フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

22年の時を超えて今 ~I WISH~

2022-03-20 17:32:20 | ハロプロ(娘。)

 モーニング娘。が24年という歴史の中で歩みを続けていることは、歌い継ぐことができるという権利を手中にしているという点に於いて、他のハロプログループ、いや他のアイドルグループと比べて大きなアドバンテージとなっている。
 歌い継ぐべき曲は何か? 何を歌い継いでほしいか? これまで70枚のシングル(インディーズ盤や配信限定は含まず)と16枚のアルバム(ベスト盤やサウンドトラックや企画盤は含まず)をリリースしてきたモーニング娘。は数多くの曲が歌われてきました。それだけの曲数があるだけに、モーニング娘。ヲタにとって大切な曲というのはそれぞれにあることでしょう。
 応援を始めた頃のあの曲。ライブで背筋がゾクゾクしたパフォーマンスの曲。初めて買ったCDの曲。応援していたメンバーの卒業曲。一番好きなジャケット写真の曲。
 一人ひとりに自分にとっての曲があるのではないでしょうか。ちなみに、自分の場合はこうなります。
 応援を始めた頃のあの曲→恋愛レボリューション21
 ライブで背筋がゾクゾクしたパフォーマンスの曲→リゾナントブルー(ゾクゾクした曲はたくさんあるけれど、この曲を初めてライブで観た時、新しい時代の到来を感じた)
 初めて買ったCDの曲→真夏の光線(初めて買ったのはベスト盤だったけれど、この曲をCDで聴いた時、テレビでの印象よりもとても良かった)
 応援していたメンバーの卒業曲→春ビューティフルエブリデイ(久しぶりの横浜アリーナ公演。会場に響いたあの歌声)
 一番好きなジャケット写真の曲→I WISH

 70枚もシングルがあって、しかも近年はトリプルA面やダブルA面の際はその数だけジャケットを作るし、仕様ごとにジャケットも用意する。一番好きなジャケットを選ぶのは悩みどころなのですが、昔も今も私は「I WISH」は特別です。
 人数が多いグループだとジャケットの制作は大変だと思います。集合写真にすれば一人の顔が小さくなり、顔写真を並べるデザインにするとそれぞれの顔の大きさにある程度は面積は取れるけれど、デザイン上の妙味は薄れる。そういった制約の中で、この「I WISH」は躍動感があり、写真にストーリー性も感じられる秀逸なデザインだと思います。
 力が入っているのはジャケット写真だけでなく、ミュージックビデオもちょっとしたストーリー仕立てになっていて、ミュージカルのようでもあります。

モーニング娘。 『I WISH』 (MV)

 改めて見返してみると、後藤真希さんのアイドルオーラが凄い。立っているだけで存在感がある。これがスーパーアイドルというものなのだと実感。
 そんな「I WISH」が、現役メンバーによって歌われ、配信シングルとなりました。
 この曲をエンディングテーマにしたドラマ「真夜中にハロー」の世界観とマッチする歌詞。いや、先にあったのは曲だ。この曲の歌詞が叩き台となってドラマの本筋が組まれていったのかもしれないけれど、とにかく合っている。この曲のテーマである「君は孤独ではない」というメッセージ性はドラマに限らず、ハロプロを応援している人たちの胸に刺さるものではないでしょうか。
 この曲が世に送り出されて22年。人々の孤独感、閉塞感というものは今も続くテーマであり、普遍性があり、アイドルファンなら共感できるものである。華やかなスポットライトを浴びているアイドルだって同じような悩みを持って生きているんだよという制作サイドの想いが伝わってくるようです。
 2022版もミュージックビデオが作られました。それを見てみると、メンバーが皆笑っている。笑顔のメンバーは太陽のようであり、アイドルは、応援する人々を照らす存在であるんだよという声が聞こえてきます。
 途中、過去のライブ映像が挿入されます。ステージに立つために苦しかったことや辛いこともあっただろうけれど、今はこうして笑顔で「人生って、すばらしい」と歌えている。そんな姿で視ている人に勇気と力を与えようというメッセージがそこにあるように感じられました。
 ハロプロ音楽のいい所のひとつが、恋愛ソングばかりではなくメッセージソングも少なくないという点。数あるハロプロメッセージソングの中でも、この「I WISH」は秀逸な楽曲のひとつであり、今なお色褪せない名曲ではないかと私は思っています。
 ひとつ残念だったのは、2022版のミュージックビデオもストーリー性を感じるものにしてほしかったという点。ステージを積み上げてきた歴史というストーリーは表現されていますが、もっとメンバー個人の表情を見てみたかった。2000版の頃と比べてメンバーの人数が多いだけに、尚更そう思った次第です。2000版のメンバーが表現したストーリーとは違う、2022版のメンバーならではなストーリー映像が見たかった。
 でも、私がそうやってモーニング娘。の歴史を顧みながら、2000と2022を重ね合せて色々思うのと同じように、今回の企画に思い入れを持って取り組んでいるメンバーをがいることを発見しました。そこに気持ちが優しくさせられました。それは誰か。
 譜久村リーダーです。
 フクちゃんの髪型がミュージックビデオの後藤真希さんに寄せている。エンディングのソロパートを歌うことで、イメージを重ね合わせてみようと取り組んだのか、偶然か。私はフクちゃんのモーニング娘。への並々ならぬ思い入れを思うに、そこにメッセージを込めたに違いないと感じたのでした。

