サッカー日誌 / 2015年08月31日


新国立競技場の新計画(上)


サブトラック仮設がポイント

関係閣僚会議で決定、公表
(8月28日・首相官邸)

★発表では触れなかった?
 新国立競技場の新計画が決まった。
 もともとの計画の「工費が莫大過ぎる」として、安倍首相が「白紙から見直す」ことを指示していたものである。
 新計画は、8月28日付けの夕刊で報道された。一面トップの大扱いの新聞もあった.
 いずれも、工費が約1100億円削減されて、1550億円を上限することになったことを大見出しにしていた。見直しになった「いきさつ」から考えれば当然だろう。
 しかし、スポーツの立場からみれば、重要なポイントは、陸上競技のサブトラックが「仮設」とされたことである。
 多くの新聞が、夕刊の本文では「サブトラック」の問題に触れてさえいなかった。
 官邸記者クラブでの発表で、遠藤オリンピック担当相が、あえて説明しなかったのだろうと推測した。取材側は専門外の政治部記者だから、追及しなかったのだろう。

★五輪後の使い方
 「サブトラック」は悩ましい問題だった。陸上競技の練習用施設で、これが付設されていなければ、公式の陸上競技会は開けない。
 しかし、神宮外苑の敷地にサブトラックを作ると、都市公園としての外苑の環境と景観を大きく損なう。
 そのために、もとの計画ではサブトラックを仮設とし、東京オリンピックのあとは撤去することになっていた。
 新計画でも、それを踏襲したのである。
 サブトラックが仮設だと、オリンピックのあとでは、新国立競技場は、陸上競技場としては使えないことになる。
 本体のスタジアムに陸上競技のトラックを「恒久施設」として作って、それがオリンピック後に使えないのであれば大きなムダである。
 しかし、オリンピックのためには、陸上競技場として建設するほかはない。

★旧競技場の建て直し?
 陸上競技の関係者は、当然「常設」を強く要望していた。
 しかし「常設」にするには敷地の問題がある。将来の陸上競技場としての利用率の問題もある。
 一方で「仮設」にすると、本体のスタジアムのトラックが将来はムダになる。
 というわけで、政府側としては「サブトラック問題」は触れてもらいたくないところだった。
 とりあえずは「あいまい」にしておいて批判を避けたい。
 そういう狙いだったのではないか?
 そう推測した。
 サブトラックのない陸上競技場を作るのであれば、旧国立競技場の建て直しに過ぎない。
 「新競技場」とは言えない。
 陸上競技には、ほとんど利用されないまま、トラックを抱え込むことになるのだろうか?



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サッカー日誌 / 2015年08月26日


高校野球テレビ観戦記(下)


高視聴率の原因は猛暑?

全国高校野球選手大会
(8月6日~20日・甲子園=NHKテレビ)

★猛暑の中の大観衆
 夏の高校野球をテレビで見ていて驚くのは、猛暑の甲子園のスタンドが、ほとんど満員になっていることである。
 暑さに耐えながら、甲子園球場で観戦するのが、関西の人たちにとって、一つのステータスになっているのではないかと想像した。
 エアコンの効いた自宅でテレビ観戦するのは、高校野球ファンとしては二流なのだろう。
 新聞やテレビが伝える話題のスター選手、今回の大会でいえば早実の清宮幸太郎を酷暑の中で「この目で見た」ことが自慢のタネになる。
 だから、甲子園に出かけるのだろうか?
 甲子園球場の救護室は、毎日、熱射病の手当てで、大忙しではないかと想像した。
 夏の甲子園は、選手にとっても、観客にとっても、たいへんである。

★関東のテレビ視聴率
 テレビの視聴率も高かった。
 決勝戦の東海大相模対仙台育英の、関東地区の平均視聴率は20.2%だった(ビデオリサーチ)。
 高校野球決勝戦の平均視聴率が20%を超えたのは、2006年の早稲田実業対駒沢大附属苫小牧以来、9年ぶりだという。
 2006年の決勝戦は延長15回引分け、再試合となった。
 関東地区の平均視聴率は、最初の決勝戦が29.1%、再試合が23.8%だった。このときは、早実の斉藤佑樹(ハンカチ王子)と駒大苫小牧の田中将大(マー君)の両投手の投げ合いが大きな話題だった。
 今回の決勝は、話題の選手の清宮幸太郎を持つ早実と、オコエ瑠偉を持つ関東一が、ともに準決勝で敗れ、東京のチームが姿を消したのに20%台をマークしたのだから、関東でも「異常な人気」だったと言っていいだろう。

