フリージア工房 国道723号店

ハロプロメンバーを応援してアイドル音楽を愛するエッセイブログ

2013秋 八戸を旅する

2013-11-11 23:27:14 | 遠征&旅行日記

 旅の二日目、私は江差から青函トンネルをくぐって青森県に入りました。昼に八戸駅に到着し、八戸線に乗り換えます。停まっていた八戸線の車両はリゾートうみねこというリゾートトレインで、一番前の車両は二人掛け座席の指定席。私は向かい合わせ四人掛けの自由席に座りましたが、座面が畳になっていて座布団が敷いてある作りです。

 八戸線は高架で八戸市内の町を抜けていきます。少し古びた懐かしい色合いの町並み。鮫という駅を過ぎると市街地は尽き海岸線に出ました。海は青く広い。所々内陸部に入りつつも、列車は海岸線に沿うような形で南の方角に向かい岩手県に入っていきます。

 14時07分に終着駅の久慈に着きました。この先も線路は続いていて、久慈からは三陸鉄道北リアス線になりますが、残念ながら今回の旅は久慈で引き返すので下車します。
 久慈はTVドラマ「あまちゃん」の舞台になったところなので、あちこちにポスターが貼ってあります。JRの液の隣にある三陸鉄道の駅に行くと駅名の看板が久慈ではなく「北三陸駅」になっています。どうやら、この日は三陸鉄道主催の「さんてつ祭り」というイベントをやっているようなので観に行く事にしました。

 駅の裏手にある三陸鉄道の車庫でイベントは行われていました。車庫に留めてある三陸鉄道の車両の車体に三陸鉄道への応援メッセージを書くコーナー、お座敷列車潮騒のメモリー号の公開などをやっているので見学。地元の人達は皆笑顔です。やがて車両点検をする車庫の中に作られた特設ステージで、あまちゃんに出演していた杉本哲太さんを招いての名誉駅長就任式が行われました。杉本さんはこの車庫で働いているシーンを収録した縁のある場所とのこと。式典のあと、杉本さんや関係者による餅投げ大会が行われました。

 久慈の人達も、三陸鉄道の職員の人達も、JR駅で働いている人達も、とにかくみんな温和な表情の人が多かった。そんな印象の久慈でした。次回訪れる際には三陸鉄道北リアス線に乗る機会を作りつつ、久慈に泊まりたいと思います。

(三陸鉄道久慈駅)

 久慈から八戸行きの列車に乗り込むとあたりはどんどん暗くなっていきました。今夜の宿泊地は八戸市の中心地である本八戸。約二時間の車中はあっという間に過ぎていきます。窓の外には暗闇に包まれた海。

(JR久慈駅にて)

 本八戸駅前のホテルに一旦荷物を置いてから、本八戸駅で待ち合わせの友人達と合流。旅先で友人達と合流出来ると不思議な気分であります。
 駅から繁華街までは暗い道を歩きます。普通の住宅街といった所で、この先に繁華街があるのがにわかに信じ難い。しかし、案ずるまでもなく徒歩15分ほどで繁華街に到着しました。予想通り飲み屋が多く、まずは一回りしたあと店を決めます。一軒目は予め候補にしていたK。ここは昔ながらの民家風の内装で、メニューも郷土料理中心。八戸の地酒八仙を味わいつつ、一味違う刺し身醤油で食べるイカの旨いこと。名物いちご煮はウニの風味の良い磯の味覚でした。

(いちご煮)

 二軒目はひと歩きでチェックした店にする事にしてAへ。ここは田舎の食堂みたいな雰囲気ですが、やはり郷土料理が美味しく、刺し身がどれも絶品。酒もすすみます。八戸の誇るB-1グランプリのせんべい汁がこの店の自慢の逸品という事で頼んでみたところ、想像を越えた旨さであります。潮の香りが漂ってきそうな海の幸な風味と柔らか南部せんべいの絡みが絶妙でありました。

(せんべい汁)

 三軒目は屋台村からセレクト。愛想のいいお姉さんがやっていると評判のNに行きました。お酒は地酒三点セットを注文し、選んだ肴のサバの刺し身の脂の乗り具合が素晴しく、八戸は最高だと思いながらホテルに帰ったのは0時を回っておりました。

