私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

日本禿頭鯊(ボウズハゼ)がいっぱいの巻    台湾釣(ガサ)行記⑧

2017-01-02 12:11:30 | 台湾の魚たち
 2016年12月23日 金曜日

世の中は2017年元旦も過ぎたというのに、
おっさんら2人はまだ昨年のまま、台湾の4本目の川におる。
書くからには1種ずつ丁寧に紹介したいからである。
決して「さぶいけえどこも行かんと、去年の話ダラダラ書こうやないかい!」ではないのである。
(おっさん、寒いんやで!)

ボウズハゼである。


こいつが私のバケツからピョンピョン飛び出すけえ・・・・・・苦労をかけられたんである。

台湾では「日本禿頭鯊」と書く。
読んで字のごとく「日本のハゲ頭のハゼ」である。
怒ってはいけない。私も最近すっかりうすくなってきてるから気持ちは分かる。
が、台湾の人たちに日本に対する好意や尊敬はあったとしても悪意があるわけではないのだ。
学名と標準和名がいけんのんである。
Sicyopterus japonicus が学名で、Sicyopterus 属をボウズハゼ属と
japonicus の種名が「日本の」ということになるわけですね。
ほんでもって坊主頭が特徴で、それを中国式に書くと禿頭になったということ。
南方系のハゼだから北日本や日本海側の人にはあまりなじみはないだろうけど
東アジア太平洋岸に広く分布していて、
台湾では全域に渡って通し回遊魚の中でもっとも高密度に分布しているそうだ。
たしかに転石の間をシュンシュン走っとったわ。

だから台湾で最初に発見した人がいたとして
論文に「台湾禿頭鯊Sicyopterus taiwanicus 」とでも命名していれば
話はまったく変わっていたのである。
ま、日本固有種でもないのにjaponicus と名付けたセンスに問題があるってことじゃね。

さて、コイツの吸盤(腹ビレ)の力はものすごい。


みなさんもヒマなとき指につけてみるといい。(だれがつけるかいっ!)
少々振ってもはなれんからね。
冷蔵庫にはるマグネットよりピッタリと強くはり付くからねえ。
かといって、もう一方の手でつかもうとしたとたんにピョンピョンと逃げ出してしまう。
また、付着藻類食のための口がとても発達してる。
この口でどんなに高い垂直な堰でもヨジノボル。
ヨシノボリ類よりも力強くヨジノボル。
東京オリンピックでスポーツクライミングの日本代表にしたいくらいである。
このグループが日本南西諸島以南で一大勢力となった一因かもしれない。

この川で採れた残り1種のシマドジョウ類はちょっと小さすぎるので、後でまとめて書くわな。
コメント
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