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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

【フォトエッセイ】夏の緑・畑の緑

2008-07-12 00:10:26 | フォトエッセイ
 暇なわけではない。
 ほとんど毎日、半日を費やす往復にもいささか疲れてきた。
 どんよりとしたフィルターをかけられたような生活による圧迫感もある。
 こんなときには、何か生命感にあふれるものを目にして、心身共に和ませるに限る。

 歩いて5分ぐらいのところにある畑である。折から、夏野菜の緑がまぶしいほどである。もっとも、畑の緑は、自然そのものの緑に比べ、どこか優しげである。
 今の私にはそれが合っているようにも思う。

 

 アスパラガスの葉である。白い小さな花も付けている。
 アスパラガスはお尻にガスがついてるので、食べるとおならがでるというのは、高校生のときにやった演劇、田中千加夫・作「おふくろ」にあった台詞だ。
 半世紀前のつまらないことをよく覚えているものだ。

    
 
 トマトは野菜か果物かで論争があったと聞くが、変なことで論争するものだ。
 どっちだっていいじゃないかと思うのだ。
 これは、何でも言葉に当てはめねばならないとする人間の基本的な病気であろう。
 そういえば、何か事件が起こると知識人といわれる人たちがそれについてコメントを述べるのだが、そのほとんどは、既存の在庫から言葉を探し出して当てはめ、それでもってその事態そのものを克服できたかのように言い立てるものが多い。

 

 ゴーヤである。もっともっと大きな蔓になるはずである。
 かき分けてみたら、小指ほどの実を付けている箇所もあったが、写真には撮らなかった。
 葉っぱをかき分けてまで撮るのは写真としては邪道だし、ゴーヤも恥ずかしかろうというものだ。

    

 おいしそうな大葉である。色合いもいい。
 私の家にもあるが、すぐ虫に食われてしまって使い物にならない。
 口に入れるものだけに、殺虫剤を撒くのもはばかられる。
 何かいい方法があったら教えてほしいものだ。

 

 畑の横にあるレモンの樹に赤ちゃんがぶら下がっていた。
 この樹、秋になるとこんなになる。
 去年の秋に映した同じ樹を以下に載せよう。

    

 日は少し傾いたが、風もなく暑い。
 しかし、この暑さの中、野外で汗して働いている人もいる。
 鮮やかな緑に接して元気をもらったのだから、不平は言うまい。
 さあ、うちの草木たちにも水をやらなくては。


コメント
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