ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




喫茶コット。中央区日本橋大伝馬町9。1988(昭和63)年7月31日

小伝馬町交差点の東の裏手。写真左奥への道が江戸通りの裏通りになり、平成3年に「えびす通り」という愛称がついた。日本橋本町3-10にある宝田恵比寿神社にちなむ。
同じ飾りのパラペットの線を持つ家が2棟並んでいる。関東大震災復興期のモルタル壁の看板建築かと思う。「Retty」の投稿記事によると「コット」の開店は1975年頃らしい。その右は「日比野運輸有限会社」、ヤマト運輸の代理店のようだが、昭和30年頃の火保図に「大和便」とあるから古くからある店らしい。
ストリートビューを見ると、写真左の「ライフ株式会社」の小さなビルと日比野運輸が2013年に取り壊され、コットは2017年に取り壊されたようだ。そこに「ブラントン日本橋大伝馬町」(10階建28戸)というマンションが建ったのは2018年4月。コットはつい最近まであった建物だった。


フジスター株式会社。日本橋大伝馬町11
1988(昭和63)年7月31日

江戸通りからは3本南の裏通りになる。写真左奥のビルは大門通りに向いている。「富士スター株式会社」のビルは昭和30年頃に建てられたものではないかと思う。『フジスター㈱』によると、昭和7年に名古屋で服地卸売業の「藤井商店」として創業した。戦後、東京に進出、昭和24年に東日本橋小伝馬町に営業所を開設。昭和55年に「フジスター株式会社」に社名変更した。昭和30年頃の火保図、および昭和44年の住宅地図では写真のビルは「伊藤萬株式会社東京支店」となっているので、藤井商店が建てたものではないかもしれない。
1991(平成3)年に現在の10階建ての「フジスタービルディング日本橋」が竣工している。

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