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雨の袖ヶ浦フォレストレースウェイ

 久々です、パンツまで完全にびっしょりになったのなんて。
多分10年ぶりぐらい。
最近はすっかりタマシイ的に衰えてか(笑
雨の日に敢えてオートバイで走ったりする事を避ける傾向にありました。
 雨だろうが風だろうが嵐だろうが、走ってるだけで楽しかったあの頃・・・
なんて感慨は、所詮は言い訳に過ぎないのでしょうね。
大人には大人のやりかたというものもある筈です。
  
  
 この週末、土曜日の天気は生憎の大雨予報。
それを知って『自宅で何をしようかな』などと考え始めたところ、
『なにか違うよなぁ~そういうの。』と、意味不明な自戒が湧いてきました(笑
 
  
 そこで、数日前にネットで見掛けた
長年ヤングマシン誌のメインテスターなども務められる有名レーサー、
丸山浩さんのショップであるWITH MEのサーキット走行会を思い出しました。
ヤングマシン誌でも掲載の”ヒザスリキャンプ”と銘打った企画と連動して、
ショップの2輪&4輪の走行会が催されるとの事。
 
 気づいたのが最近だった事もあって、
本企画の方には参加申し込み自体がもう手遅れだったっぽいのと、
場所が袖ヶ浦フォレストレースウェイ(以下、FRW)だったのとで
流石に走行会自体の参加は現実味がなかったものの、
走行会ページをよく読むと【体験走行枠】なるものが設けられるようです。
 
 袖ヶ浦FRW自体は、数年前に当blogに近隣住民の方からコメントを頂戴し、
「動物(鳥類)の生態系が壊されている。」
「排水などで地域の農家にダメージがある」
「騒音が酷く、地元としてどうにも歓迎できない」
「そもそもその認可の経緯自体が、政治的圧力によるもので地元の同意がない」
といったようなお話がありました。

 その点もあって、今まで走行自体を見送ってきた面もあったので
このチャンスに、実際に自分の目で確かめてこようという意図も。
 
 
 
 いよいよ6/11(土)の早朝。
袖ヶ浦FRWまで1時間少々といった我が家周辺はもの凄い暴風雨でした(汗
ちょっとだけ『酷い雨だなぁ・・・バイクは無理かなぁ』などと考えたものの
「ま、雨だって走らん理由がないよな」ととりあえずシャワーを浴びました。

 体験走行枠の受付は11:50からという事もあり、
なんだかんだと支度を済ませ、自宅を9:30頃に出発です。それにしても凄い雨。
雨を切り裂くように、すこし飛ばし気味に進むと予定より早めに到着です。
 まずはコース外周から、パドック手前の広場?まで進むと
以前NSRの友人とふらっと立ち寄った時もそうだったのですが、
相変わらず駐輪場や駐車場の類が見あたらず、どこに停まって良いのか判りません。
 
 走行会の座学タイム自体は既に始まっており、
場内で唯一屋根のあるピットには多数のバイクと、
少しの4輪の参加者がなにやら声を出しながら受講をされておいででした。
ヤングマシン誌をご存知の方は、ビリーズブートキャンプのノリのあれです(笑
 
 
 この時点で、いくら駐車場で雨晒しとはいえ
流石に参加申し込みをしていない、体験目的の人間がそこに近づくわけにもゆかず
(体験走行の受付テントもそこの間近にありました)
数分間悩んだあと、とりあえず外周にあるグランドスタンドへ。

 そしてこれがまた、
グランドスタンドといっても単管で組んだ工事の足場みたいなもの。
当然屋根があるわけもなく、まだまだ未完成のサーキットらしさが出ています。

01_homestraight

 ホームストレート横のグランドスタンドから。

 袖ヶ浦FRWはFIA規格を謳うサーキットだけに、
付帯設備以外の部分、つまりコース自体は実に本格的です。
外周から観察する限りは噂に違わず4輪用の設計のようですね。
四輪好きのハマコーの倅が一枚噛んでいる、なんていう話もありますし。
 
 
 この時点で時間は11:00前、受付までまだ1時間はあります。
体験走行ですから贅沢も言えませんし、参加者の皆様のお邪魔も申し訳ないので
とりあえずフルフェイスメット姿のまま(暴風雨ですから)で走行を観察です。

 2輪のクラス分けは3つほどあるようで、
上級、初級、膝スリと別れていたようですが雨なので何れも走り辛そうでした。
皆さん慎重ながらも、一部の方はそれなりに攻め込んでいたらしく
私のCBRと同型の、REPSOLカラーのCBR1000RRが1コーナーでスリップダウン。
イエローフラッグが出され、救急車も発車準備をする一幕も(幸い無事でしたが)。
 
