋で初めて聴いた当時が鮮明に蘇ります。





昭和のにじむ地名案内板~Part2(名古屋市昭和区)

2015-01-11 | まちかどの20世紀遺産

瑞穂区で見つけた「昭和のにじむ地名案内板」を昭和区でも発見。
寄贈スポンサーはやっぱり今は亡き福徳相互銀行です。


■昔は梅がたくさんあったのでしょうか?
地名には町の記憶が刻まれていて、昔の街角の様子が想像できます
  


■こちら地名ではなく交通標語が描かれています

撮影:2014/11/23(名古屋市昭和区)


大正~昭和の洋風住宅/名古屋市昭和区御器所~荒畑界隈(2)

2015-01-07 | 名古屋の近代建築

今回の覚王山~吹上~御器所~荒畑界隈洋風住宅探訪の最後は、地下鉄鶴舞線荒畑駅のある山王通の南側のエリアです。
荒畑駅から南に入る通り沿いに、ミニ洋館付住宅よりグレードの高い洋風住宅が数軒残っていました。


■建物全体が洋風意匠で統一された、かなり本格的な洋館住宅です(昭和区御器所)



■二階は下見板張りの外壁にアーチ窓が並ぶ縦長の四連窓、玄関脇の二連のアーチ窓も素敵です





■外壁に石張り風の目地を切った大小の洋館が並ぶ洋風住宅(昭和区松風町)



■大正~昭和の洋館が持つちょっと怪しげな独特の雰囲気が漂います





■窓枠のデザインがいかにも戦前昭和っぽくてツボです!



■松風町の洋館のすぐ南側にも洋風住宅が残っています(昭和区若柳町)



■スクラッチタイルの門柱がモダンで、なかなか味わい深いものがあります


昭和・瑞穂・千種・天白区のエリアには、大正~昭和にかけて開発された住宅群が今もまだ比較的多く残っていますが、年々急速に減少しています。
今回は2回目の探訪でしたが、まだまだ取りこぼした物件も多いと思われます。
これからも名古屋の戦前の住宅地の姿を留める洋風住宅が残っている間に、このブログで一軒でも多く紹介できればと思っています。


犬山成田山ぶらっと初詣

2015-01-04 | ありふれた日常

正月三日、昨夜の雪もまだ残る寒い日でしたが、お昼から成田山へぶらっと散歩がてら初詣に出かけました。
元日から雪模様の日が続いたので、久しぶりの晴れ間にたくさんの人が初詣に訪れていました。
成田山から観光客でにぎわう犬山の城下町に寄り、3時間程の散歩で寝正月でなまった身体も少しリフレッシュできたようです。


■成田山山門



■本堂に向かう階段には、引きも切らず多くの参拝客が続きます



■成田山本堂~犬山成田山は通称で、正式には成田山名古屋別院大聖寺、千葉県の成田山新勝寺の別院になります



■西側には木曽川と犬山城、対岸の岐阜県各務原市が一望できます





■南側には雪が残る犬山市街が広がります



■名古屋駅の高層ビル群も遠望できます(向かって右側)



■成田山前のちょっと昭和レトロな土産物屋さん



■犬山城、針綱神社に続く本町通りは大勢に観光客でにぎわっていました



田縣神社~大縣神社(姫之宮)初詣

2015-01-02 | ありふれた日常

正月二日目の今日も朝から雪が降ったりやんだり。
昼過ぎに一時雪がやんだので、運動も兼ねて自転車で初詣に出かけました。
自宅から比較的近い田縣神社 (小牧市)~大縣神社(犬山市)を巡りましたが、寒い中大勢の人がお詣りに来ていました。


■田県神社といえば毎年春に行われる「天下の奇祭」豊年祭では、男根をかたどった神輿が練り歩くので有名



■本殿前にはお詣りの人の列ができていました



■こちらは女陰をかたどった「姫石」がある大縣神社(姫之宮)。男根を祭る田県神社と対になっています。



■多くの参拝客でにぎわう境内





■大手メーカーに混じって愛知や犬山の地酒(小弓鶴・東洋自慢)が並んでいます



■大縣神社の「七福神おみく」を引いてみました。
わたしの引いたおみくじは末吉(辛抱すればやがて良くなるらしい)でしたが、金の弁財天が付いていました。
弁天様は財宝授与の仏神ということで、今年こそは老後に備えて、蓄財に励みたいと思っています。


雪の元旦

2015-01-01 | ありふれた日常

明けましておめでとうございます。
今年も例年同様、近代建築を中心に路上のもろもろを勝手にアップしていきますので、今年もどうぞよろしくお願いします。

元日は毎年恒例、家族そろって地元の氏神様へ初詣に出かけました。
夜明け前からの雪であたりはうっすら雪景色、あまりの寒さに早々と帰宅し、炬燵で一杯やりながら元日は過ぎて行くのでした。

■朝の雪が残る境内