★野球の視聴率は低落傾向
 仙台地区での平均視聴率は34.8%だった。試合終盤の最高視聴率は40.5%だった。東北勢の初優勝が期待されていたからである。 
 野球のテレビ視聴率は、ここ20年ほど低落傾向にある。
 最近では、関東地区の週間視聴率ランキングで、プロ野球がベスト20に入ることは、ほとんどない。
 スポーツ中継でベスト20に入るのは、サッカーの日本代表の試合か、フィギュア・スケートである。
 そのなかで、今年の高校野球は、週間ランキングでも20位以内に数試合入っていた。
 ここまで書いてきて、今年の高視聴率の原因は「猛暑」ではないか、と気がついた。
 暑さを避けエアコンの効いた室内でテレビを見て過ごす。しかし、午後の時間帯に民放のいい番組がない。
 それでNHKの高校野球に、チャンネルを回すのではないか?


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サッカー日誌 / 2015年08月25日


高校野球テレビ観戦記(中)


野球は「分かりにくい」

全国高校野球選手権大会
(8月6日~8月20日・甲子園=NHKテレビ)

★欧州の記者への説明
 甲子園の高校野球を毎日のようにテレビ観戦していて「野球は分りにくいスポーツだな」と思った。
 高校野球では、無死あるいは一死で走者が出ると、必ずと言っていいほど犠牲バントで、一塁走者を二塁に進めようとする。
 野球をまったく知らない人に、この作戦を理解させるのは難しいのではないか?
 新聞社に勤めていたころ、欧州から来たスポーツ記者を後楽園球場に案内したことが何度かあった。
 彼らは、野球を見るのは初めてである。
 お互いに母国語ではない英語で話をし、相手は野球用語をまったく知らないのだから説明に苦労した。
 左打者が打って、一塁へ走る。
 右打者が打って、やはり一塁へ走る。
 「フェアではない」というのが、彼らの感想である。

★犠牲バントをめぐって
 右打者と左打者では走る距離が違う。不公平である。
 「右打者は三塁へ走ることにしてはどうか?」という提案をした欧州のスポーツ記者がいた、
 こういう連中に「犠牲バント」を説明するのは難しい。
 「自分をゲームから除外させるようなプレーをする。それでスポーツか?」と言われそうである。
 犠牲バントが小さなフライになる。
 守るほうは、直接捕球せずに、いったん地面に落としてから、すばやく拾い上げて二塁へ送球する。
 ダブルプレーにしようという狙いである。
 高校野球ではしばしば見られるこの「トリック・プレー」を欧州の記者に、その場で説明するのは不可能に近い。
 「フォースアウト」や「タッチアップ」というルールや用語を、まず理解させなければならない。

★世界に広まらないのは当然
 「分りにくい野球が世界に広まらなかったのは当然だ」と思う。
 一方で「難しい野球が、日本で多くの人に理解されているのは、なぜだろうか」と不思議である。
 ぼく自身は、子どものころから野球を見ていたので、基本的なルールは理解していた。
 しかし、新聞社でプロ野球を担当するようになって、はじめて、野球の微妙な面白さを知った。
 たとえば投手の打者に対する配球の駆け引きである。
 これは、ネット裏の記者席で、投球のコースを見ることができるから分かることである。
 外野席で応援している人たちに、投手と打者の微妙な駆け引きが分かるはずはない。
 サッカーでは、メーンスタンドでも、ゴール裏でも、駆け引きが分る。
 そこが「見るスポーツ」としての、サッカーの良さではないかと気がついた。



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サッカー日誌 / 2015年08月24日


高校野球テレビ観戦記(上)


プロ野球とのレベル差

全国高校野球選手権大会
(8月6日~8月20日・甲子園=NHKテレビ)

★打撃レベルの高さに驚嘆!
 甲子園の高校野球を、今年は、かなり熱心に見た。
 猛暑続きで「80歳を超えたら日中は外出するな」と言われていたので、冷房のきいた部屋に閉じこもってテレビ中継を見ていたのである(たまに外出したら熱射病で倒れた)。
 感想は「思っていた以上にレベルが高い」ことである。
 東京の読売新聞社で30年ほどスポーツ記者をしていたが、甲子園で高校野球を取材したことは1度しかない。
 プロ野球を担当した時期はある。
 しかし、六大学野球が中心の「アマチュア野球」担当は、プロ野球担当とは別のグループだった。
 また、高校野球は、主として大阪本社の「縄張り」だった。
 そういうわけで、高校野球の試合を熱心に見たことは、テレビでも、ほとんどなかった。
 今回、テレビで見て驚いたのは、高校野球のレベルが、思っていた以上に高いことである。
 とくに、バッティングのレベルには驚いた。

