六文錢の部屋へようこそ!

心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

蛍の宿は川端柳・・ちと早いか。

2008-05-14 01:39:30 | 川柳日記
 以前、週一回の割合で、「今週の川柳もどき」と題して、主に時事川柳を載せていました。
 ああした時事ネタの川柳はわかりやすい反面、賞味期限があり、一定期間の後にはそのほとんどが生命を終えます。

     
         岐阜金神社前のナンジャモンジャ
        しばらく前に撮って掲載を忘れていた
       もう散ってしまっているので名残にどうぞ

 
 あれらを一生懸命作っていたのは、ひとつには賞金稼ぎもありました。
 各新聞社の川柳欄は、ほとんどが時事川柳で、応募すると5,000円ぐらいを筆頭にして、なにがしかの図書券をくれます。
 それを目当てに週一ぐらいで投稿をしていました。
 その習作が「今週の川柳もどき」でした。
 二、三の新聞社を対象に、多い年では、数万円の稼ぎになったこともあります。
 今は、ある事情があって投稿も止めています。
 従って、「今週の川柳もどき」も止めていました。

 
            ナンジャモンジャの花

 今回ここにまた、川柳を復活掲載しますが、これは時事ネタによるものではありません。
 かといって「サラ川」風の滑稽味を主体にしたものでもありません。
 ほとんど季語や切れ字がなく口語体であることから、川柳なんでしょうが、まあ、ジャンルはともかく、五七五のリズムにのせた言葉のオブジェを鑑賞していただければと思います。

 これを機会に、また時折載せます。よろしく。

 

     
        先月食べた野蒜がこんな葱坊主になって


<川柳もどき>
 
*存在の仕方
 
 ここにいてほんとうにいいのだろうか
 愚痴を言う相手もなくて爪を切る
 使い捨てアウトレットの無常観
 眠るには少々邪魔な白い夢
 豆なので転がってます昨日今日


*部屋と階段
 
 この部屋をゴッホの青に塗りつぶす
 時折は迷子の風が部屋に来る

 降りきった階段からは無視される
 階段をのぼりきる都度淡い闇


 
             ムラサキツユクサ

*時間・歴史
 
 落とし物ばかりしてきた青春賦
 次という余白に怠惰飼っている
 八月の雫が秘める長恨歌
 再びはいつも冷たく違う貌


*人を恋うる
 
 梅のような花芯のきみに逢いにゆく
 いだいてもなお弟のようなきみ
 禁断の串に刺されて白む朝
 恋歌を裏返したら薔薇の棘
 黄色い花芯椿のエロティシズム


     
           ゴメン、この花名前を知らない

*飛ぶ
 
 飛んでゆくところもなくて酒を汲む
 宇宙には宇宙の歴史飛ぶもよし
 飛ぶときに飛べない翼もっている



          今回はここまで・・。 





コメント (7)
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