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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




東京大学附属病院。文京区本郷7-3。2007(平成19)年12月15日

東大病院のファサードは全長250m――南の入口から南側に、1993年に「新外来診療棟」が建って少し短くなったが、その建物もわりと低層でファサードのデザインを揃えている――という巨大建築だ。長く連続するファサードの裏は2棟の建物に分かれている。
中央に7つの尖頭アーチが並んだ車寄せの正面玄関がある4階建ての建物が、現在は「管理・研究棟」という建物。両端に、中庭さらにその奥の病棟への入口(上部にレリーフを施した壁を持つ塔屋のような造り)が付いている。
『日本近代建築総覧』(1980年)に「東京大学附属病院事務局・薬局・外来診療所、建築年=昭和6~9年、構造=RC3階建」とある建物だろう。設計者は勿論内田祥三。



管理・研究棟。1988(昭和63)年11月6日

北側の入口の上の壁に施された浮彫は「長崎時代」。日名子実三(ひなこじつぞう1893-1945)という彫刻家の作品。東京美術学校を首席で卒業、朝倉文雄に師事した。宮崎市平和台公園に「平和の塔」(皇紀2600年の奉祝事業として建てた高さ36.4mの記念碑。八紘一宇の塔)が残る。
南側入り口の浮彫は「医学の診断、治療、予防」は新海竹蔵(1897-1968)という彫刻家による。新海は総合図書館正面玄関の列柱の上と3階ホール壁面に12点の浮彫を施している(『東京大学本郷キャンパス』東京大学出版会、2018年、2800円+税)。



管理・研究棟。左:1988(昭和63)年11月6日、右:1989(平成元)年9月10日

左写真は管理・研究棟の南側入り口を中庭から撮影したもの。
右写真は北側入口を入った中庭で撮ったものと思われる。



第1研究棟。1988(昭和63)年11月6日

管理・研究棟の北の入口から北側の3階建ての建物が、現在は「第1研究棟」。撮影時は裏が駐車場になっていて、そこから撮った東面と「内科講堂」につながる部分。
かつては「内科病室」(『東京大学本郷キャンパス』掲載の1936年の地図)、「内科病棟」(1974年の住宅地図)、「内科研究棟」(1986年住宅地図)となっている。『総覧』の「東京大学附属病院内科病室・伝染病室、小児科研究室他、建設年=大正15~昭和7年、構造=RC3階建」だろう。

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