★長打連続で大量点
 上位に進出したチームの打者は、投球が少しでも甘いとフルスイングでジャストミートした。
 そのために長打が連続して大量点が入った。
 投手が悪いようには見えなかった。
 速球でバッタ、バッタと三振をとる豪腕投手はいないようだったが、どの投手も、スライダー、チェンジアップ、フォークボールと変化球を巧く組み合わせていた。
 内外野の守りでも、ファインプレーを何度も見ることが出来た。
 プロ野球とくらべて、どうだろうか?
 個人の体格とパワーでは、もちろん、年齢による差がある。
 そのうえ、プロ野球は選りすぐりのプレーヤーの集まりだから、チームとしては、高校チームとは段違いである。

★高校サッカーとの比較
 高校のチームは、いい投手を何人も集めることは出来ない。
 そのうえ1日おき、2日おきの連投を強いられる。
 プロ野球のチームは、先発投手を3~4人揃え、中3日~5日の起用である。
 さらに「中継ぎ」と「抑え」の専門投手を抱えている、
 高校野球で「打撃優位」が目立つのは、そのためだろうかと考えた。
 しかし、個人のレベルでは、プロ野球選手と高校野球のトップトレベルの選手の間に、それほど大きな差はないように感じた。
 基礎的な技術では、高校野球の選手も、かなり完成されている。
 野球のプロと高校の差は、個人レベルでは、経験の差はあるにしても、それほど大きくはないように思った。
 Jリーグと高校サッカーの差のほうが大きいように思う。



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サッカー日誌 / 2015年08月21日


新国立競技場問題の報道


コストに「矮小化」されているか?

スポーツ政策研究会の暑気払い
(8月18日、新宿「酒寮 大小原」)

★佐伯年詩雄教授のご意見
 「スポーツ政策研究会」の会合が、新宿の盛り場の居酒屋で開かれた。大学の先生や新聞社のスポーツ記者が集まる有志の会である。
 毎月1度、月曜日の午前中に月例会を開いているが、8月は暑い盛りなので、夕刻からの「暑気払いの会」になった。
 それでも真剣な議論を期待した人たちもいたようだ。
 メンバーの一人である佐伯年詩雄さんは、都合で参加できなかったが、あらかじめメールで、ご意見を寄せた。
 佐伯さんは、日本ウエルネス・スポーツ大学教授。筑波大学名誉教授。日本のスポーツ社会学界で筑波大学(旧東京教育大学)系の研究者のリーダー挌である。
 そのご意見は「新国立競技場問題がマス・メディアによってコスト問題に矮小化されている」というものだった。
 「マス・メディアは、コストの問題だけにスポットを当て過ぎている」ということだろう。

★メディアの批判は当然
 「暑気払いの会」だったので、ビールを飲みながらの、てんでばらばらの雑談になり、佐伯先生が期待していたような真剣な議論にはならなかった。
 そこで、ここでは、ぼくの意見だけを記しておこう。
 新国立競技場の事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は、7月7日の有識者会議で、工事費が2520億円になることを明らかにして了承された。
 通常のスタジアム建設費の数倍の金額が、公共のお金(税金やトト)から支出されるのだから、数字が公表されたのを機会にマス・メディアが取り上げて批判したのは当然である。
 とはいえ、問題は工事費の金額だけではない。
 新国立競技場が将来、どう役立つのか?
 その価値が建設費と維持管理費に見合うのか?
 その金額を、使用料などで回収できるのか?
 回収できないとすれば、どのように補填するのか?