 

02_stand

 単管足場のスタンドからCBRを見下ろします。
駐輪場があればそこに停めたかったのですが、
どうも判らないのでスタンド前まで来てしまいました。
流石にスタンド周辺には人っ子一人居ませんし、車通りもないので大丈夫かしら。
 
 
 出発前に自衛隊御用達という曇り止めをメットとメガネに塗布してきたので
全身が塗れ続けた以外は特に問題もなく受付時間近くまで過ごせました。
因みに装備は体験走行用という前提で、
【フルフェイス・レーシングブーツ・プロテクタ入りジャケットとグローブ】です。
革ツナギも考えないでもなかったのですが、
雨晒しの現状を考えるとこちらの装備群で正解でしたね。革じゃ大変です。

 
 
 コース外周から再びパドックの受付テントへ。
もはやフルフェイスの中以外は完全水没に近い有様でしたが、
テント近くまで走ると、とても感じのよいスタッフの方が出迎えてくださいました。
「こんにちはーっ!」のような感じでご挨拶をすると、応じてくれたあとに
「もしかして、遅れちゃった感じですか?」と仰るので「???」となっていると
どうやら参加申し込み者で、まだ到着していない人と間違えられたようです(笑
 
 申し訳なさそうに、
「体験走行が出来ると聞きましてお伺いしたのですが、差し支えなかったら・・・」
と申し出ると、
「それだけの為にお越し下さったんですか!ありがとうございます~!」と。
字面だと迷惑そうにも取れますが(笑
特にそんな風はなくとても感じのよい応対でした。

 今にして思うとこの方は、
ヤングマシン誌に丸山さんとよく登場されるWithmeのレーサーさんだったのやも。
背が高く細身で、笑顔の素敵なカッコイイ感じのお兄さんでした。
  
  
 
 とりあえず説明をお聞きし、
特別な申し込み手続きなどが無いとのことだったので、
開始までの間にトイレだけ済ませておきます。
用を足してオートバイの所に戻ると、迷彩服の係員さんが近づいてきました。
(スタッフさんの迷彩服は、Bootcamp演出のアイテムですね)
 
 お話を伺ってここでビックリしたのですが、
まだ受付開始前だというのに既に走らせてくださるとの事。
早速先導のレーサーさんの近くに案内され簡単な質疑応答。
 
スタッフさん:「過去サーキット走行とかされていますか?」
私:「いいえ、全然といっていい程経験が少ないです。
    完全に初心者の扱いでお願いしたいのですが(笑」
先導レーサーさん:「じゃあ雨ですし、かなり余裕のあるラインで行きますね」
 
 
 その後、スタッフさんとレーサーさんで走行に関する打ち合わせを少々。
程なく、レーサーさん:「それじゃいきますか」的な感じで唐突に開始です。
 
 ここで少し悩んだのですが【どうみても私しか居ない】んですよね。
少し不安になり、
私:「もしかして一人ですか??」 と問うと
スタッフさん:「そうですよ(笑 プレミアムな感じで楽しんじゃってください」
私:「はぁ・・・一人の為にお手間をお掛けして申し訳ありません><;」

 と少々恐縮しながら、いよいよコースインです。
『・・・ん?サーキットのルールとか一切説明無しなのかな』などと考える時には
既に走行が開始されていました。
 
 
 それでは、
【暴風雨の中をサーキットでツーリングしてきた】様子をご覧下さい(笑

因みにコースレイアウトは、リンク先のような感じです。
http://www.sodegaura-forest-raceway.com/course/index.html
(転載の可否が不明なのでリンクで失礼致します)
 
 先導はレインタイヤを履いた保安部品なしのDUCATIです。
このレーサーさんと1対1でコース貸し切りと、ある意味贅沢な時間ですが、
1周目がウォームアップ・・・というか、
雨用の体験走行ラインで最後まで安全に先導してくださいました。
 
 私は別に、特別運転が上手いわけではありませんし、
タイヤも今はツーリング寄りのBT-016PROなので、
何よりコケない事を最優先に走っています。
それゆえ動画には特別なんのメリハリもありませんが御容赦下さい(笑
体験走行枠で転けてしまっては先方にも迷惑がかかるというものですし。
 
 まずは、袖ヶ浦フォレストレースウェイの雰囲気と、
WITH ME走行会の、親切で丁寧な先導を感じて頂けたら幸いです。  

 因みにDUCATIの先導レーサーさんが頻繁に後ろを振り返るのは、
保安部品のミラーを外してしまっているからですね(笑
安全確認の為に、度々こちらの挙動を見てくださっているようですが、
申し訳なくて『問題ないですよ』と毎回頭を下げて応じておきました。
 
