サッカー日誌 / 2015年04月19日


旧制高校「寮歌祭」雑感(上)


「寮歌文化」を歌い継ぐ
一高「詠帰会」月例会
(毎月第一月曜日、東大駒場)

★旧制高校の寮生活
 旧制第一高等学校の「寮歌祭」に2月から参加している。
 戦前の高等学校(旧制高校)は大学進学予定者の「予備教育」のための高等教育の学校で、中等教育の後半である現在の高校(新制)とは性質が違う。生徒は現在の高校3年~大学2年相当の年齢だった。
 原則として全学生が寄宿舎(寮)で生活する「全寮制」だったらしい。
 その寮で毎年、作詞、作曲を寮生から募集して「寮歌」を制定した。
 全国に20以上の旧制高校(あるいは大学予科)があり、一つの高校に複数の寮があった。
 その、それぞれが、毎年、寮歌を制定したのだから、現在まで歌い継がれているものだけでも、寮歌は数百にのぼる。
 旧制高校は敗戦後の学制改革により、1949年度(昭和24年度)で姿を消したが、むかしを懐かしむOBたちによっていまでも各地で「寮歌祭」が行われている。

★「寮歌祭」存続のために
 そのうちの第一高等学校(現在の東大教養学部)の寮歌祭の一つ「詠帰会」に誘われたのである。
 ぼく(牛木)は中学3年まで旧制で、高等学校からは新制になったので「一高」出身ではない。
 しかし、旧一高のあとを継いだ新制大学の教養学部の駒場寮で暮らし、ときには「寮歌」も歌った。
 今年(2015年)の1月に、当時の同期生が電話をかけてきて「寮歌祭」への参加するように誘ってくれた。
 旧制高校の卒業生は、いまでは皆、85歳以上である。人数は減るばかりである。
 そこで、旧制高校の後継の大学で寮生活をした者を勧誘して「寮歌祭」を続けているらしい。
 旧友の誘いが非常に熱心だったので「義理で一度は顔を出してみよう」という程度の気持ちで参加した。

★異文化理解の感想
 毎月1度、月曜日の午後2時からの開催である。
 平日の昼間に80歳以上の超後期高齢者が集まって、手拍子とともに芸術的とは思えない蛮声を張り上げる。
 外からは「異様」に見えるに違いない。
 60年以上前に寮生活の経験のある身でも「異文化」の世界に飛び込んだような気がした。
 上級学校進学者がごく少数だった戦前のエリート教育のなかに「寮歌文化」とでもいうべきものがあり、それを歌い継いでいるように思った。
 全国各地の「寮歌」を集めた本が作られている。
 一高の寮歌だけを年代順に編纂した本もある。
 寮歌を克明に分析、研究した解説書もある。大げさにいうと「寮歌学」といってもいい分野がある。
 そういうわけで、すでに多くの専門家がいる。
 初めて「寮歌祭」の世界に目を向けた者が発言する余地はないかもしれないが、異文化理解の感想をお伝えしたい。



コメント ( 1 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
サッカー部 (中村年秀)
2015-04-19 12:48:42
先生はサッカー部の寮にもおられたようですが、サッカー部寮歌はなかったのですか?
 
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