なかなか釣りに行けない

なかなか実釣出来ず、稀の釣行を夢見て、机上の空論を重ねる備忘録です。

ウェットフライとロングロッドの餌釣りと(20140216)

2014年02月16日 14時14分08秒 | 机上釣
ウェットフライとロングロッドの餌釣りと(20140216)

これも前に考えた事はあるが、再考。

ロングロッドは最近では8.5-9.5m、なかには10.0mに届くのもある。
10mロッドの餌釣りと、せいぜい3mのフライロッドの疑似餌釣りの対決。
勝敗は普通に考えて、10mロッド餌釣り>>>3mフライロッド疑似餌釣り。

しかし待て。

10mロッドで10mラインとして、
60度角でロッドを立てるとすると、立ち位置から着鈎点は10.0m先。
45度角なら、着鈎点は14.1m先。
30度角なら、着鈎点は17.3m先。
1mは沈めるとしても、10mロッドでは大体14-17m程度のレンジを探れることが分かる。
探れる範囲は、
対岸に振り込んで30度流すと、着鈎点から2m手前(12-15m)まで、
60度流すと、着鈎点から7-9m手前(約半分)までが、それぞれ扇状に探れる範囲。
この時点で餌釣りでもスイングすることが分かる。
スイングさせずに長く探るには、ロッドを60度角で立て、立ち位置から10m先のポイントを対岸0度から最大60度角までの竿移動で餌を直線的に最大10m流す事が出来る。

つまり、ロングロッドの餌師の範囲は、通常、10m先から10m下流の範囲、竿の長さとほぼ同じだと考えられる。
上級者ならロッド角30度で立て、17.3m先のポイントを下流へ7度廻して2m流すことが出来るが、これは緩流の相当なピンポイントでしか有り得ない。
やはり、通常の餌師は10-14m程度先を5-10m幅で釣っているのだろう。

ここをWFFでカバーするには、

1)ランのレーンをキープ出来るか?
2)ランのゾーンをキープ出来るか?
3)ラインコントロールは出来るか?
4)ラインテンションは管理出来るか?

これらをクリアする必要がある、が、これは可能だ。
更に、ロングロッドの有効なレンジがせいぜい15m程度なので、そこから先は餌師の竿抜けポイントになる。
また、岸から対岸方向15m超、岸と平行して下流へ10m超、速い表層流の底へ沈めて1m超を、延々と流し続けるには、ルアーでは無理、
それこそ本流磯釣りのオナガタックルが要る。

ただ多分、WFFシステムなら充分に可能だ(逆にオナガがWFFタックルで釣れる?マキエと同調して鈎を沈めるので)。

餌師にかなわないところ、それはやはり、ゼロシステムと”活き餌”だ。
遠投で大マスに走られると、WFFラインにかかる水圧で極細ラインは切れる。
また、ゼロシステムに比べるとベラボウに太いラインがマスを驚かせる。
餌釣りでも”死んだ餌”では釣れないという知識は驚く程普遍的だが、
WFFでは鈎が既に疑似餌なので、動きが無ければ鈎は”死んだ”まま、
常に誘いが効く状態をキープする必要が有る。

でもフライフィッシングは単なる遊びだから、そんなハンディもウェルカム。
殺生なしに遊ばさせて頂くとして、その遊び道具が壊れて自然を汚さぬ程度に丈夫であって、よいではないか。
所詮、遊びなのだ、出来るだけ殺生せずに自然を愛で、そして自然に愛でて頂く。
所詮、遊びなのだ。
マスには少々痛い思いをさせて申し訳ないが、同じマスと何度も会うには、WFFは最も良い方法だ。

前期、4月に出会った大分川の12cmのマスに、7月になってまた会えた。
鈎を外す際に右の上口唇を酷く傷つけてしまったので、覚えていたのだ。
既に彼は20cmの元気で立派なニジマスに成長していて、とても驚き、そしてとても嬉しかった。
元気に長生きしてほしい、そう願いながら彼を流れに返した。
ニジマスの成長という自然の営みに、ほんの少しでも触れさせて頂いたことに、心から感謝した。

自然を愛で、そして自然に愛でられた瞬間だった。

WFFは殺生せずに唯釣るだけのシンプルな遊び、でも時には、こんな幸せもあるのだ。
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