 
 
 数周の贅沢な体験走行が終わり、
ピットに戻るとまずは先導のお礼を伝えます。
先導レーサーさん:「物足りなくなかったですか?」
私:「いいえとんでもない!とても楽しかったです!」

 たとえ雨だとて、国際格式のサーキットを走ってつまらない人はいません(笑
今回は攻めてどうこうという状況でもありませんし、
そういう意味でも純粋に楽しませて頂いたのは事実です。
 
 
 そういえば、先導レーサーさんとの会話で
「ロスマンズいいですね~!」と仰るので、
例によって「缶スプレーなので恥ずかしいですが(苦笑」と応じると、
「実は僕も昔、RZVを缶スプレーでマルボロにしたことあるんですよ!」と。
御年齢としてはレプリカ世代真っ直中という感じの方ですが、
本当にお好きなんだなぁとなにやらこちらも楽しい気分になってしまいました。
そういえば「(このCBR)どこかのblogで見た気がするんですよ」とも(笑
  
 トドメに「一緒にレースしましょうよ!」
「僕も走行会上がりでいつの間にかレースするようになったんで・・・」とのお誘いも。
商売上?どなたにも仰るのでしょうが、これまた嬉しいものです。
 
 
 
 他にも、体験走行を終えてピットに戻るや否や、
走行会本編参加者の方が「ロスマンズいいですねー!」とお褒め下さいまして。
「どこかに特注したんですか?」などと言って下さるので、
「缶スプ(ry」といつもの照れ隠し半分、本当にお粗末な状態の理由説明を(笑

 体験走行なんていう無料枠でお邪魔したのにも係わらず、
高いお金を支払って参加されている方からお声掛け頂けるのも嬉しかったですね。
(最低18,000円、ライセンス込みだと43,000円かかります)
お2方とお話をしたのですが、いずれも朗らかな良い方でした^^
 
 
 
 そうこうしているうちに、体験走行時間に充てられている昼休みも終わり。
周囲が午後のプログラムを始める前に、早めにお暇することにしました。
ここにしか屋根がなく、正直居心地は大変良かったのですが(笑
居てもお邪魔にしかなりませんし、
『次は出来れば参加したいな』とも思えたので風雨吹き荒ぶ中にまた戻りました。
 
 

03_padock

 最後にグランドスタンドから皆様の様子を拝見し、
走行まではまだ暫くありそうだったので大人しく帰ることにしました。
それにしても、大雨なのに沢山のオートバイ参加者の方がお見えです。

 いいですよねこういうの♪やっぱライダーはこうじゃなくちゃヽ(´ー`)ノ
 
 
 
 帰りもふおーんと飛ばして帰り、
雨のサーキットで感じたいくつかの感触も再確認しながら帰宅です。

04_steam

 エンジンやラジエータが向き出しのオートバイにあっては、
停まると激しく水蒸気が立ち昇ります。
 
 オートバイに乗り始めた頃は、
『水漏れ!?オーバーヒート!?』などと悩んだものですが今や気楽なもんです。
ただ、激しい湯気でヘルメットのシールド内が曇るのだけは慣れません(苦笑
 
 
 ともあれ、WithMe走行会はとっても良さそうな感じでしたよ♪

 一方、袖ヶ浦フォレストレースウェイ自体の率直な感想は、
大型二輪用としては、安全性や規模の面でまだまだ難があるのは否めませんし、
周辺環境に配慮してか、騒音規制が大変厳しくて有名な運営方針ではありますが、
レース管に近い爆音マフラーの隼(GSX1300R)が普通に走っていたのを見ると、
周辺住民の理解を得るには、未だ一定の努力が必要なのではないかとも感じました。
 
 ま、私のCBRはそのまま車検に出しても普通に通る状態にしてありますので
そういう意味で誰に気兼ねする事もないというのは、とても気楽ではありますけれど。
 
 それと、袖ヶ浦FRWは一般人が遊びに行く場所としての設備もまだまだですね。
トイレや駐車場などの案内も大変判りにくく、
飲食系の設備は皆無というのでは、家族や友人、恋人と行く気にはなれません。
”遊びに行く”という雰囲気はなく”ただ走りに行く”感じの施設です。
『まるでビジネスホテルだな』というのがイメージ的な感想。
 
 
 
 また時間がとれたら、
茂木あたりの走行会にも参加してみたいなぁと思っております。

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