(三軒目の店にて)

夜風が心地よい八戸の夜でした。


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2013秋 江差を旅する

2013-11-09 18:42:33 | 遠征&旅行日記

 この前の連休に旅行をしてきました。JRが発売している三連休乗車券というフリーきっぷを手に、東京から東北新幹線で青森県に向かい、青函トンネルを抜けて夕方北海道の江差という町にやって来ました。
 江差はJRの江差線という路線の終着駅。しかし、その江差線の末端区間である木古内(きこない)から江差までの区間が来年の5月に廃止となります。これは北海道新幹線の工事も関連していて、新幹線の駅が出来る事になっている木古内では工事がたけなわでした。

 私を乗せた江差行きの列車は一両のディーゼルカー。車内は座席のほとんどが塞がっているほどの満員状態。夕方の列車にこれだけ乗っているのだから廃止しなくてもいいのでは?と言いたくなりますが、実はほとんどが鉄道ファン。地元の人らしき乗客は一桁人数であります。

 15時51分、列車は江差駅に着きました。一番線だけのホーム。小さな駅舎を出ると、小さな駅前広場の向こうに夕日が見えます。道路を渡り夕日に近づくと、一段下に海岸と海岸に沿って道路があり、太陽がゆっくりと海に沈んでいくところでした。
 駅から町までは少し離れていて1kmほどあります。日が沈むまでに!と少し早足で歩きます。ちなみに、大勢いた鉄道ファンはほとんどがそのまま木古内方面に折り返していくようで、駅の中にとどまっていました。

 駅前からの道は緩やかな下り道だったのに、やがて上りに変わりました。坂の多い町なようです。町までの道に沿って海岸が建物の合間に見えます。何度も足を止めて写真を撮ります。行き交う人も車も少なく静かな夕方。
 15分ほど歩くと商店が増えてきて町らしくなってきました。今夜はどこで夕食にしようかと考えながら更に先を行きます。T字路を左に曲がると港が見えてきました。港の向こうにはカモメ島。太陽は海に沈む直前。私は港を見下ろす道で立ち止まり、沈む夕日を眺め撮影しました。ふと気づくと、近くには同じように夕日を眺めながら写真を撮っている人がいました。

 日が沈み少しずつ暗くなってきてから港を眺めに行き、その港の近くにある予約していた旅館に向かいました。いわゆるビジネス旅館とか駅前旅館と言われるタイプの旅館。部屋は狭いけれど料金は安く、民家にお邪魔しているような感覚も感じられて、それがたまらない旅情を醸し出すので、小さい町に泊まるときは出来るだけこの手の旅館を選ぶようにしています。

 親切なおかみさん、清潔な館内に、ここを選んで良かったと思いながら部屋で一休みしてから、デジカメを一台持って夜の江差に出ました。
 夜の海岸を見下ろしながら、先ほどの道を歩き夜の江差駅を見に行きました。列車が停まっていない終着駅は静寂に包まれ、ホームを照らす小さな灯りが寂しげです。写真を何枚か撮ってから町に戻ります。

 江差は小さな町なので飲食店もそれほど多くなく、うろうろ歩いているうちに候補も絞られてきます。私は一軒の寿司屋を選びました。
 カウンターと奥に座敷のある造りの店内は女性二人組の先客がいて、二人組は主人と楽しそうに会話をしています。私は三色丼を注文。イクラ、ウニ、この日はイカを切らしていたのでイナダの3点。どれもとても活きがよく美味しい。
 先客が帰ったあと、主人が声をかけてくれました。江差は昔北前船の港として栄えたので歴史のある町でお祭りも盛んだという話や、テレビで流れていた日本シリーズを見ながら野球の話などをしました。