モーニング娘。'22『I WISH』Promotion Edit

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鞘師里保と音楽

2015-12-30 23:25:37 | ハロプロ(娘。)

 今回書いた記事は実は八月に書いて、そのままお蔵入りしていたものですが、明日卒業する鞘師里保ちゃんへ贈る記事としてアップいたしました。



 夏になると見かけるテレビの映像のひとつに、戦争関連の映像がある。今年は戦後70年という節目の年だから、あちこちで戦争についての映像を見かける。

 先日、NHKの特番で「いのちのうた」という番組が放送された。広島と長崎にて、ベテランから若手までジャンルの様々な歌手の方々が平和を祈る歌を披露した。
 その番組にモーニング娘。が出演した。歌う曲は放送前に判明していて、民放の定番音楽番組ではないので宣伝のために歌うのではないゆえに、それは青春小僧やチキブンではなく「雨が降らない星では愛せないだろう?」だった。
 現在の娘。メンバーはこの曲が発表され当時に在籍していた人は居ない。そういう時空や歴史を超えて持ち歌を表現できるのがモーニング娘。の良いところだ。曲も番組の主旨に外れていないと思った。

 モーニング娘。は広島の原爆ドームの近くで歌を披露した。歌う彼女たちのうしろに水面がゆったりと揺らいでいる。広島市は川の多い街だ。昭和20年8月6日、大勢の人が川のそばにやってきて、そしてこの世を去った。
 今こうして繁栄を得た街で、静かに歌を歌うことが出来るというのは平和な世の中になったから。モーニング娘。も平和を噛み締めて歌っているように見える。そんなメンバーの姿が、白いドレスな事も相まって清楚で美しい。歌だって、自分が想像していたよりずっとずっと素晴らしい歌声だった。私は心で大きな拍手を送った。

 歌が終わり、真ん中に立っていた鞘師里保の瞳が潤んでいることに気づいた。鞘師は広島市ではないが広島県の出身。彼女なりに平和について、原爆について、思うところがあるのだろう。その表情を見ているだけでも、こちらの胸も締めつけられそうになるのに、続いて横を向いた鞘師の横顔があまりに優しいものであったので、私は息を飲んで画面を見つめた。
 少し首をかしげて夜空を見つめる鞘師の潤んだ瞳には何が映ったのだろう。平成の時代の平和な夜空の下で、モーニング娘。が祈りを捧げるように奏でた歌声は、しっかりと夜空に響いていた筈。鞘師の横顔を映す映像を見ながら、そう確信した。

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道重さゆみさんへ

2014-12-03 23:11:52 | ハロプロ(娘。)

 こんにちは。足の具合は良くなりましたでしょうか?卒業から一週間が経ちましたね。まだコンサートの興奮の余韻が残る日々ではないかと思います。
 急がしかった毎日から急に自由な時間に溢れた毎日になるって、気持ちの切り替えが難しい面もあるとは思いますが、12年も走ってきたのですから、今はゆっくりお休みください。もしかすると、今頃は故郷の山口にいるのかななんて思ってみたりします。

