ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




キクヤパン店。台東区台東4-7。1989(平成1)年1月29

御徒町公園の向かい(南)に、今もある銅板貼りの四軒長屋。現在、銅板貼りの壁面が見えるのはキクヤだけになった。細々と惣菜パンを作って売っていたようだが、2010頃から「ミニたい焼」の幟を出してパンダ焼などを売るようになった。多慶屋での買い物に疲れて甘いものが口にしたいという人にいいかもしれない。
昭和22年の航空写真に、キクヤパン店と同番地、南の通り沿いにビルが写っている。1986年の地図では「松栄食品」で、そこには『総覧』に載っている「松栄食品上野支店、台東4-7-10、S13、RC3、設計・施工=竹中工務店」があったはずだ。昭和38年の航空写真と「国土画像情報(カラー空中写真)」の平成元年度の空中写真に写っている建物とは同じものである。ぼくは目にはしていると思うが、なにも記憶がない。現在のマンション「アルティス上野御徒町」(2006年3月竣工)に建て替わるまで、存在していたらしい。


2003(平成15)年10月23




上:くら鳥。台東4-6。2003(平成15)年10月23
左:永楽食堂。1988(昭和63)年4月10日

春日通りの、昭和通りに近い横丁を南に入って御徒町公園を過ぎた辺り。昭和22年の航空写真を見ると、写真の家並みの向かい側(東側)、また写真右のビルの右側(北側)までは空襲で焼失している。写真の古い家は焼失を免れた場所なので、改装されていて戦後に建てられたようにも見えるが、たぶん戦前からある家ではないかと思う。
上写真左から、くら鳥、2階にガンクラ(お好み焼き)、亀七鮨、永楽食堂(丸喜商店)、津田屋(高橋畜産)。角のくら鳥は、1986年の住宅地図では「コーヒー/フラワー」なので、開店間もない頃のようだ。これらの家並みは現在も建物、店とも変わらない。

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