 店を出たあと、先ほど夕日を眺め撮影した道から夜の海岸を眺めました。夜空には星がたくさん輝いていて、遠くの町にやってきたのだなと実感するのでした。

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2011春 関西~九州の旅 最終日 ~広さ~

2011-03-13 21:23:51 | 遠征&旅行日記

 「日本は狭い」という人がいます。面積は確かに狭いかもしれないけれど、日本は南北に非常に長い国。今の時期に北海道に行けば氷点下10度以下の極寒の真冬。しかし、沖縄に行けば20度を超える暖かさ。
 私は昔、9月に鹿児島の志布志という町から北海道の稚内まで鈍行を乗り継いで縦断をした事がありますが、日本はなんと広いのだと実感しました。気候、風土、文化、気質、地域が変われば全て変わる。
 社会人になると時間的制約などで旅行はついつい飛行機や新幹線や高速道路を使った移動になりがちですが、鈍行や路線バスで移動してみると日本の広さを実感出来ると思います。

 昨夜は岡山に泊まりました。当初の予定では広島県内を考えていましたが、翌日の移動の事を考えてもう少し東に移動しました。

 iPhoneからウェブ予約して訪れた格安料金なホテルは、ホテルというより旅館と呼んだ方が良さそうな建物でした。小さなロビーのフロントには誰もいない。間もなく私の後ろから、玄関先で携帯て話をしていた女性が入ってきました。この方が支配人、という表現よりも「女将さん」と呼んだ方が合いそうな、つまり旅館みたいなホテルの女将さんでした。
 料金を支払いながら雑談をしました。「岡山は晴れの国と呼ばれるくらい気候が暖かい土地」、「私は岡山には何回かわからないくらいやって来ているが、泊まるのは今日が初めてだという事」、「次はサッカー(J2のファジアーノ岡山)を観に訪れたい」などの話をしました。女将さんは是非またここに泊まってくださいと笑顔です。
 女将さんから部屋で飲んでくださいとインスタントコーヒーのセットをいただき、「エレベーターが無くてごめんなさいね」という、鉄筋ながら古びた旅館みたいなホテルの、少し煤けた階段を上り部屋に入りました。
 部屋は割と広くて、ベッドもセミダブル。ガラステーブルを挟んでチェアが二つ。料金が安いのですから、これで充分です。私は風呂に入り、やっと落ち着いた気分で、コンビニで買ってきたウイスキーを開けました。そして、テレビをつけました。

 今日は東に向かって電車を乗り継いできました。岡山も神戸も大阪も京都も名古屋も浜松も快晴。東に向かう電車は変わらない日常を乗せて走っている。私は青空を見上げながら、広い空はずっとこの先のどこかまで続いている。どんな場所にも太陽は昇ると思いながら、日常を乗せて走る電車で想いを巡らせていたのです。

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2011春 関西~九州の旅 四日目 ~宮崎の夜と九州新幹線全通~

2011-03-12 22:00:03 | 遠征&旅行日記

 旅とは出会いであります。人、酒、食べ物、温泉、町、風景、名跡などなど、訪問前のこちらの予想を遥かに超えた時、旅の思い出は素晴らしいものとして記憶されるのです。だから私はあまり下調べを入念にしないし、ツアーなどにも参加しない。
 全国を回っていると思い入れの強い町というものが増えていきます。素敵な思い出を作れた町は私の記憶にいつまでも輝いています。

 昔、三陸を旅した時、一番最初に泊まった町は気仙沼でした。内陸部の一関は天気が良かったのに気仙沼は雨が本降り。気仙沼は駅から町が離れており、私はずぶ濡れになりながら予約していたホテルに着きました。そこはホテルというよりは旅館と呼んだ方がいいような小さな宿。気のいい主人がずぶ濡れで現れた私を心配してくれました。気仙沼名物フカヒレを使ったスープのラーメンがあると聞いていたのですが雨で断念、またいつか訪問して食べたいと心に誓ったのでした。
 翌朝、雨上がりの駅までの道、輝く朝日に照らされる港に思わず立ち止まってしばし見とれた事を、つい先日の事のように思い出します。