 12年と書きましたが、デビューした頃から現在まで、あっという間だったような気がしますが、その年月にはたくさんの思い出が詰まっていますよね。テレビでも、コンサートでも、たくさんの名場面や名言を残したさゆみちゃん。いつもステージでは必死に頑張っていましたね。そんな姿にパワーをたくさんもらってきました。
 グループの宣伝のためにと、テレビでは目立つために嫌われ役を演じ、結果的にはそのテレビで得た知名度がリーダーになってから生かされたのは間違いありません。
 リーダーになってからも、適度に前に出つつも、若い子たちがのびのび出来るような雰囲気を巧く作り出せているように見えました。今のモーニング娘。は、史上もっともメンバーのグループ愛が強いモーニング娘。になったと思いますよ。

 さゆみちゃんが心身を削りながら頑張って守ってきたモーニング娘。は、きっとこれからも素敵なグループであり続ける事でしょう。リーダーとして見せてきた物が、しっかりと継承されていくに違いありません。そうやって、グループもメンバーも素敵に輝いていくことでしょう。
 でも、歴代で一番可愛いメンバーは、やっぱりさゆみちゃんで間違いありません(笑)。ホントです。
 これからどんな活動をしていくのかはわかりませんが、今まで頑張ってきたのですから、これからは自分のために、自分の好きな道を歩いてほしいなと思っています。別にタレントでなくてもいいし、裏方的な仕事でもいいと思います。さゆみちゃんが毎日幸せに充実した日々を送れる場所が見つかるといいですね。
 芸能界に残るならもちろん、別な世界に行くのであっても、ずっと応援します。今までお疲れ様でした。これからもお幸せに。

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赤いフリージア

2014-11-25 22:39:36 | ハロプロ(娘。)



 2003年の初め、モーニング娘。6期オーディションの合宿の模様を伝える番組は、最終選考に残った三人の必死さに欠ける姿をお茶の間に伝えた。5期メンバーが優等生揃いであった事に対するアンチテーゼであるかのように振舞う三人は、テレビを視る者をいらつかせながら、あくまでマイペースに行動した。
 その三人の中で飛び抜けて歌が苦手な子がいた。ボイストレーニングを行なう菅井先生は少しキレ気味に、でもその子に真剣に向き合い、何とかして課題曲「赤いフリージア」を少しでも上手く歌えるようにと特訓した。そして、特訓の甲斐あって、合宿の終わりには最初の頃より声が出るようになっていた。割り箸をくわえさせて発声させる特訓は、モーニング娘。オーディションに於ける名場面のひとつである。

 「道重さゆみ」
 決して歌やダンスが上手い訳ではなかった。むしろ苦手にしていたといっても良いくらい。皮肉な事に、道重さゆみが加入してからモーニング娘。はどんどんステージスキルを売りにしていくグループになっていった。
 しかし、彼女はいつもステージで真剣だった。アイドルは歌やダンスが上手ければそれで全てが良いのではなく、歌やダンスをどう見せるのかが大切なんだ。それを体現していたのが道重さゆみinステージだった。大汗をかきながら踊る彼女のステージを観ていると、アイドルを応援するという気持ちを理屈抜きに理解できる。

 合宿で歌をダメ出しされ、スタートから全国にそんなマイナスイメージな映像を流されながら、涙を流し食らい付いていた姿は、やっぱり「モーニング娘。道重さゆみ」の原点で、驚く事に最後までその原点からぶれずにアイドルをやりきった。11年以上の長い間、メジャーアイドルとして、これほどまでにイメージに忠実であった人がアイドル史上で他に居ただろうか? ウマイでもなく、スゴイでもなく、11年以上の間、道重さゆみはステキを貫いてきた素晴らしいアイドル。原点である「赤いフリージア」から「見返り美人」まで、道重さゆみはずっと道重さゆみだった。その長い年月の頑張りに心からのリスペクトと、大きな拍手を。

 当日、現地に居ることが出来ない人にも届くよう、道重さゆみは素晴らしいステージをみんなと作る筈。モーニング娘。が大好きでファンからこの場所に辿り着いた彼女は、ちゃんとファンの気持ちがわかっている筈。