★将来の利用価値が問題
 そういう、いろいろな問題がある。
 つまり、工事費が高すぎるかどうかは、新国立競技場が将来、どのように利用されるかにかかっている。
 具体的な例の一つにサブ・トラックの問題がある。
 これまでの計画では、陸上競技のサブ・トラックは、東京オリンピックのときだけの仮設にすることになっている。
 しかし仮設では、オリンピックのあとは、公式の陸上競技会を開けない。陸上競技トラックはムダになる。
 だから、陸連は、サブ・トラックの常設を望んでいる。
 常設にすれば、神宮外苑は陸上競技場を中心とするスポーツセンターになる。
 ところが、陸上競技センターを独立採算で維持するのは難しい。
 将来の維持管理が困難な施設に、巨額の工事費を投じるのが、いいかどうか。
 そういうことも問われている。



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サッカー日誌 / 2015年08月18日


東京五輪の猛暑が心配


秋に変更できないなら返上せよ

五輪関係省庁連絡会議
(7月3日、首相官邸)

★朝日新聞の問題提起
 「東京五輪 敵は酷暑」という四段見出しの大きな記事が、8月11日付の朝日新聞に掲載されていた。
 この記事をきっかけに、2020年の東京オリンピックが夏のさなかに開催されることを心配する意見が、あちこちで取りあげられている。
 当局は、朝日の記事が掲載されるずっと前から、この問題に気付いていたらしい。 
 遠藤利明・五輪相が就任した1週間後に開かれた関係省庁の連絡会議で対策が論議されたという。
 2020年東京オリンピックの会期は「7月24日から8月5日まで」である。
 その時期に来て、あまりの猛暑続きに「この暑さのなかで、オリンピックが出来るのか」と気がついた。
 それが朝日の記事などの動機だろう。

★1964年東京五輪は秋
 半世紀前、1964年の東京オリンピックの開会式は、10月10日だった。大会期間は日本のさわやかな秋だった。
 しかし、もともとは、1964年大会の会期は7月~8月だった。それが「東京開催」が決まったあとに、10月に変更されたのである。
 変更の原動力は、報知新聞のキャンペーンだった。
 報知新聞のオリンピック担当(体協記者クラブ所属)にベテランの特種記者がいた。
 ある年の夏の猛暑に「この暑さの中でオリンピックはできない」と気がついて、紙面でキャンペーンを始めるとともにJOC(日本オリンピック委員会)などに働きかけた。
 JOCが、IOC(国際オリンピック委員会)に会期を秋に変更するよう申し入れ、認められたのである。
 この経緯は、あまり知られていないが、図書館で半世紀以上前の報知新聞を調べれば、確かめることができる。

★テレビ放映の都合
 夏のオリンピックの会期は、なぜ7~8月に決まっているのだろうか?
 もともとは、欧州の陸上競技会シーズンが7月に終わるからだった。また、欧州北部の夏は、それほど暑くなく、陽が長いからだった。
 現代では、テレビの放送権料が理由らしい。
 秋には米国と日本では、プロ野球の優勝争いがある。
 欧州では、各国のサッカーリーグが始まっている。
 テレビとしては、重複を避けたい。 
 巨額のテレビ放送権料で運営されているIOCは、テレビの都合を無視することはできない。
 それで、夏のオリンピックの会期は、7月15日~8月31日の間に決めている。
 しかし、地球は丸い。
 世界のすべての地域のスポーツ・シーズンに、オリンピックの会期を合わせることは不可能である。
 そうであれば、参加する選手たちにとって、また観戦する開催国の大衆にとって、もっとも都合のいい季節に開催すべきではないか?
 それが出来ないなら、オリンピック開催を返上したほうがいい。


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サッカー日誌 / 2015年08月17日


五輪エンブレム盗作疑惑


直ちに撤回すべきだ!

ベルギー側が差し止め要求
(8月1日、JOCへ)

★制作者は反論
 東京オリンピック2020の大会エンブレム(標章)が盗作ではないかと疑われている。
 公募で当選し、採用された作品が、ベルギーのリエージュ劇場のロゴマークに似ているというのである。
 デザイナーの佐野研二郎さんは、記者会見で「全体的には似ているところは全くない」と反論したという(8月5日付、読売新聞など)。
 しかし、一見したところでは、基本的なデザインは、そっくりである。
 中央に縦の棒、左上と右下に括弧のようなマークがある。
 東京オリンピックのエンブレムでは右上に円がある。
 リエージュ劇場のマークは全体に円がかぶさっている。
 棒と括弧と円の組合せで、オリンピックのマークは東京のTを、ベルギーのマークはリエージュのLを描いている。

★形の組み合わせ
 棒や括弧や円など、いろいろな形を組み合わせると似たデザインが生まれやすいのだろうか?
 俳句を連想した。
 俳句は5・7・5の17文字である。
 濁音、半濁音などを加えて、70ほどの仮名の組合せだ。
 しかし、その限られた組み合わせの中で、全く同じ俳句ができたのは聞いたことがない。
 自由に形を作ることができるデザインの世界で、そっくりの作品が生まれる確率は、もっと低いのではないか。
 かりに、よく似た作品が生まれたとすれば、それは、ありふれた「独創性」に乏しいものだということになる。
 「似ているところは全くない」というのは、制作者の強弁というほかはない。
 その後に、同じ制作者の作ったビールの景品のデザインが盗用であることが明るみに出た。