 昨日も書いたように本文は通常通りでいきます。今回は宮崎からのお話を。

 昨夜は宮崎市内に泊まりました。宮崎に来るのは四回目なのですが、宮崎市内に泊まるのは今回が初めてです。私は格安料金のホテルをネットで予約していたのですが、メインストリートから外れた場所にホテルがあり迷いながら到着。小さなホテルでフロントは主人が一人。道に迷った話などを軽く雑談したあと、部屋に荷物を置いて繁華街に出ました。

 宮崎のメインストリート橘通りを歩きながら良さげな店を数軒選び、その中の一軒に入ってみました。入口に掲示されていたメニューにあった、宮崎名物チキン南蛮の半分セットというメニューが目を引いたのです。
 店はカウンターとお座敷。私は一人カウンターに座りました。とても親切丁寧な女将さん。カウンターの中の店長は眼鏡をかけた優しいおじさん。私は芋焼酎「黒霧島」を飲みながら、メヒカリという小魚の唐揚げ、チキン南蛮半分セット(チキンが二切れ)、宮崎名物冷汁を食べました。冷汁はご飯の上に野菜などが入った味噌汁みたいな汁をかけて食べるのですが、これが美味しい。チキン南蛮もメヒカリの唐揚げも美味しい。私はすっかりご機嫌です。そんな私に隣のご婦人が「もう飲まないの?」と声を掛けてきました。
 ご婦人は一人でしたが、女将さんや店長と顔見知りらしく、女将さんが隣に座って話が弾んでいます。ご婦人は黒霧島の四合瓶を頼んで飲んでいましたが、私のグラスに黒霧島をなみなみと注いでくれました。都内ならこれだけで500円くらいでしょうか。
 更にご婦人は空豆を殻ごと焼き上げたものを一房私にくれました。空豆の香ばしさと芋焼酎のコクが実に合います。店長も交えて雑談が始まりました。

 帰りは店長自らエレベーターの前まで来てくれて深々と頭を下げてお見送りをしていただきました。こちらも何度も頭を下げて、「宮崎に来たらまた来ます」とお礼を述べるのでした。皆さんも宮崎に行く機会がありましたら、橘通りの「うお○○屋」(宣伝の許可をとっていないので伏せ字にします)を訪れてみてください。オススメします。

 今日は宮崎から鹿児島に出て九州新幹線に乗りました。九州新幹線の博多~新八代が本日開業しまして、山陽新幹線が新大阪から鹿児島中央まで乗り入れするようになりました。
 津波警報の関係で鉄道はダイヤが変則になっていて、鹿児島中央までは行けず、途中にある国分という駅までの運転でした。国分なら確か空港や大隅半島の方から鹿児島中央まで行くバスがあったかもしれないと思い駅員さんに聞いたところ、やはりバスはあり、駅から徒歩10分ほどのバス停の位置を教えてもらいました。地方だと駅前が繁華街ではない事が多く、路線バスが外れて走っている事は珍しくはありません。
 バスの車内から桜島を眺めながら約一時間半。到着した鹿児島中央駅は以前訪れていた時とは別物な立派な綺麗な駅になっていました。鹿児島の繁華街である天文館通りも賑わいを見せ、道を往く鹿児島市電の電車も綺麗な新型がたくさん走っていました。

 駅弁を買って新幹線に乗り込みます。駅弁は地鶏、さつまいもの天ぷらなどが入った美味しい駅弁でした。私は駅弁ヲタでもあるので、こういう郷土色豊かな駅弁は大好きです。

 私が乗ったのは山陽新幹線直通用に作られた「さくら」号。中に入ると何とも言えない新車の香り。おそらくこの車両の初の営業運転なのでしょう。車内はとても綺麗です。思わずデジカメで車内、外見などを撮りまくり。
 しかし、写真撮りまくりなのは私だけではなく、乗客の半数以上がそのような状態。記念式典は自粛により中止されたそうですが、お客さんにとっては今日は開通ムードなモードなのです。
 電車が走り始めて各駅に停まる度にホームにたくさんの人がいるのが見えます。家族連れやカップルが入場券を買ってホームに入って見学をしているのです。

