フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

ハロプロだから AKBだから

2010-04-13 21:39:56 | ハロプロ2010

 AKB48のアルバム「神曲たち」が初動29万枚の売上を記録したそうです。この売上は女性アイドルとしては、モーニング娘。以来の売上!みたいな取り上げられ方を芸能メディアにされているみたいですが、私は敢えて言いたい。
 「Perfumeを忘れていないか?」(爆)
 えっ、Perfumeはアイドルじゃない?Perfumeはテクノミュージックを楽しませてくれるアイドルだと思って応援していますが、一般的にはアイドルではないんでしょうか?

 そんなジャンルの話はともかく、AKBがこれだけ売れているという事実は興味深い。自分の予想よりは枚数いかなかったですが、それでもハロプロで一番アルバムが売れるモーニング娘。の20倍以上の枚数という結果は、事実として記録されました。
 その売上を生んだ内情、例えば生写真がランダムに付いてくるとかのトレーディング商法はあったものの、結果は結果として記録されます。

 このアルバムは、レコード会社移籍後のシングルが全て収められているというベスト盤的な一枚です。久しぶりに発売したアルバムなんだから、もっと新曲なアルバム曲を入れればいいのにと思いますが、レコード会社移籍以降付いたライトファン向けに、一枚で色んなシングルが聴けますというコンセプトなのでしょう。それはそれで正しい。何しろ、自分も買ってみようかなと思ったくらいです。
 近日中にある方法で安く入手する予定です。

AKB48 言い訳Maybe PV

 (AKBのPVではこの曲が一番好きです。曲自体はそんなに魅力を感じませんが、映像は曲に合わせた疾走感があって良いと思います)

 AKBのシングルに関して絶賛をしている人達の意見を聞いていると、まずキャッチーなメロディである。明るい曲調。前向きな歌詞。そんな言葉が出て来ます。なんか意味としてはどれも似通っている気がしますが、要するに明るくて楽しい歌だという事なのでしょう。それは私も感じます。
 ただ、音楽的にはどうなんだろう?アイドルポップスとしてどうなんだろう?と言うと、手放しで絶賛して、ハロプロにダメだと烙印を押すほどの圧倒的な出来映えとは思えないのも確かです。
 上手いかどうかとかは、とりあえず置いておくとしても、明るくて楽しい歌ならAKB以外のアイドルも歌っています。一歩下がった位置から見ていると、売上の数字ほどは他アイドルと出来映えに差があるとは思えない。
 それでも数字は正直だとは言いますが、これはぶっちゃけ「知名度」の差なのであって、今のアイドルポップス界でAKBだけがずば抜けて良いものを提供している訳ではないと思っています。

 対してハロプロはどうなのか?ここ数年、ハロプロの楽曲は確かに、何かが足りないと感じる出来映えのものが少なくない。何回も聴いていく事で良く思えてくる曲も多く、そういう性質ゆえにヲタにしか良さがわからない。言い換えれば、ヲタにしか良さが気づけないような曲が多い印象もあります。
 ハロプロの楽曲を何度もリピートし、聴きこんでいる人にしてみれば、「やっぱりハロプロだから良い」とその看板に安心感を感じる。しかし、ヲタではない人にしてみれば、1、2回耳にして「やっぱりハロプロだからダメだ」となる訳です。掴みどころがない。歌い方がくどい。曲がシリアスなものが多いなどなど、それらのマイナスイメージを抱いている人にしてみれば、数回聴いて「またか」と、「ハロプロだからダメだ」を再確認して終わるだけです。
 シングル曲に関しては、このままではいけないのではないか?と思うのですが、曲を書いている人がそうは思っていないのか、この傾向はなかなか変わりません。先入観で損をしているハロプロです。

 この先入観というものを巧く利用して、巧みに商売に結びつけているのがAKB。「AKBだから大人数で明るくて楽しい歌だ」というイメージがある。その明るさにつられてCDを欲しくなっていく。やはりポップスの原点は、楽しく思わず口ずさみたくなり、そしてCDが欲しくなる。それでこそ大衆音楽なのでしょう。
 しかし、「AKBだから」を逆のイメージに受け取る人もいます。AKBだから細かい歌唱力よりもユニゾンのパワーで押しきっているだけなんだろう?という「AKBだから実力は下。だから興味は湧かない」という人達。
 これもある意味勿体ない。ハロプロの曲を触り程度にたしなんで評価を下すのと大差ない行為。先入観を捨てて聴いてみると、そこには今の時代の空気、と言っては大袈裟ではありますが、今この時しか歌えないような歌を歌っているという輝きがあります。この「今この時しか」というキーワードがアイドルポップスには大事なのです。それは、学生生活と同じ。中学生活、高校生活、大学生活、それらは今しか味わえない時間。アイドルポップスというのは、そういう青春の打ち上げ花火な音楽な気がします。

 ハロプロで、そういう今しかない感覚を巧く表現した歌を歌っているのはBuono!やスマイレージでしょうか。モーニング娘。やBerryz工房が今歌っている歌は、数年後でも歌えるような曲が多い印象です。その辺りが地味に見えて、印象面で大きく作用しているような気もします。

【LIVE】SONGS - Morning Musume(Eng Sub)[HD]
 
  
 (良い意味で今のハロプロらしさの溢れている曲のひとつです)

 もっとも、今のハロプロにもBuono!みたくとっつきやすいタイプの歌を歌っているグループもいるし、暗い歌が多いと言われるモーニング娘。だって、楽曲自体は悪い訳ではないと思っています。良い曲の基準や好みは人によって違うから難しい面もありますが、じっくり聴ける曲は増えたと思います。

 ただ、聴き込まないと良さが見えてこないというタイプの歌では、なかなか新しいファンはつきにくい。それが今の状況そのものになっている気がします。
 しかし、AKBもとっつきやすいが、何年も聴いていたいタイプの曲かというと、そういうタイプでもない気がします。今の勢いそのままな弾けた感じの作品群は、間口は広いが中は浅くという風にも見えます。

 ハロプロ、AKB、タイプがまったく異なる両者。好みに合わせて支持が分かれるのも当然な気はします。でも、とりあえず先入観は捨てて、まだよく知らないという方の歌をYouTubeなどで見て、聴いてみてはいかがでしょうか?
 この点に置いては、学生年代のファンの方が柔軟で、ネット上でハロプロ派とAKB派でで毎日罵りあっているような社会人ヲタが滑稽に見えてくるくらい、ハロプロとAKBの掛けもちが多いそうです。それを裏付ける一つのデータが、HMVがAKBファンを対象に実施したアンケートの中にあった「HMV購入実績によるAKB48以外の支持アーティスト」の結果です。
 2位にモーニング娘。 5位に℃-ute 7位にBerryz工房。ちなみに、Perfumeは6位でした。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1004020087/

 ハロプロとAKB。うまく共存は出来るのではないか?私はそう思います。無益な争いや比較は止めるべきです。

コメント (8)
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