バイオの故里から

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福井県立大、薬の効き目あげる酵素発見

2012年07月25日 | 医療 医薬 健康
細胞浸透力高いアミノ酸集め

細胞に浸透しやすい構造のアミノ酸「ベータ・リジン」を集める力がある酵素「ORF19」を、福井県立大生物資源学部の浜野吉十(よしみつ)准教授(40)らの研究チームが発見した。

 浜野准教授は「細胞に浸透せず効き目がなくなった薬にORF19を加えれば、再び効果を発揮する可能性もある。新薬開発などに役立つのでは」と話している。

 研究グループは、ベータ・リジンが細胞に浸透しやすい上、動物への副作用がない点に着目。土壌微生物の放線菌が抗生物質「ストレプトスリシン」を生成する過程を分析したところ、ORF5、ORF18という新発見の酵素が放線菌の細胞内の化合物に働きかけた後、ORF19がベータ・リジンをいくつもつなげていく様子が確認できたという。

 浜野准教授らによると、抗がん剤の場合、長期間投与すると、薬への耐性ができてがん細胞に薬が届かなくなり、効き目が低下するが、ORF19によってベータ・リジンをいくつも結合させれば、理論上、効果が復活する可能性があるという。

 研究結果は米科学誌「ネイチャー・ケミカル・バイオロジー」電子版に掲載された。
2012年7月23日 読売新聞

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