 熊本で私は隣のホームにいたJR九州の新幹線車両「つばめ」号に乗り換えました(今回の記事の掲載写真がつばめ号)。
 JR九州は有名建築デザイナーの方が全ての車両の外見、内装のデザインプロデュースをしているので非常に斬新なデザインの車両が多い。つばめ号も座席の背ずり、肘掛けが木張り。雑誌や新聞を挟む座席のラックがよくある網ではなく黒い人工革。テーブルは肘掛けの所に収納されている折り畳み式。
 私はデザイン力に唸りながら景色も眺めました。やはりどの駅のホームにも見学をするお客さんがたくさんいます。
 それを見て、私は鉄道紀行作家の第一人者宮脇俊三さんのベストセラー作「時刻表2万キロ」に収録されていた気仙沼線が開業した時に乗り合わせた話を思い出しました。線路を通じて町と町は繋がっている。繋がっていく。

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2011春 関西~九州の旅 三日目 ~ローカル線旅~

2011-03-11 22:48:17 | 遠征&旅行日記

 今日、宮城県を中心に大地震があったそうですね。旅先なので情報に疎く、発生から少し経ってから知りました。宮城県の方、南東北、北関東の方、皆さん大丈夫でしょうか?コメントをくださる方にも宮城県の方がいるので心配です。落ち着いてからで良いのでコメントください。

 昨日、新快速電車の車内から三宮の街を眺めながら、大勢の人達の努力で再び神戸は繁華街として輝きを取り戻したのだなと、当時を思い出しながらしんみりしていました。人はどんなに偉くなっても自然には敵わない。どれだけ科学が発達しても地震は予知出来ない。だからこそ自然災害は怖いのです。

 こういう時だからこそ、普通の内容も読みたい。そう思われる方もいると思いますので、災害に合われた方々には申し訳ないですが、のんきに旅を続けている自分の今日を綴ります。

 今日私は博多から熊本県を通り、宮崎へとやってきました。昨夜博多で天ぷら屋でふぐ天定食を食べたのですが、店員さんが篠田麻里子さんに似ていました(苦笑)。確か彼女は福岡出身でしたね。天ぷらはサクサクして香ばしく美味しかったです。備え付けの塩に茶塩という緑色の塩がありましたので、これをかけてみましたが、これもほのかなお茶の香りが良かった。

 今日はお昼に熊本県の山あいの町人吉に行きました。人吉には以前泊まった事があります。温泉に入り、城址を見に行き、天然鮎を食べました。人吉は鮎が名物で駅でも「鮎ずし」という珍しい駅弁を売っています。その駅弁屋さんが昔ながらに駅弁をかついで、「あゆずし~あゆずし~」と叫びながらホームで手売りをしています。こういう販売方法は今や珍しくなりました。
 そんな、どこか懐かしい駅弁屋さんが歩くホームには「いさぶろう・しんぺい号」という列車が停まっていました。この列車は一応普通列車なのですが、二両編成のほとんどが指定席になっている観光列車でもありました。
 早速指定券500円を払って指定券を購入。座席や床が木張りです。日除けも木を編んだすだれ。案内の女性乗務員による観光放送があります。この列車が走る人吉~吉松は高原を走りながら線路が高台に登っていく非常に眺めの良い区間で、特に眺めの良い箇所ではわざわざ停車をするというサービスがありました。
 人吉から吉松までは、大畑(おこば)、矢岳(やたけ)、真幸(まさき)と停まっていきますが、それぞれの駅は6~7分の停車時間を用意して駅を見学出来るようになっていました。人吉で球磨(くま)焼酎を買って飲んでいた私ですが、デジカメ片手に古めかしい木造の駅を眺めたりしました。女性乗務員の方も記念撮影を手伝ったりと、古びた無人駅がわずか数分だけの賑わいを見せています。

 閑散としたローカル線の旅というのは旅情と郷愁の味わいがあるものですが、人が乗らなければ廃止になりかねません。以前、この区間を乗った時も車内はガラガラでした。
 しかし、こうやってローカル線をリニューアルして観光列車に仕立てあげればお客さんはやってくる。ひなびた味わいは減るけれども、そこに列車は走り続ける。

