カルカッタより愛を込めて・・・。

次のアピア40のライブは9月13日(金)です。また生配信があるので良かったら見てください。

20周年のアサダの飲み会。

2022-07-19 12:02:13 | Weblog

 アサダが脳腫瘍で亡くなったのは2002年7月17日のこと。

 アサダは私の文化学院時代の後輩で弟のような奴だった。

 私はアサダの死に目にはあと少しのところで間に合わず、呼吸を終えたばかりのアサダと会った。

 病室に時は流れていたけれど、どこかで止まっているような感じと否応なしに動かせれている時間がごっちゃになっていた。

 「アサダ、お疲れ」

 もう苦しむことはないアサダに安堵していた私が呟いた。

 別に死に目に会うことが一番だとは思わない、アサダにだってアサダの時間はあるのだから、ただ仕方ないのことだと、今でも思っている。

 あれから、私たちは別の時間を過ごしてきた。

 アサダは天国、私は現在。

 私はアサダの想い出とともに生きてきた。

 アサダのおかげで翌年から命日近くの日曜日にはお墓参りの名目、アサダの飲み会が始まった。

 気が付けば、今年で20周年のアサダの飲み会になった。

 今年は3年ぶりの参加になるサワキと新宿のキヨスクの前で待ち合わせた。

 サワキはすでにベンチに座り、500ミリ缶のサワーを飲んでいた。
 
 私もすぐに350缶の一番搾りを買い、対戦し始めた。

 ここのところ、随分雨が降ったおかげで、空は良く晴れていたがさほど暑くはなかった。

 サワキと新宿で会い、まず一杯やるのが、私のアサダの飲み会の通常であり、喜びである、それをまた今年も味わっていた。

 「つづき}
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ホームレス作家より。

2022-07-12 12:35:09 | Weblog

 先週の土曜日の午後、山谷のボランティアの女性からラインが来た。

 彼女はカトリック上野教会の信者で、そこで出会った路上生活者の男性から一冊の本を進められた。

 その本は彼が書いた物。

 写真にあるように「シケ煙草の吸い方」である。

 題名だけでもとても興味の湧くの作品だと思った。

 彼はいわく、「下駄のおにいさん{もちろん、それは私のこと}にも読んでほしい」とのことで、次の土曜日に山谷のボランティアに彼女が持って来てくれる。

 今から読むのが楽しみである。

 顔を見れば、きっと誰だか、分かるが、今のところは彼の顔が浮かばない。

 それでも、向こうは私のことを覚えていて、私に自分の作品を読んで欲しいと思ってくれたようだ。

 それが有り難いことである。

 読む前にアマゾンで売ってはないかと「シケ煙草の吸い方」を検索したが何も出てこなかった。

 検索ワードをホームレス作家ダッチーと検索すると、彼のエッセイが少し読めるので、もし読みたい人は読んでみてください。
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夢二つ。

2022-07-06 12:31:07 | Weblog

 写真に写っているものが、まず何なのか、すぐに分からない人の方が多いと思う。

 これは先週の金曜日に金沢八景で釣り上げたアカエイである。

 いつか一度は釣り上げてみたいと思っていたアカエイが釣れたのである。

 このアカエイは3キロぐらいはあったと思う。

 いつもその場所に集うお年寄りたちも「これは大きい」と驚いていた。

 タモ網より大きいがギリギリに入った。

 タモ網が壊れるかと思った。

 でも、壊れても良いとも思っていた。

 それは私の歴史の一つとなり得るからである。

 タモ網が壊れるほどの大物を釣り上げたと言う小さな武勇伝が劣化されることなく、私の人生の一幕を飾るのである。

 それほどの喜びとドキドキが詰まっているのがこの写真である。

 リールがうなりをあげて糸を出し、竿を大きく曲げる。

 私はばらすまいとこのやり取りに全集中をしながら、始終ドキドキしていた。

 このドキドキが堪らなかった。

 そして、数分後にようやく水面に現れたのは大きなアカエイ、生れて初めてこの目で見るアカエイであった。

 ハリス3号だったが、竿のしなりとリールのドラグの具合が上手く行ったのであろう、釣り上げることが出来た。

 感無量だった。

 この日、回遊魚はいっこうに釣れなかった。

 釣り場に着くと、近くのベンチに座っていたお年寄りたちに挨拶をすると、こう言われた。

 「ここ2、3日にぜんぜん釣れていないんだよ。ここは釣れないって帰って行く人たちがいたから、兄ちゃん、今日はがんばって釣ってな」

 「はい、がんばります」と答えたは良いものの、ほんとうにカタクチイワシの一匹もぜんぜん釣れなかった。

 しかし、私はすでに大きなアカエイを釣り上げたので、もう回遊魚が釣れなくても内心良いとも思っていた。

 6時過ぎぐらいだったと思う、私の左隣りで釣りをしていた見るからにベテランのお年寄りがカタクチイワシを一匹釣り上げた。

 「よし!魚が回ってきた」と思った。

 それから、ずいぶん長い間休み切っていた私の竿が水面に引っ張られ、付けていた鈴を鳴らし働き始めた。

 カタクチイワシが釣れ始めた。

 その時である、何かぐいぐいと引きが良かった。

 あげてみるとアジだった。

 アジを釣るのは生まれてから3回目だった。

 そして、それが生まれてから3匹目のアジだった。

 ものすごく嬉しかった。

 まだその場所ではあまりアジは釣れていないとのことだったし、私も釣れているのを見たことがなかった。

 喜びに包まれているとまたぐいぐいと引きがあった。

 人生4匹目のアジを釣り上げた。

 感無量であった。

 一日に2匹のアジを釣り上げたのである。

 私の他にアジを釣り上げた人は居なかった。

 私はきっとこれからアジを爆釣する時が来るだろうが、こうした最初の喜びも忘れることはないだろう。

 この日は私の夢、アジを一日1匹以上釣ること、アカエイを釣ることの2つの夢が叶ったのであった。

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