サッカー日誌 / 2010年08月28日


ワールドカップの旅行術


ビバ!サッカー研究会8月例会
(8月20日、東中野テラハウス)

◇「ビバ!ハウス」運営報告
 ビバ!サッカー研究会の8月例会で「ビバ!ハウス」担当メンバーの運営報告があった。
ワールドカップのときに仲間たちと共同で邸宅を借り切って「ビバ!ハウス」と名づけた。首都プレトリアの丘の中腹にある高級住宅街、敷地4000平方メートルの豪邸である。5寝室9ベッドだが、廊下脇のコーナーにもう一つベッドがあり、居間のソファ、床に置いたマットレスなどで、多いときは20人泊まった。数日だけの人もおり、40日間、通して滞在した人もいる。40数人が延べ約400泊した。
 邸宅の借り賃は、40日間で2万8000米ドル。ほかに洗濯や掃除をしてくれたメイドさんの賃金や使用したキッチンの器具の破損修理費などがかかった。あらかじめ宿泊日数に応じて円で分担金を集め、米ドルで支払った。1ドル=100円の計算で集めたが、その後ドルが値下がりして剰余が出そうだったので、パン、ジュース、牛乳、卵、ハム、ベーコンなどを買って、キッチンに置いておき、朝食は自由に食べられるようにした。「朝食無料」である。

◇宿泊費節約が目的
 仲間のなかに和食のシェフがいて、希望者には昼食と夕食も準備してくれた。これは食券制にして1食500円程度で食材購入費にあてた。シャワーのお湯が出にくくなるなど、共同生活に伴う小さなトラブルはあったが、おおむね快適に過ごすことができて、宿泊した人は、みな満足したと思う。
 4年前のドイツ大会でも、フランクフルトのペンションを借りて、4室6ベッド(補助を入れて7ベッド)の「ビバ!ハウス」を開設した。それがうまくいったので、今回は、それを大がかりにしたのだが、南アフリカの状況に合わせて、少し違う形になった。
 開幕前、6月1日付の日本経済新聞に、ぼくたちの計画が紹介された。南アフリカは治安が悪いので、安全のために警報設備の完備した一軒家を借り切ったという趣旨である。
 しかし、ビバ!ハウスを計画した理由は「安全」のためばかりではない。もっとも大きな理由は「宿泊費」である。ワールドカップ期間中のホテルの値段は、あまりに高すぎた。

◇移動の車も確保
 友人のジャーナリストが、前年の11月にFIFAがメディア用に指定したホテルを予約しようとしたら1泊4万円だった。様子を見て開幕4カ月前の2月初めに申し込んだら1泊2万円に値下がりしていた。その後、円高になったので、実際には1泊1万8000円くらいになったという。それでも長期滞在には高すぎる。普通の時期なら1泊6000円くらいの中級ホテルである。
そこで、われわれはネットで探し、交渉して「ビバ!ハウス」を開設したわけである。
 「安全」と「宿泊」のほかに「移動」も問題である。4年前のドイツの場合は、地下鉄の駅のすぐそばの宿舎を借りた。中央駅まで15分ほどだったので、国内移動は鉄道を気軽に利用できた。しかし、南アフリカでは、公共交通機関の利用が難しかったので車が必要だった。レンタカーを借りたほか、ビバ!ハウスのオーナーの家族や友人が「アルバイト」で協力してくれた。日本チームの試合の会場ヘは、バスを借りてみなで遠征した。
 という次第で「ビバ!ハウス」運営は大成功だったという報告だった。

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