 賑わいを楽しみながら、私は残るために変わらなくてはいけないという事はローカル線に限った話ではなく、あらゆるジャンルに言える事であるとしみじみ思うのでした。

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2011春 関西~九州の旅 二日目 ~さやしーは広島の顔~

2011-03-10 21:08:24 | 遠征&旅行日記

 山陽本線の車窓からはなかなか海は見えません。瀬戸内海に沿って走っている筈の路線なのに。
 作家内田百聞先生が著書「阿房列車」の中で山陽本線から海がなかなか見えない事に触れ、新幹線が開通する前の遥か昔に大阪と九州を結んで走っていた特急かもめを、「まるでかもめではなく特急からすである」と揶揄した一節がありました。山陽本線に乗るといつも思い出します。
 海が見えないと言っても全く見えない訳でもなく、神戸の須磨海岸付近は対岸に淡路島を望み、そこに架かる明石海峡大橋のスケール感と合わせ、自然と人工物の見事で雄大な融合を堪能出来ます。岡山県だと笠岡付近の白壁造りの家々と海岸。広島県なら尾道付近と宮島付近。
 尾道は大林宣彦監督の映画「転校生」、「時をかける少女」、「ふたり」などの舞台となった町。海のそばが斜面になっている町なので、坂道から海と瀬戸内海に浮かぶ島々を眺められる町。建物が妙に昭和チックなのも良い。
 そんな尾道を過ぎ、三原から私の前の席に可愛い女の子がやってきました。彼女は進行方向と逆向きに座っているのでこちらから顔が見える。
「さやしー?」
 そう思ってしまうほど似ている。ただし年齢は大学生くらいでしょうか。さやしーが二十歳くらいになったらこんな感じに成長するのだろうか?と、うたた寝をする彼女の顔を少し見ていました。

 山口県に入り、岩国を過ぎた頃、今度は通路を挟んだ隣のボックスにPerfumeのあ~ちゃんに似た人が来ました。年齢も本物と同じくらい。あ~ちゃんは徳山で降りていきました。徳山はモーニング娘。コンサートが開催された事がある町ですね。
 徳山から乗り換えた電車のひとつ前のボックスに学校帰りの高校生が一人で座っています。
「さやしー?」
 さやしーが高校生になったらこんな感じだろうなと思える女の子でした。彼女は一駅目の新南陽で降りていきました。

 山口県というとやはり思い出すのは道重さゆみちゃん。山口県は暖かい土地なんですが、不思議と色白さんが多い。電車に乗ってくる女性が大人も子供も色白。さゆを思い出します。
 日は西の方角に傾き始めて、空の色を青空から綺麗な白色に変えていきます。優しい日差しに包まれながら、私は海の写真を撮っていない事を思い出しました。山陽本線は山口県に入ると何ヵ所か海が見える区間に入ります。慌てて携帯で撮った写真が今回掲載した写真。かもめはやっぱり居ないけれど、カラスさえも居ない。ただ波が穏やかに流れているだけでした。

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2011春 関西~九州の旅 一日目 ~ももクロちゃん見つける~

2011-03-09 22:54:54 | 遠征&旅行日記

 今日から私は旅をしています。青春18きっぷを使っての鈍行の旅。今日は東海道本線の旅でした。
 今日は、ももいろクローバーの新曲「ミライボウル」の発売日でもあり、全国のタワーレコード、HMVでももクロちゃんを特集したフリーペーパーの配布も開始されました。
 午後、私は名古屋駅で降り近鉄パッセという、109的なビルの中にあるタワーレコードに向かいました。しかし、「ない!」あるのはSKE48のガチャガチャの機械…。やはり名古屋はSKEの街なんですね(涙)。

 そして夜。大阪に到着。梅田マルビルに入っているタワーレコードに行きました。
「あった!ももクロちゃんあったで~」
 フリーペーパーありました。残り10部あるかどうかの微妙な量でしたが無事入手。しかし!ミライボウルは在庫最後の一枚が目の前で買われていきました。
 名古屋でもそうでしたが、梅田でもCDの種類もなく、これは売れ行き絶好調という事なのか?あまり入荷していないという事なのか?いずれにしても複雑な心境。

