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涙のあとには虹も出る

 さて。
いよいよ2011年もあと僅かとなりました。

 表題が少々水戸黄門風では御座いますが、
それはこの記事を書いている横で録画した水戸黄門の最終回を観つつも、
かの歌は今の日本に必要な気持ちでもあるなとの感慨から拝借致しました。
 でもね、ミキヒサ君もフッ君も・・・じゃなくて誰でしたか。
どちらの俳優さんも大変素敵な方だとは思うのですが、
何れも多分に貫禄に欠ける感も。寧ろ町人崩れの大工ぐらいが似合うやも。
イシザカさんの黄門といい、近年の迷走は終末を感じさせるものでしたね。
 
 話が逸れました。
 
 
 それではざっと”私的2011年”をふり返ってみたいと思います。

 まずなにより、
私のみならず全ての日本人に大変な損害と衝撃を与えた天変地異。
それは3月11日の午後休憩の頃でした。
揺れ始めに隣席の同僚(先輩)が「○○さん、地震が・・・」と言うものですから、
「はい地震ですね。ですが勤務中ですから仕事をしましょうね。」
と、日頃の同僚の勤務態度から甘えを断じたものでございますが、
直後に襲った急激な揺れには些か驚きました。
 
 直後、液状化で引き合いに出される浦安のディズニーランドに近い我が職場では
東京湾埋め立て地のまさに真上という立地であり、
更に背の高いビルの6階付近という場所で途轍もない揺れに見舞われます。
公称では恐らく震度5弱という所でしょうが、実際は6強ほどでした。
 
 あっという間に拉げるスチールラック、激しく揺れる空調の配管。
デスクの上のLCDやPCは例外なく倒れていました。
我ながら不思議な程ではあったのですが、
特に混乱することもありませんで仁王立ちのままで辺りを観察し、
まずは周囲の安全と、現状の把握を最優先に飛散物から距離を取りました。
天井についても剥落の徴候はなく、エアコンの下からも離れた状態で40秒ほど。
同僚の対外担当の中国人女性が「○○さん!!早く!こっち!!」と、
とても真剣に仰るので「ああ、ありがとうございます。ではそちらに」と
彼女の隣にあった空きデスクの下に潜り込ませて頂きました。
 
 揺れが収まると、まずはビルの災害放送に従って建物を急ぎ出ました。
今にして思えば、津波に対する認識が甘かった以外のなにものでもありませんが、
エントランスから出ると、ビルのある地盤(埋め立て地ですが)と
駐車場の主な地盤との間には幅20cmほどの地割れが発生していました。
その地割れからは液状化した泥が噴出し、
地盤は双方とも随分と違う速度で、互い違いに滑り続けていました。
 
 余震の合間を縫って、とるものもとりあえず避難して置いてきた貴重品を
屋外の長い階段を登り再び6階まで上がります。
灯りの全て消えた真っ暗な室内を、記憶を頼りに事務所エリアまで進みます。
途中には大きな倉庫があるので散乱物も含めてまるで迷路のようでした。
 
 事務所で必要な荷物を回収し、暗闇に包まれた倉庫エリアを
皆の先頭に立って、携帯のLED照明を頭上で降り続けながら誘導して非常階段へ。
無事全員が地面に降りたまではよかったのですが、そこからも大変でした。

 完全に麻痺した交通機関、そして混乱する都市部の大群衆。
電車もバスもまずありませんから、十数kmを歩き続けて数駅を消化。
そこからは数時間待ちの超満員バスを乗り継いで、帰宅したのは丑三つ時でした。
 
 地震の規模や建物の被害こそそれなりに甚大だったものの、
不幸中の幸いにて死者の少なかった私どもの地域では御座いましたが、
やはり震災の爪痕はあまりにも大きく、
大晦日を迎えた現在でも修復が済んで居ません。

 遥かに大変な目に遭われた東北地域の皆様には心からお見舞い申し上げますが、
”東日本大震災”の呼称どおり、東日本全てが被災地であった名残です。
 
 
 金曜の震災発生から2日後。
週明けには会社の運営があるのかないのかも判りませんでしたが、
ひとまず支社長に電話を入れると「来てくれたほうが助かる」との事であり、
この時だけは特例にてオートバイで出社致しました。
 震災発生からはまだ2日。電車もバスもほぼ壊滅状態でしたし、
一般道の傷みも酷かったので高速道路を利用しての出社でした。

 事が事ゆえに画像の公開は控えておりましたが、
出社途中の海辺で、液状化の実状を撮影したものがこちらです。
既に走行車線1本分の土砂は除けてあったものの、
歩道と車道の区別は消え、歩道は歩行が困難な程の段差と地割れに砂。