 お疲れ様でした。またいつかその素敵なお姿をまたどこかで。

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TIKI BUN

2014-10-27 23:18:20 | ハロプロ(娘。)

 道重さゆみ、モーニング娘。メンバーとして最後のミュージックステーション出演。尺が短いという意見もあるようでしたが、私は十分楽しめました。一時期の状態を思えば、ゴールデンタイムの音楽番組に出られるだけでも御の字なのかもしれませんから、それを思えば今の状況がとても尊い。しかも、さゆ娘。としてのラスト出演なのだから。でも、そういう感傷ムードに流されない内容だったのがまた良かった。
 EDM路線を方向づけた「One・Two・Three」と新曲「TIKI BUN」を絡めたメドレーという選曲にも意味を感じたし、何よりメンバーの表情がとても良かった。自信に溢れた表情でした。

 時々、プラチナ期の頃を思い出す事があります。思い出した時にふと思うのは、歌っている時はともかく、トークの時なと皆どこか心が縮こまっているような、そんな表情に見えたものです。そういう空気って観てる側に伝わる。ファンなら見守るような視線だから良いものの、ファンではない人達にしてみれば、そういう縮こまった態度を見て華がないなと感じるでしょうから、今のモーニング娘。のハートはとても良いと思っています。私はプラチナ期のステージをもう一度味わってみたいと考えるくらいの思い入れのある者ですが、テレビに於けるパフォーマンスは断然今の方が素晴らしいと思っています。

 来年からのモーニング娘。は誰がエースとかセンターとか関係なく、キャリアの長さも関係なく、みんなが自分の良さを素直にアピール出来るグループであってほしく思います。そんな願望が実際のものとなる手応えのあるミュージックステーション出演でした。これを、さゆラスト出演で出来ている事が素晴らしく思えるのです。

モーニング娘。'14 『TIKI BUN』(Promotion Ver.)


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涙が止まらない放課後

2014-10-21 23:32:18 | ハロプロ(娘。)

 モーニング娘。六期メンバーが入った頃って、とにかく人数過多だったような感じがありました。事務所もそう感じていたのか、六期加入年の秋にモーニング娘。を分割して地方のホールを回るツアーを企画します。さくら組、おとめ組です。

 このツアーの見所は、それまでの大規模アリーナツアーでは目立たなかったメンバーの良さを、ホール規模ゆえに発見出来たという事。そういえば、れいなが客席の盛り上がりを非常に意識しながら歌っている事がわかって、れいなヲタが増えた頃。彼女の良さはまさに「ショー」ではなく「ライブ」で気付けたのであります。
 そして私が気付けたのは、道重さゆみが上手くはないなりに一所懸命頑張っているという事。確かにステージは上手くこなすに越した事はないけれど、さゆは自分が出来る事を自分の持っている力で一所懸命演じていた。その姿に触れる事が出来たのが、おとめ組ツアーでした。

 加入二年目の秋、さゆは遂にシングルのセンターに抜擢された。それはいわゆる「ネタキャラ」扱いであったのかもしれない。歌が上手くないから選ばれたと言っては気の毒だけれど、そう思わされる抜擢だった。
 しかし、そこでも彼女は一所懸命役割をやりきった。その姿は「ネタキャラ」なんて失礼な事は言えなくなるくらいに、リアルな道重さゆみを表現していたように思います。

涙が止まらない放課後
http://www.youtube.com/watch?v=HEglzGi27YY

 そう!いつも道重さゆみは人間らしさに溢れた等身大なリアルな人でした。歌やダンスが苦手で、可愛い顔に大汗を浮かべて踊る姿は、人間が真剣にもがいている姿をリアルにステージから届けてくれ、観るものの心を打ったのです。

 新曲のポスターに代表されるように、卒業を間近に控えた道重さゆみが、その持っているパーソナリティ以上に神格化されている風潮に違和感と怖さを感じつつ、さゆは越えていく存在ではなく、背中を見つめる存在くらいで良いのだなんて、少し思ってみたりする。
 凄い!とか言ってもてはやすのは現在進行形な人でなくなってからで良いのにとも思ったりします。
 神格化するレベルでないとしても、「涙が止まらない放課後」の一所懸命なさゆが凛々しいように。

涙が止まらない放課後 by 道重さゆみ (2005 LIVE)


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レインボーピンクがさゆみを変えた!