 とりあえずフリーペーパーは無事に入手出来たので、座って難波に行きたい自分は地下鉄四つ橋線で難波に向かい、ある人に教えてもらったつけ麺屋さんに行くのでした。

 (今日から旅の道中を綴った旅行記をお送りします。時間があれば通常の記事も書いてみたいと思います)

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2010 北陸旅日記二日目

2010-12-30 18:38:29 | 遠征&旅行日記
 昨夜は金沢に泊まりました。泊まった旅館は、ひがし茶屋という昔ながらの茶屋が建ち並ぶ町にあり、格子戸の古びた建物が並ぶ町並みは風情がありました。
 旅館の女将さんから近くに銭湯があるが行くかと聞かれまして、無料入浴券をいただき、用意していただいた風呂桶を借りて銭湯に出発。雪の降る古びた街を歩き銭湯に行くのは風流だなあと、気分上々で旅館に戻るとロビーに猫がいました。旅館で飼っている猫です。早速コミュニケーションを開始して、抱いたり撫でたりと遊んでみました。

 旅館に来る途中の酒屋で買った金沢の吟醸酒を飲みながら、部屋のコタツに入ってTVを見る夜でした。

 今朝は6時過ぎに旅館を出発。幸いに通り沿いに待機中のタクシーを発見。運転手さんからポケットティッシュをいただき、少し世間話をしながら金沢駅へ。
 今日はまた富山に戻り、富山から高山本線の旅です。沿線には温泉がたくさんあるので、どこに行こうか目移りするところですが、何しろ青春18きっぷを使っての鈍行旅。高山本線は特急ばかりで鈍行の本数が少なく、うまく計画をしないと今日中に神奈川県の我が家に帰れるかわからなくなります。

 雪が舞う山あいを眺めながら、降りる駅を検討していましたが、結局は飛騨金山という駅で降りました。
 飛騨金山は私が初めて北陸に行った時に訪れた事があります。この時は名古屋から高山本線の特急に乗ってここ飛騨金山で途中下車して昼食を食べた思い出かあります。
 北陸に行くのに高山本線を経由する人は少ないと思いますが、景色が良いと噂で聞かされていたのが理由でした。
 飛騨金山の駅前は以前と変わらずひっそりと静か。狭い駅前通りは車もあまり通りません。前回来た時に訪れた飛騨川に架かる金山橋にやってきました。静かに、ひたすら静かに川は流れ、以前と同じ眺めがそこにありました。その眺めはいつまでも変わらないような気がしました。

 駅前に戻って、食堂兼喫茶店で味噌煮込みうどんを食べました。名古屋名物です。飛騨金山は岐阜県。北陸から東海へやってきたとの想いを強くするとともに、慌ただしく立ち去ってしまった金沢に早くもまた行きたくなってきたのでした。
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2010 北陸旅日記初日

2010-12-29 22:28:10 | 遠征&旅行日記
 昨夜、新宿発新潟行きの夜行快速で旅に出発しました。新潟からは5:00に出る越後線の一番列車に乗り継ぎ、吉田駅で乗り継ぐプランになっています。
 新潟駅はまだ真っ暗。越後線の車窓も真っ暗。まだまだ眠い…。

 あれっ?電車が停まってるな。どこの駅だろう?「よしだ」時計を見る。乗り継ぐべき列車は二分前に出ていったあとでした。

 いきなり寝過ごして乗り継ぎを失敗するというスタートに、更に追い討ちを掛けるように、その先の日本海沿いを行く区間では強風による徐行が行われており、ダイヤは30分以上乱れています。予定なら富山に到着している時間にまだ新潟県にいる自分。
 小春の地元、マコの地元を抜け、強風の荒れ模様の新潟県の海岸も、富山県に近い町である糸魚川では強風から一転青空が見えてきた。青空がいつまでも続くような旅行であれと願ったのも束の間、富山県に入ると雲行きは怪しくなり、遂には雪が舞い始めました。それでも気を取り直して、昼食は「白えび天丼」。さくさくえび天が良い歯ごたえ。美味しく満足です。