★信用しがたい強弁
 ビールの景品のほうは「事務所のスタッフが第三者のデザインを写して使った」と盗用を認めて取り下げた。
 しかし「東京五輪のエンブレムはスタッフとの共同制作ではなく個人応募だった」と強調して「改めて盗用を否定した」という(8月15日付、朝日新聞など)。
 この言い訳も、強弁としか受け取れない。
 強弁を繰り返す制作者を、独創的なデザイナーとして信用することは難しい。
 制作者は「ベルギーに行ったことはなく、ロゴも見たことはない」という。
 盗作か、偶然の一致かは、本人以外には証明できないことかもしれない。
 しかし、結果として類似しているのであれば、あとから制作したほうが取り下げるべきだろう。
 著作権、商標権以前の「創作者としての誇り」の問題である。



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サッカー日誌 / 2015年08月16日


新国立競技場見直し基本方針


五輪後に、どう使うか?

オリンピック関係閣僚会議
(8月14日、首相官邸)

★三つのポイント
 政府は、新国立競技場の見直し基本方針をオリンピック関係閣僚会議で決定して発表した。
 ポイントは次の三つである。
1.開閉式の総屋根は断念する。
2.原則スポーツ利用に限定する。
3.五輪後の運営は民間委託とする。
 スタジアム全体を覆う開閉式の屋根は、陸上競技にも、サッカー、ラグビーにも必要ない。主として、ロック・コンサートなど音楽イベントを想定したものだった。
 したがって、使用目的を「スポーツ利用に限定する」のであれば、断念は当然である。
 建設費用を大幅に削減できる。
 オリンピック後の維持運営を民間に委託することは、重要なポイントである。
 赤字を垂れ流しにして、税金やトトの助成金で穴埋めするような放漫経営を防ぐためである。

★サブトラックの問題
 8月14日の関係閣僚会議で決まったのは「基本方針」であって、建設の「具体案」は先送りされている。
 しかし、先送りされたなかにも「基本方針」と深くかかわる問題がある。
 その一つが、陸上競技の「サブトラック」である。
 公式の陸上競技場には、練習用の設備が附属している必要がある。それが「サブトラック」である。
 これまでの計画では、サブトラックは、用地がないため仮設とし、オリンピック後は撤去することになっていた。
 そうであれば、新国立競技場は、オリンピックのあとは、公式の陸上競技会には使えない。
 基本方針は、この問題に触れなかった。
 おそらくは、陸上競技関係者が「常設」を強く主張して巻き返したためだろう。

★8万人の収容能力
 基本方針は、新国立競技場の「収容能力」にも触れないで、先送りした。
 オリンピックのためには、8万人の観客席が要求されている。しかし、オリンピックのあと、陸上競技場に8万人のスタンドが必要だとは思えない。
 そこで、1万5千人程度のスタンドを仮設とし、オリンピック後に撤去する案が出ていた。 
 しかし、サッカー協会が、将来のワールドカップ招致を見越して、8万人のスタンドの常設を要求した。
 それで、観客収容能力の問題も先送りされたのだろう。
 つまるところ、問題はオリンピックのあとで新国立競技場をどう使うか、である。
 陸上競技場として常時、使うのであれば、サブトラックを常設しなければならない。
 しかし、8万人のスタンドは、必要ない。



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サッカー日誌 / 2015年08月12日


わが不覚の「熱中症」始末


大和撫子の親切に感謝
(8月11日、神宮花火大会)

★久々に渋谷の事務所へ
 これは、サッカーにもオリンピックにも関係ない「私事」の報告である。
 猛暑日続きが一段落した8月11日に神宮外苑の花火大会があった。
 新国立競技場が問題になっている、あの神宮外苑である
 ぼく(牛木)が机を置いている事務所は、青山通りに近いビルの2階にある。
 その階段のテラスから花火が見えるので、縁のある人が集まって、花火見物兼、西瓜割り兼、ビールを飲む会をする。
 毎年恒例である。
 記録的「猛暑日」続きのため、ぼくは10日間以上、事務所に出ずに、エアコンの効いた自宅に引きこもって、アルコールと甲子園のテレビ中継で過ごしていた。
 しかし「外苑花火の会」だけは参加したいと、久しぶりに外出した。