2014-10-16 23:15:58 | ハロプロ(娘。)

 毎年、年末になると「ハロプロ楽曲大賞」という投票企画を開催している有志が、「道重さゆみ楽曲大賞」という道重さゆみ卒業企画を行なうという事を先日知りました。これは、さゆがモーニング娘。として活動をしてきた11年半の間に、さゆが活躍した曲、さゆを語る上ではずせない曲を選んでみようという企画です。(気になる方は企画の名前で検索してみてください)

 この企画を聞いて頭に浮かんだ曲はいくつかある。例えばソロで歌った曲なんかが筆頭で浮かぶけれど、やはり映像も込みで強いイメージを伴って浮かんできたのは「レインボーピンク」なんですよね。さゆ=ピンクというイメージの連想からも浮かんでくるものだけれど、やはり思い出も込みで浮かぶ曲だから印象が強い。

 2006年春に発表されたアルバム「レインボー7」に収録されているこのナンバー。このアルバムは色がテーマになっていて、タイトルに色に関する言葉が入った曲が多く、この「レインボーピンク」もそんな一曲。で、ピンクのイメージが似合うメンバー。つまり、アイドル力の強いメンバーという事で、さゆと小春がデュエットという形で、架空のユニット「レインボーピンク」を演じながら歌っている訳です。
 この曲がなぜ私の中で強い印象を持つに至ったのかと言えば、それはツアーにあります。アルバムを引っ提げて行われた「レインボー7ツアー」(タイトルがストレートですなあ)に於いて、この曲が披露されたのですが、もう客席は大盛り上がり。この頃はまだ娘。コンの客席はそれほど振りコピ文化はなかったのですが、ツアーも中盤に差し掛かった頃には、何回も公演を観て振り付けを覚えたヲタたちが、それはもう楽しそうに振りコピをしていたものです(自分もだ)。
 ツアー最終日だったか、私の前で観ていたヲタ二人組は、完璧に「重ピンク」役と「こはっピンク」役に分かれて完全振りコピを踊ってました。あそごまで楽しめたらチケット代の元は取れただろうなと思ったものです。

 という事で、会場を楽しく可愛く熱狂の渦に巻き込んでいったレインボーピンク。私はそれがとても嬉しかった。何故か?
 それまで、さゆはコンサートではさほど目立つ人ではなかった。ダンスは苦手なほうで、スタミナもあまりないさゆは、大抵コンサートの終盤になると大汗をかきながら必死に踊り、みんなについていこうとしていました。そんな「まわりについていくのに必死」というさゆが大いに目立つ曲をコンサートで生み出すなんて可能なのか?と心配していた時期。そんな心配を軽く吹き飛ばしたのがこの曲だったのです。
 さゆにとっては曲そのものが、世界観を表現しやすいものであったのも良かったのでしょう。さゆは毎回とても楽しそうに歌い踊っていた。レインボーピンクに成りきりながら。

 小春の教育係はさゆであったという因縁。そのさゆと小春の関係は当時傍目から見ていても微妙に思えましたが、そういう思いを超越したエナジーがそこからほとばしっていた。そんな名曲だと思います。さゆが初めてステージでさゆになれた曲。そんな言い方をしても良いと思います。

 願わくば、卒業コンサートで復活してほしいと思ったりもするのですが、難しいだろうなとも思っています。まあ、それでいいのかもしれませんが。

Rainbow Pink LIVE!


