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ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 





東京大学総合図書館。文京区本郷7-3
上:2007(平成19)年12月15日
左:1989(平成元)年10月15日

『近代建築ガイドブック[関東編]』(東京建築探偵団著、鹿島出版会、昭和57年、2300円)では、「図書館 設計者=内田祥三、施工者=大林組、建設年=昭和3年(1928)、構造=RC5階建〈地下1階、地上3階、中央部のみ5階〉」。解説文は「ポーチが半円アーチ列で、これを通って玄関に入ると階段ホールの空間は素晴らしい。ロックフェラーからの寄贈建築で、英米ソからの寄付を含めて90万冊を超える図書を有する。病院に次ぐ大建築である」となっている。
『東京大学本郷キャンパス』(東京大学出版会、2018年、2800円+税)によると、外観デザインはコンペが行われ、当書には堀口捨吉、渡邊仁、吉田鐵郎、岸田日出刀の草案が載っている。結局は内田が他の校舎と調和するように同質のデザインに決めたようである。内田はかなり細かいところまで手を入れ、竣工する最後まで試行錯誤を繰り返したという。
内部設計は、閲覧室の配置を本郷通りの路面電車の騒音を考慮したり、耐震性確保のために太い柱と細かい間仕切り壁の調和に苦心した。豪華な正面ホールや階段は、ロックフェラーに「おかげでこんな立派な建物ができました」と示す意味もあったらしい。



東京大学総合図書館。2019(平成31)年4月18日

2017(平成29)年7月に「総合図書館別館」が開館した。2010年に計画され、2014年12月に着工した。総合図書館(本館)前の広場の地下なので、地表からは見えない。地下4層で、地下46メートルあり300万冊が保管できる。
別館の工事中には本館の内部の改修工事をしている。

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