ぼくの近代建築コレクション
東京の都心と下町を中心に、戦前に建てられた古い建物の写真を投稿していきます。
 




佐伯商店。中央区築地4-10。1991(平成3)年5月5日

築地場外には新大橋通りと平行な3本の道路が通っている。築地場外がある場所は関東大震災以前まで、西本願寺の支院がぎっしり立ち並んでいた。3本の道路はその当時からあった、いわば参道である。中央市場が築地に建設されたのに伴い、ほとんどの寺院が移転したが4寺が今も残っている。
写真の通りは3本の道路の真ん中のもので、築地場外マップでは築地中通りという。右奥が晴海通り。3階建てのビルのような外観の建物は3軒の商店が入る集合店舗。上から見ると寄棟の瓦屋根で、木造の看板建築だ。入っている店は、佐伯商店、川名商店、九竜商店。現在は、川名商店(煮干)は変わらないがその両側は、下の写真のように鮮魚(まぐろ・カニ)の斎藤水産・まぐろ屋である。
「BS」の看板が九竜商店でその隣の洋風の建物は路地の角にある。路地の先に見えているのは商店かもしれないが、ことによると法光寺かもしれない。法光寺は1988年に火災で本堂を焼失し、1993年に越谷へ移転している。この法光寺の過去帳に斎藤十郎兵衛の名前が見えるそうである。浮世絵師の東洲斎写楽の正体は能役者の斎藤十郎兵衛ではないかと言われている人物だ。



仁科商店。2011(平成23)年11月7日

洋風の集合店舗で、むねた商店(せんべい)、仁科商店(こんにゃく・香辛料)、小見山商店(割箸・経木)が入っている。この3軒は少なくともこの20年変わっていない。

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