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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

え? 中国式「緑化」運動の導入

2008-07-20 15:10:36 | 社会評論
 これは私の家の近くを走る国道21号線の中央分離帯にあるグリーンベルトです。
 緑が鮮やかで車で走っても爽やかですね・・と思いきや、これって自然の緑ではないのです。元々あった草などを全て刈り取り、その上に緑の塗料を塗った科学繊維のシート状のものを敷き詰めたものなのです。
 もともとこうだったのならさほど問題にはしません。

 

 この場所、つい最近までは自然の草が生えていて、整然と整備はされていないまでも、季節のとりどりの花など咲いていてそれなりに人々の目を慰めていたのです。
 たぶん、季節ごとに草を刈ったりするのが面倒なのでこんなことをしたのでしょう。しかもこの辺りの中央分離帯は広くとってありますので、かなり広大な部分(テニスコートが何十面もとれる広さ)を彩色した化学繊維シートでで覆ってしまったのです。

 
 
 この工事はどうやらG8の会議中に行われたようです。むろんこれとG8とは何の関連もありませんが、そこで話し合われたという温暖化対策に真っ向から敵対する工事ではないでしょうか。
 自然の緑が贈る風が、緑色に彩色されたとはいえ、今や真っ向から照りつける夏の日差しが反射する炎熱地獄と化したのです。

 しばらく前、中国で「緑化」と称してはげ山に緑色を塗っている写真が紹介され、笑いを買ったものでした。
 しかしです、国交省のやっていることはもっとひどいのです。はげ山ではなく、もともと緑地であったところをわざわざその緑を全て刈り取り、そこを彩色した化学繊維のシートで覆ってしまっているのですから。
 中国の「緑化」は笑いを誘うものがありましたが、私が目撃した「緑化」はむしろ自然を破壊する野蛮なものを含んでいるように思います。

 

 日々、緑が失われる砂漠化地帯に住んでいる人たちがこれを見たらなんということでしょう。
 
 国交省の意見を聞く窓口を探して、そこへ苦情申し立てを行っておきました。
 何らかの返事があったら報告いたします。


<註>当初「コンクリートで固め」と書きましたが、コンクリートは使用されていないようですので、一部表現を改めました。
 ただし、かなり広大な緑地がこれで失われたことは間違いありません。

コメント
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