 夕方に金沢に移動。久しぶりに訪れた富山駅が北陸新幹線の工事で駅が仮設みたいな造りになっていたのですが、久しぶりに訪れた金沢は駅前に立派な地下道が出来ていました。高い天井、広いバスターミナル。さすが加賀百万石の街金沢。
 ただ、サッカーヲタ的には、駅前にサポーターショップをわかりやすい場所に構えていた富山(J2所属のカターレ富山)に対して、金沢は駅前にはツエーゲン金沢(JFL所属)の旗やポスターは見当たらず。そのあとバスで移動した近江町にもありませんでした。JFL(J2の下に位置するリーグ)だからこんなものかなと思いつつ、元日本代表の久保竜彦選手もいる事だし、もうちょっと盛り上がってほしいところ。

 その近江町には市場があります。私は回転寿司の店に入り海の幸を堪能したのでした。まあ、一番美味だったのはサーモンだったのですが。
 近江町から雪に埋もれた歩道を歩きながら旅館を目指します。旅館は茶屋街にあるそうで、昔ながらの格子戸の店が建ち並ぶ町並みを眺めながら、冬の北国の旅を堪能するのでした。

 ~明日へ続く~
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夏の西日本の旅第四日目~大阪府から静岡県~

2010-07-28 21:02:58 | 遠征&旅行日記
 昨夜は大阪に泊まりました。大阪には過去にも何度も訪れ、何度も友人知人を案内した事があるので、それなりに街には詳しいという自負があり、さて何をどこで食べようかと色々考えていたのですが、旅も三日目で少し疲れてきたのか、お昼に兵庫県豊岡市で食べた「夏野菜ぶっかけそば ミニ天丼付き」という、メニューを見た瞬間「真野恵里菜?」と連想したランチで結構お腹いっぱいになっていたのか、夜はお腹があまり空かず、結局天王寺駅前でオムライスの店に入りました。余談ですが、天王寺駅の立ち食いそばは美味しいです。大阪と言えばそばよりうどんですが、ここはダシも麺も良く立ち食いのレベルを超えていると思います。

 宿泊は西成区にしてみました。新今宮駅で降りるのは久しぶり。大阪を多少なりとも知っている方は、西成区に泊まった&新今宮駅でピンと来たと思いますが、安宿に泊まってみました。
J Rの新今宮駅、地下鉄だと動物園前駅になりますが、このエリアには労働者の方々を対象にした安宿がたくさんあります。最近、この手の安宿が旅行者の宿泊にも力を入れており、安い旅をしたい外国人観光客、スポーツやコンサートの遠征に来た若い人などをターゲットにしているようです。旅行前にネットで調べていましたが、女性宿泊可を掲げているような所は、女性客にも配慮したサービスを行なっており、口コミを読んでも結構幅広い層の方々から感想が寄せられていました。そういう旅館なら安心出来そうです。
 この手の宿が安いのは、トイレ・バスが部屋になく共同なのと、部屋が狭いからなのですが、冷房も付いているし、ただ寝るだけで良い。余計なサービスはいらないと割りきれる人で、潔癖症な人でなければオススメしたいです。コンサート遠征で、グッズを買ったりにお金を回したいから宿泊費は安く済ませたい方。いかがですか?
 ただし、設備には当たり外れがありそうなので、どこに泊まるかはよく調べた方が良いとは思います。 ちなみに、自分が泊まった旅館は、インターネット予約200円割引で1800円。部屋は四畳半の和室でした。

 今日はのんびりと東京方面に乗り継ぎながら、名古屋で名古屋名物きしめんを食べ、夕方は東静岡駅の駅前で行われている静岡ホビーフェアを覗いてきました。
 ここに、昨年お台場に現れて話題を集めた等身大ガンダムがいます。平日の夕方でありながらなかなか賑わっていました。
 展示物も色々あり、全国の名物が集められた飲食コーナーもあるなど、お台場の時より充実した展示でした。
 ちょうどガンダムは首を動かしながら目を光らせるデモの最中。西日を浴びながら勇ましく立っていたガンダムを見ながら、今回の旅を振り返り感傷に浸るのでした。
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