ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




ポンプ跡。文京区本郷7-3。2012(平成24)年4月28日

東大安田講堂の前の広場の南、育徳園(三四郎池のある緑地、大名庭園)のふちに残っている散水用ポンプの遺構。『学内広報2016.06』の「育徳園の現在・過去・未来」という記事に、「…異彩を放つレトロな建物は、池の水を吸い上げて構内に潤いを与えんと1928(昭和3)年に設置された撒水用ポンプ施設です。3馬力の電力と趣のある見た目が自慢でしたが、現在は稼働していません」と説明されている。建物自体はモーターポンプを収めた小屋だが、操作はどこでやっていたのだろう? 散水車で構内を回ったのかと思うがどんなものだったのだろう? 水の出るパイプを下に延長すると地面の敷石に丸い穴がある。垂れてくる水を地面に吸収させる穴と思われる。

下の写真は法文2号館の南にある三四郎池に降りていく階段。『育徳園の履歴とあり方』というレポートに、「法文2号館南側擁壁階段。竣工年:昭和9年(1934年) 設計者・施工者:不明」とある。倉庫にしたものだろうか、小屋を造っている。


擁壁階段。2006(平成18)年5月9日

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コメント
 
 
 
Unknown (定マニア)
2019-06-28 07:42:01
本が手元にないので、どのシーンだったか忘れましたが、滝田ゆうの「寺島町奇譚」の中に、散水車が走っていて、キヨシが水浴びをするシーンがあります。当時からそういうサービス?が行われていたのですね。打ち水だけかと思っていました。
 
 
 
>定マニア様 (流一)
2019-06-28 11:46:22
「カンカン簾」の章でした。トラックの荷台がタンクローリーのようなタンクになっている散水車が、表通りを水を撒きながら走っていますね。水はトラックの前のバンパーの左、すぐ内側から盛大に出ています。タンクに東京市のマークがついています。同じような散水車を帝大がもっていたかどうかは知りませんが市に頼んだのかもしれません。ポンプの下にそんな散水車を止めて給水する情景は十分に想像できます。
 
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