アルメイダはこのゴアで父親の友人の娘マダレイナと出会う。
三年後彼女はナースとなり、船内医としてアルメイダととも貿易船に乗る。
そこで二人は恋に落ちるのであるが、彼女は病気になり死んでしまうのである。
内科医ではないが医師であったに関わらず、愛する者を助けることが出来なかった悔恨の念にかられ、アルメイダは医師を辞め、彼女の父親の仕事を手伝うようになり、優れた貿易商となり、その手腕を振るうようになった。
数年後難破船に出会い、多くの負傷者を前にして治療せずには居られなくなり、彼は治療し始めた。
それを見ていたイエスズ会インド管区長ヌニエス司教がアルメイダに懇々とカトリックの愛の実践に語った。
そこから一年も満たない内に彼はイエスズ会に入り、イルマン{修道士}となり、宣教医として豊後で活躍するのである。
私はここからのアルメイダの活躍は遠藤氏の小説や他の本などから知っていたが、素晴らしい人格者であった彼のルーツとも言うべきイエズス会入会までの史実を知ると、私の中で物語るアルメイダはその息吹をもっと鮮やかにして語り始めるのであった。
日本のキリシタン時代の神父のうちにヒーローにように多大な活躍した神父はアルメーさまこと、このアルメイダとウルガンさまこと、オルガンティーノである。
{つづく}