★地下街で倒れる
 曇り空でカンカン照りではなかった。それで油断をして表通りを歩いた。そのために「日射病」になったらしい。
 渋谷の地下道に下りる階段でふらついた。
 地下道に出てから、手すりにつかまろうとしたが、手すりがない。壁につかまろうとして手を滑らせて転んだ。
 花火見物に行く途中らしい若い女性のグループが、駆け寄ってきて助け起こしてくれた。そういうことを2度繰り返して、3度目には、左目の下を打撲し、起き上がれなくなった。
 気がついたら、やはり若い女性のグループが心配そうに取り囲んでくれていた。
 そのうちの一人が、持っていたペットボトルくれて水を飲ませてくれた。
 別の一人が地下街の警備員を呼びに行った。
 ぼくは、携帯電話で事務所を呼び出し、助けに来てくれるよう頼んだ。

★すばらしい東京の治安
 10分足らずで「助け」が駆けつけてくれて無事に収まったのだが、通りがかりの女性や警備員や近くにいた人びとの親切な対応に深く感謝するとともに、すっかり感心した。
 「東京でよかった。某国某都市だったら、たいへんだ」というのが、ぼくの感想である。
 20年以上前だが、新聞社の社員として駐在していた某国某都市で、こういうことがあれば身ぐるみ、はがされても、おかしくなかった。そういう治安状況だった。
 通りがかりの見知らぬ人を、みんなで助けてくれる。
 日本は、すばらしい国である。
 若い女性に囲まれて心配してもらったのは、80年以上の人生で、初めての経験である。嬉しかった。
 半世紀ほど遅すぎた気もするが……。


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サッカー日誌 / 2015年08月11日


2020冬季五輪開催は北京(下)


欧州の町の立候補撤回

IOC総会
(7月31日、クアラルンプール)

★アジア2都市の争いに
 2022年冬季オリンピックには、もともと6都市が立候補していたが、オスロ(ノルウェー)、ストックホルム(スウェーデン)、クラクフ(ポーランド)、イビウ(ウクライナ)の欧州の都市が立候補を取り下げ、東アジアの中国(北京)と中央アジアのカザフスタン(アルマトイ)の争いになった。
 欧州の都市が立候補を取りやめたのは、なぜだろうか?
 オリンピック開催には、お金がかかり過ぎるから?
 それも理由だろうが、それだけではない。
 ストックホルムやオスロは「冬のスポーツ」で有名な町である。
 競技施設は既に整っているし、競技会運営の経験は十分に持っている。ふつうの国際競技会を開催するのであれば、それほど大きな経費は、かからないはずである。
 欧州にとっては「支出」よりも「収入」が、問題なのではないか?

★冬のワールドカップ
 「冬のスポーツ」では、競技種目ごとにワールドカップが毎年、開かれている。
 「冬のスポーツ」のワールドカップは、ゴルフのツアーのように、毎週末に欧州と北米の町を転戦する国際競技会のシリーズである。
 欧州の「冬のスポーツ」の町では、毎年のように、世界のトップクラスが争う競技会が開かれるわけである。
 ワールドカップは、毎週テレビで中継される。
 テレビ放送権料は、国際スキー連盟(FISU)、国際スケート連綿(ISU)など、それぞれのスポーツ団体に入る。
 そのほか、広告スポンサー料、入場料収入も、国際スポーツ連盟、ないしは開催地元の収益になる。
 一方、オリンピックでは、テレビ放送権料などは、国際オリンピック委員会(IOC)のものである。

★五輪のブランド価値が減った
 IOCが収入を開催地に分配してくれるにしても、スキーやスケートの団体にしてはIOCを通じて配分されるよりも、直接、入ってきたほうがいい。
 「オリンピック」というブランドを使えば、より多くの収入を得られるのであれば話は別である。
 しかし、いまやワールドカップが、すっかり定着して安定した収入を得られようになった。
 つまり、欧州の都市が立候補を取りやめたのは「オリンピック」のブランドの魅力が小さくなったからである。
 そのうえ、IOCの求める「開催条件」が厳しい。
 IOC委員、政治家、スポンサーなどのVIPのための特別な設備を要求する。
 スポンサーが、ワールドカップと違うのも問題である。
 欧州の町は、立候補してから「オリンピックは割に合わない」と気がついたのではないだろうか?



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