少し遅くなりましたが、8日(日)の読響マチネーの感想を。
今回はロジェストヴェンスキー父子によるオール・ショスタコーヴィチプログラムです。
<日時>2006年10月8日(日) 14:00~
<会場>東京芸術劇場
<曲目>
■ショスタコーヴィチ:交響曲第1番
■ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
■ショスタコーヴィチ:バレエ音楽「ボルト」から
「間奏曲」「官僚の踊り」「御者の踊り」
<演奏>
■ヴァイオリン:アレクサンドル・ロジェストヴェンスキー
■指 揮:ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー
■管弦楽:読売日本交響楽団
9月にも都響でオール・ショスタコーヴィチプロを聴きましたが、このときはとくに趙静さんをソリストに迎えてのチェロ協奏曲が素晴らしかった。
今でも鮮烈に記憶しています。
今回は、演目は異なっていますが、シンフォニーとコンチェルトが1曲ずつ含まれているという点では同じような構成です。
おなじみロジェヴェンことロジェストヴェンスキーは、小柄ながら指揮台を使わずに指揮をします。
音楽の楽しさをダイレクトに聴き手に与えるという点に関しては、現役のマエストロの中でも稀有の存在でしょう。
その小柄な身体に秘めたエネルギーとエンターテイナーぶりは、この日も音楽を本当に身近に感じさせてくれました。
前半の交響曲第1番は、ショスタコーヴィチ19才のときの作品ですが、第2楽章の軽妙さと第3楽章レントの痺れるような美しさが印象的。
各パートのソロが多く登場する曲ですが、読響の名人芸が光りました。
後半は、子息のアレクサンドル・ロジェストヴェンスキーをソリストに迎えての、難曲ヴァイオリン協奏曲第1番。
正直に言うと、親の七光りで来日したヴァイオリニストかなと思っていたのですが、どうしてなかなかの腕前です。
楽譜をみながらの演奏ではありましたが、非常に逞しいし、ガルネリ・デルジェス「ハドック」も素晴らしい音がしていました。
前から3列目で聴くぶんには、ストラディバリウスよりも艶やかに聴こえるかもしれませんね。
とくに、第3楽章パッサカリアの集中力は大したもの。
聴衆が固唾を呑んで聴き入る中、徐々にテンションをあげて見事に弾ききってくれました。
その高いテンションを、続くブルレスクもずっと維持したままエンディング。
ラスト近くで第1ヴァイオリンがしばらく休む箇所があるのですが、アレクサンドルのソロを聴きながら、ずっと奏者たちが弾むように身体でリズムをとっていたのが印象に残りました。
お隣の年配のご夫婦が、「上手い!あの若さでこれだけ弾けたら申し分ないね」と
終演後何度も会話されていたのも、まったく同感。
ウィーンで聴いたレーピンのソロにはさすがに叶わないものの、今後きっと大きく成長する人だと、強く感じました。
プログラムの最後は、バレエ音楽「ボルト」から3曲。
これぞロジェヴェン・マジックと呼びたくなるような圧倒的な演奏。
1曲目の間奏曲で、チューバが「ぶー」ってやる箇所では、オケや聴衆のほうを振り返って、「誰?」と見渡す仕草をします。
もちろん場内は大爆笑!
オケのメンバーもすっかりリラックスして、爽快このうえない音楽を聴かせてくれました。
ユーモアって大事ですね。
みんな、大満足で家路についたことでしょう。
また次回を楽しみにしていますよ、ロジェヴェンさん。
今回はロジェストヴェンスキー父子によるオール・ショスタコーヴィチプログラムです。
<日時>2006年10月8日(日) 14:00~
<会場>東京芸術劇場
<曲目>
■ショスタコーヴィチ:交響曲第1番
■ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
■ショスタコーヴィチ:バレエ音楽「ボルト」から
「間奏曲」「官僚の踊り」「御者の踊り」
<演奏>
■ヴァイオリン:アレクサンドル・ロジェストヴェンスキー
■指 揮:ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー
■管弦楽:読売日本交響楽団
9月にも都響でオール・ショスタコーヴィチプロを聴きましたが、このときはとくに趙静さんをソリストに迎えてのチェロ協奏曲が素晴らしかった。
今でも鮮烈に記憶しています。
今回は、演目は異なっていますが、シンフォニーとコンチェルトが1曲ずつ含まれているという点では同じような構成です。
おなじみロジェヴェンことロジェストヴェンスキーは、小柄ながら指揮台を使わずに指揮をします。
音楽の楽しさをダイレクトに聴き手に与えるという点に関しては、現役のマエストロの中でも稀有の存在でしょう。
その小柄な身体に秘めたエネルギーとエンターテイナーぶりは、この日も音楽を本当に身近に感じさせてくれました。
前半の交響曲第1番は、ショスタコーヴィチ19才のときの作品ですが、第2楽章の軽妙さと第3楽章レントの痺れるような美しさが印象的。
各パートのソロが多く登場する曲ですが、読響の名人芸が光りました。
後半は、子息のアレクサンドル・ロジェストヴェンスキーをソリストに迎えての、難曲ヴァイオリン協奏曲第1番。
正直に言うと、親の七光りで来日したヴァイオリニストかなと思っていたのですが、どうしてなかなかの腕前です。
楽譜をみながらの演奏ではありましたが、非常に逞しいし、ガルネリ・デルジェス「ハドック」も素晴らしい音がしていました。
前から3列目で聴くぶんには、ストラディバリウスよりも艶やかに聴こえるかもしれませんね。
とくに、第3楽章パッサカリアの集中力は大したもの。
聴衆が固唾を呑んで聴き入る中、徐々にテンションをあげて見事に弾ききってくれました。
その高いテンションを、続くブルレスクもずっと維持したままエンディング。
ラスト近くで第1ヴァイオリンがしばらく休む箇所があるのですが、アレクサンドルのソロを聴きながら、ずっと奏者たちが弾むように身体でリズムをとっていたのが印象に残りました。
お隣の年配のご夫婦が、「上手い!あの若さでこれだけ弾けたら申し分ないね」と
終演後何度も会話されていたのも、まったく同感。
ウィーンで聴いたレーピンのソロにはさすがに叶わないものの、今後きっと大きく成長する人だと、強く感じました。
プログラムの最後は、バレエ音楽「ボルト」から3曲。
これぞロジェヴェン・マジックと呼びたくなるような圧倒的な演奏。
1曲目の間奏曲で、チューバが「ぶー」ってやる箇所では、オケや聴衆のほうを振り返って、「誰?」と見渡す仕草をします。
もちろん場内は大爆笑!
オケのメンバーもすっかりリラックスして、爽快このうえない音楽を聴かせてくれました。
ユーモアって大事ですね。
みんな、大満足で家路についたことでしょう。
また次回を楽しみにしていますよ、ロジェヴェンさん。
写真で見る限り逆に大きな人かと思ってました。
ロジェヴェンはなぜか聴く機会が無く、聞き逃したら後悔しそうです。
演奏中に爆笑ですか。
ノリントンみたいですね。
ロジェヴェン氏、外国人レベルでは小柄という感じなんですが、指揮棒がやたら長く感じました。(笑)
でも、ユーモア感覚に溢れたお人柄で、何度見ても飽きることはありません。
是非一度お聴きになってください。
>演奏中に爆笑ですか。ノリントンみたいですね
ノリントンって、そんなキャラなんでしょうか。
今秋来日しているので聴きに行きたかったんですが、いまだ果たせておりません。
是非私も体験してみたいと思います。
ありがとうございました。