かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

高田小熊写真館

2008-01-20 | 明治村散歩

 先日新しく公開された芝川邸をご紹介しましたが、高田小熊写真館(明治41年)もリニューアルされていたので寄ってみました。カメラがまだ庶民の間に普及する前は、町に一軒は古い写真館があったものですが、小熊写真館もそんな時代の町の写真館です。  

 ボランティアガイドのお兄さんの話によると、写真館を明治村に寄贈された小熊さんより、写真館の最盛期の姿に復元て欲しいと要望があり、建物の両端の部分が増築されました。向かって右端のかわいい三角屋根の部分は、息子さん夫婦の住居用に増築されたそうで、2階に5畳ほどの部屋がありました。  2階の屋根の大きなガラス窓は、スタジオに自然光を取り入れるための照明用で、人工照明が無かった当時の写真館の工夫がうかがえます。  
 デジカメが普及し、携帯で手軽に写真がとれる現代、街角で古い写真館を目にすることはほとんどありません。明治村の片隅に建つ小さな赤い屋根の写真館は、私が子供の頃、両親に連れられて行った近所の古い写真館を思い出させてくれました。


創建時の姿に復元された小熊写真館(2006/8/13撮影)


2007年3月に両端が増築され、最盛期の姿に復元されました


芝川又右衛門邸

2008-01-16 | 明治村散歩

 1月13日、久しぶりに大好きな明治村を訪ねました。自宅から車で10分ほどの距離ですが、緑に囲まれた湖畔に建つ様々な近代建築をゆっくり散策するのは、本当に楽しいひと時です。今回のお目当ては昨年移築復元された芝川又右衛門邸(明治44年)です。阪神大震災で被災しましたが、明治村によみがえりました。スパニッシュ風の瀟洒な別荘建築で、アールヌーボーを日本に紹介した、関西近代建築の重鎮、武田五一氏の設計です。建物内部の見学時間が指定されていたので、今回は外観のみの見学になりました。


木立に囲まれた絶好のロケーション。傾斜をうまく利用しています。


ごてごてした白壁と、オレンジの丸い瓦がスパニッシュしてます。


玄関脇の小さなステンドグラス。