ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




臨江寺の長屋。台東区谷中1-4。1989(平成1)年2月26日

大谷石の臨江寺の門があるのはかつて藍染川が道の西側を流れていた道で、台東区と文京区(下谷区と本郷区というべきかもしれない)の境をなす通りである。臨江寺の向かいは文京区根津2丁目。写真右のブロック塀は通りから入った臨江寺敷地内にある。写っている人は門から入って、参道を山門・本堂へ向かっている。2棟の二階建て民家とその間の平屋の長屋は臨江寺の家作だろう。長屋は五軒長屋と思われる。ブロック塀は参拝客の目から住民のプライバシーを守るためだろうが、写真的には残念なものだ。
現在、写っている家は取り壊されて「臨江寺駐車場」になっている。大谷石の門とその左右の塀、鉄製角棒の門扉は残っている。写っている門扉の後ろにあるのが「蒲生君平墓」の石碑と案内板。墓自体は墓地のほうにあるらしい。この石碑のバックの部分だけブロック塀が残っている。


堀田美術店。谷中1-4
2007(平成19)年10月18日

臨江寺の門からすぐ北の四つ角。堀田美術店の横を入るとそのまま三浦坂に通じている。向かい側は根津観音通りで、不忍通りの根津小学校入口交差点に出る。位置的には角の堀田美術店から臨江寺に接する範囲の家は、元は臨江寺の家作だったのかと考えられる立地である。堀田美術店は看板に「表具 絵画」とあるが、表具・表装の店らしい。
特にどうということもない家に見えるが、屋根の庇とパラペットがいやに古めかしく見える。なにより庇の下の持ち送りだ。洋風3階建ての家を改装したものと思える。

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