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亀井絵里さんの夢を見た日に思うこと

2014-10-02 21:24:03 | ハロプロ(娘。)

 今朝、夢に亀井絵里さんが出てきました。亀井さんは何かの取材を行っていて、私が一緒に同行して町を回るという夢でしたが、亀井さんはとても優しく、細かい事に気がつく人でした。
 一通りの取材が終わり、亀井さんと意気投合して、またの再会を約束して、後日テレビをつけたら亀井さんが歌を歌っているシーンが流れてきた。曲は「赤いスイートピー」だった。
 という夢でした。夢の中の笑顔が素敵な亀井さんは、「プラチナ」と呼ばれていた頃に過ごしていた時より、ナチュラルないい感じの美人さんでした。

 亀井さんは六期メンバーとして2003年にモーニング娘。に加入した。加入当初は新メンバーは要らないという意見を持つファンも少なくなく、六期メンバーは大歓迎の中でアイドルとしてのスタートを切った訳ではなかったけれど、活動を重ねていくにつれ、六期それぞれの個性が浸透していくにつれ、少しずつファンが増えていき、気付けば「六期は娘。史上最高の当たり新人」なんていう意見も出るようになったのでした。確かに、六期の三人がもし加入していなかったら、おそらくプラチナ期でモーニング娘。は終了していたかもしれない。なんて事は思います。そのくらい大事なポジションで活躍してきた。
 そのプラチナ期に於いて、亀井絵里はとても重要な存在でした。ステージトークではボケ役に徹して、メンバーから、観客からも、ひたすら笑われる役割に徹した。同期のれいなは愛ちゃんと並ぶグループの顔と呼べる存在。笑われ役はさせられない。もう一人の同期であるさゆは可愛い系だから、笑いにもっていくにしても方向性が違う。亀井絵里さんだってアイドル性は高いのに、彼女は二枚目的な立回りはとらなかった。
 そんな亀井絵里さんだけれど、曲が始まるとひたむきにダンスをキメ、ファニーなボーカルで歌に味を添える。亀井絵里さんは一度もセンターにはなれなかった(ポジション的に良かった曲ならあるけれど)。その人気を考えると、これはモーニング娘。七不思議のひとつと言っても良いかもしれない。

晴れ 雨 のち スキ ?(亀井絵里ソロver.)


 でも、未だに語り草になっているプラチナ期のステージを構築していく上で、亀井絵里的ポジションを全うする人が居るという事はかなり意味のある事であったと私は思います。
 誰だって真ん中で目立ちたい。でも、それが叶うメンバーは限られている。しかし、ちゃんとファンは見ている。そういう大切な存在に心からエールを送っている人が少なからず存在している。それがとても尊いのです。
 横浜アリーナのステージに立ち、旅立ちの挨拶をする亀井絵里さんに向けられた大歓声を私は忘れません。彼女の歩んできた道は間違いではなかったからこその、それはとても大きな歓声でありました。

 新しくこの場所にやってきた四人の花が、それぞれの魅力で、それぞれの色で輝く事を期待しています。

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道重さゆみの冬休み

2014-09-22 21:52:22 | ハロプロ(娘。)



 さゆこと道重さゆみサンがモーニング娘。秋ツアー初日に卒業後について発表。卒業後はしばらく活動を休業すると公言しました。

 アイドル活動を夏休みになぞらえたのは、かつてのおニャン子クラブですが、これは言い得て妙で、旬が短く、その短さに活動の思い出が濃縮されるのが女性アイドルであります。まさに夏休みという一瞬の永遠の輝き。
 
 そんな中、さゆはアイドルを11年半やってきた。これは凄いことです。しかも、その全ての活動歴に於いて女性アイドルをやりきった。一度たりともアーティスト風味になる事もなく、スキャンダルも起こさず、応援している人達が夢を見続けることが出来た。ここまで長い事女性アイドルをやりきった人を他には知りません。
 さゆは発表の際に、元々は芸能界に憧れていた訳ではなくモーニング娘。になる事しか考えていなかった。たから、モーニング娘。でなくなった後のことはイメージできないと語っています。ナルホドと思わせるコメントです。個人的には、モーニング娘。卒業で引退もあるかもしれないと思っていたし、そうなったとしても、さゆらしい決断だと思えたので、休業は意外ではなく、この機会に納得いくまで充電してほしいと思っています。

 長い長い夏休みを走り回ってきたさゆは、これからは冬休みをしてほしい。故郷に帰ってのんびりしたり、山奥の温泉でくつろいだり、ハワイの海で癒されたり、それこそ家にこもってインドア趣味を極めるのもよし。
 自らの青春をモーニング娘。に捧げたのだから、しばらくはまったりと自分のための時間を過ごしてほしい。そんな休みの時間がさゆにどんな好影響を与えてくれるのか?それを楽しみにしたいです。