001_eq

002_eq2
 
 最早道路だったのか歩道だったのか判りません。
 
 2日という時間が経過し、直後のような噴出こそないものの
『この土地はもうダメなのではないかしら』と恐ろしくなったものです。
この日、社に馳せ参じた従業員は8名。
身体が動き誰かの役に立てる以上は決して立ち止まらない顔ぶれ。
こういう部分で人間の真価が問われるというものです。
 
 
 ”あれ”から半年以上が経過した現在も尚、
私を取り巻く周囲でも様々な面で傷痕は深く残り続けていますが、
まずはひとりひとりの力を少しづつ足し合わせながら、
社会の一員として周囲を、東北を、日本を支えてゆかねばなりません。
正念場はこれから。泣くのが嫌ならさあ歩けということです。
 
 
 
 
 さて、ここからはオートバイ乗りとしての私の一年。
以前の職場からは勤務形態が変わって少しは時間が出来た関係で、
(以前の職場では通年”2連休”自体がほぼ存在しておりませんでした)
例年に比べるとちょこちょことお出掛けが出来たような気が致します。

 相棒は缶スプレーでロスマンズカラーに塗ったCBR1000RR。
既に5年付き合っていますが、流石はHONDA製品だけあってよく持っています。
ツーリングに峠に、買い物にサーキットにこなせるいいオートバイです。

A_sengen_2

正月頃。ちょっと遅ればせながらの浅間大社への初詣。
 
 

B_rapeblossom

初春。フラワーラインと称する海辺の道へ。
 
 

C_miura

時々。東京湾フェリーで三浦半島にお邪魔してみたりも。

  

01_spring

 春。里山近くの丘から菜の花畑と桜を見下ろしたり。
 
 

02_earlys

 初夏。思い立ってキャンプツーリングに行ったり。
 
 

03_v3

 暑くなってきた頃。ぶいすりゃーに会いに行ったり。
 
 

04_pacific

 盛夏。断崖から潮風の匂いを感じてみたり。
 
 

05_twin

 
 晩夏。NSR氏に使える時間が出来て、時折一緒に房総半島を縦横無尽。
 
 

06_rothf

 家族も増えました。ロスマンズ金魚さん。この子は今、とても元気です。
 
 

07_trd_rf

 初秋。山中にて棚田を見下ろしてみたり。
 
 

08_yahata

 紅葉の頃。日光にキャンプツーリングに行ったり。ちょっと早かったです。
 
 

09_river

 晩秋。キラキラした川面を訳もなく眺めてみたり。肌寒さと柔らかい反射光。
 
 
 
 
 こうして振り返って見ると、
先立つモノという制約がある以上あまり出掛けていない気もしていましたが、
結構気ままに旅をしていたようです。
いやーオートバイって本当にいいものですねヽ(´ー`)ノ!!
 
 一年の締め括りとなる大晦日は、
奇を衒った事も少しは考えてみたのですが、
ここは割とスタンダードに仮面ライダーの映画でも観てこようかと思います(笑
どの辺りが普通なのかは自分でもよく解りませんが、
今回の映画にはCBR1000RRも出るらしいですしなんとなくというやつ。
冬休みのお子様に紛れて怪しいリアルライダーのおぢさんがひとり。
通報だけはされないように気を付けようとおもいます。
 
 

10_garage

 ともあれ、CBRにも自分にも1年間お疲れさまということで。
部屋などの大掃除にはとんと不調法ではありますが、
バイク置き場にだけはスチールラックを増設致しました。
洗車グッズや使用頻度の低めな工具などを入れてあります。
シャッター付きの物置も候補でしたが、サイズ的にこの辺りが適当でした。
海沿いだけに風害が強い土地なのでラックに壁を取り付けるやも。
 

11_link

 関係ないけれどお気に入りのマグネットステッカー。
『 話し合え! 』って書いてあります。
辛いことも楽しいことも話し合ってこそ。ひとは一人じゃ生きられませんから。
 
 
 
 
 それではいつも当blogを御覧下さっている皆々様。
本年も御閲覧まことにありがとうございました。
ぜひ良いお年をお迎え下さいね~~ヽ(´▽`)ノ♪

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コメント
 
 
 
今年も一年、おつかれさまでした。 (無為徒食)
2011-12-31 11:39:57
写真的には「春」と最後から2枚目の格納庫が好きです。

来年も楽しい記事を期待しております。

それでは、よいお年をお迎えください。
 
 
 
>徒食先生 ()
2011-12-31 19:54:11
一年間お疲れさまでした!

 夏には色々とご迷惑とお手間をお掛け致しましたが、
お陰様をもちまして今も元気にやっております。
その節はありがとうございました。
もしよかったら、また来年もご一緒させてくださいね♪
 
 写真もご評価頂いてありがとうございます。
写真自体は趣味とは致しておりませんが、
少しでも皆様のお心にもお届けできるよう、
工夫をしながら撮影して行く所存でございます。
 
 徒食先生もよいお年をお迎えくださいね^^
 
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