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モーニング娘。はチームである

2014-09-20 10:03:42 | ハロプロ(娘。)

 モーニング娘。はアイドルでありますが、メンバーの入れ替わり、チームワークを重視する点、伝統を大切にしているところなど、グループの形としてはスポーツチームに近いように思っています。そういう目線で見ていくと、○○が卒業した! △△がセンターになれない! などの類のジレンマも、本質が見えてきて多少は納得出来るのではないかと思っています。

 スポーツのジャンルはなんでもいいのですが、モーニング娘。は女子ですから、ここはバレーとかバスケとかサッカーとかに例えるとわかりやすい。ハロプロという組織はJリーグクラブの組織に似ている部分があるので、ここではサッカーに例えてみたいと思います。

 モーニング娘。は結成当初、安倍なつみというエースストライカーがいた。FW安倍にボールを集めるサッカーをやってきたチームはやがて、その戦術に限界を見て安倍とは違うタイプの「自ら点をとりにいくタイプ」の後藤真希を加入させ、それが大当たりとなり黄金時代を迎える。
 その後時代は変わり、吉澤キャプテン時代は体力重視のサッカーを展開。テクニックよりどれだけ汗をかけるか?で総力戦を行なった。
 高橋キャプテン時代には高橋田中不動の2TOPに、久住というトリッキーな動きを見せるサイドアタッカーを上手く使った時期を経て、テクニックに裏打ちされた流れるようなコンビネーションで魅せるサッカーを見せてきた。それを行なうことが出来た影には、絶対的な信頼感と安定感を持つ新垣亀井というダブルボランチの存在が大きかった。
 そして、現在は若きエース鞘師を1TOPに置き、2列目に石田、ボランチでキャプテンな道重がチームのピンチを度々救う。そんな感じのスタイル。人数が足りないので完全なフォーメーションは作れませんが、私がイメージする今のモーニング娘。のフォーメーションはこんな感じです。

               鞘師
        生田          石田
            小田  道重
       佐藤            工藤
          譜久村   鈴木
              飯窪

 2列目の真ん中とさゆの後釜が欲しいところ。小田を2列目の真ん中に持ってきて、新人を二人同じポジションはないとして、譜久村を左ボランチ。空いたところが新人補強ポイントか。

※こういうのは人によって違う並びを考えるだろうから、あくまでこれは自分の考えたフォーメーションです。

 Jリーグクラブは下部組織を持つことが義務づけられています。高校年代のユース、中学年代のジュニアユース、小学生のジュニアなど、年代に合わせたチームが編成され、そこで選手を育成しています。更にそれらのチームとは別に技術を学んだりする場であるスクールもあります。こちらはチームのように入団するのに合格不合格の基準はなく、実力に関係なく入れる組織です。
 プロとアマチュアの垣根がないサッカーでは、Jリーグのユースチームと高校のサッカー部チームとが「プリンスリーグ」という地域別に作られているリーグで日頃対戦もしています。また、ユースに所属している選手が才能を見出されてJリーグの試合に出場することも珍しくありません。高校生が大人に交じって試合をすることも育成に繋がるという訳です。

 ここでピンときたと思いますが、ハロプロも下部組織を持っています。以前はハロプロエッグと呼ばれ、現在はハロプロ研修生と呼ばれている組織です。この下部組織から「昇格」してモーニング娘。に加入したりするというシステムが構築されている現在の形は、まさにJリーグクラブそそれに似た流れであります。Jリーグの高卒新人も以前は下部組織出身の選手よりも高校サッカー部出身の選手がずっと多かったのですが、最近は下部組織から入団する選手が増えました。J1のユースからJ2のクラブに入団みたいな、直系のトップチームに昇格出来なくても他のクラブから声がかかって入団するケースもあります。
 ハロプロも最近の流れとして、モーニング娘。の新人オーディションは研修生上がりの子が居るのが定番になり、今回の12期オーディションでも研修生から加入させるならどの子がいいか?という議論を交わしている娘。ヲタも少なくないと思います。

 誰が加入するのか? どんな新人を見出すのか? それは現在のモーニング娘。に必要な部分を考えていくと見えてくるのではないかと思います。

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