私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

『岸壁採集!』この本おもろい!

2020-09-02 15:01:14 | 書籍紹介
2020年9月2日(水)

『岸壁採集!』~漁港で出会える魚たち~


鈴木香里武:著, 写真 
ジャムハウス:出版 
2020/7/20 1600円+税

読み終えました!

死ぬまでに一度やってみたかったことが、1年間を通してくり広げられとるやないの!
オールカラー、採集・撮影された幼魚たちの多様で美しい姿と解説に感動やんっ!

荒俣宏 さんの稚魚・幼魚のいろんな書籍よりとっつきやすいから
子どもたちでも十分読めるから
一家総出で、長いタモ網もって漁港へ出かけてみる前に読んどくといいぞ!
(そんな家族が増えるといいなあ)

ま、本のディテールに触れないのが私の主義。(本を書く側に失礼やもん!)

その代わりに近所に咲いてた外来種タカサゴユリ


コイツ、あちこちに増えてきたねえ。


在来種のテッポウユリはほとんど見かけないというのに・・・

ま、1カ所だけすごく共感したところを紹介すると

コラム「岸壁採集家の3つの心得」に、次の注意書きがあること。

・法令、漁港で禁止されている生きものを採らない
・水産庁のホームページで情報を確認する
・漁港の立て看板の注意書きを確認する
・観察・撮影が終わった生きものは漁港に戻そう
・飼育する場合には、十分な設備と知識と覚悟が必要

これ、川でも池でも水路でも、釣りでもガサでも一緒じゃん!
私らがやってきた行動パターンと一緒じゃん!

この本いいぞ!
できれば地元の本屋で注文して買おう!
つぶれかけてるのは飯屋さんだけではないのだ!
買ったら、しっかり準備整え、ルール守って漁港へ出かけよう!

と、久しぶりの書籍紹介!
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『世界 温帯域の淡水魚図鑑』を見終えて

2020-04-01 11:09:38 | 書籍紹介
2020年4月1日(水)

『世界 温帯域の淡水魚図鑑』 著:佐土 哲也、写真: 関 慎太郎  緑書房 (2020)


先日、タナゴの本とともに買ってきて見終えたところ。

南米・アフリカを除いた8つの国・地域・大陸の温帯域の淡水魚387種を紹介してる。

日本の淡水魚の進化・種分化は、日本列島の成立の歴史でもある。
それは、近隣諸国の韓国や中国、台湾の淡水魚相との比較から見えてきたりする。

この近隣3国の魚種に重点を置いた構成になってるのはうれしいね。

何せ巷に南米、アフリカ、東南アジアの熱帯魚の図鑑や本は割とあふれているけど
世界の温帯域を紹介した図鑑は初めてじゃなかろうか?

特に人気のタナゴ類やハゼ類にはページを割いてるな。

また、こんなに多くの淡水魚たちが観賞魚・ペットとして日本に入ってきてるのか!
という驚きも味わえる。

ホンマ、人間という生き物は無節操だね。
自分の都合のいい物はドンドン輸入しておいて、売り買いして
不都合な物の人為的侵入に対しては無頓着すぎるんじゃないかなあ。

私は、もともと野生生物売買の反対派。
地域の生き物はその地域の名物、観光資源といってもいいくらい。
会いに行って、会えれば感動し、そっと元に戻せばいい。

ま、この図鑑、個人的に3点ほどわがままを言えば
・淡水魚図鑑と銘打ってるのだから両生類・爬虫類の紹介はなくてもいいのかな?
・その分、もっと多岐にわたる淡水魚たちを紹介できるんじゃないかな?
・やはり広範な温帯域の淡水魚を紹介するのに387種ではちょっぴり無理があるかな?

ま、わがままです。
こんな図鑑を出版するだけですごいことですから。

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『日本のタナゴ 生態・保全・文化と図鑑』を買ってきた!

2020-03-23 13:45:06 | 書籍紹介
2020年3月23日(月)

『日本のタナゴ 生態・保全・文化と図鑑』著:北村 淳一、 写真:内山 りゅう 、山と渓谷社(2020)


本ならなんでもそろうM脇書店の総本店で、昨日買ってきたばかり。

実にいい本だなあ。

公的に認められた見解や学術論文や史実に誠実に向き合い
日本全国津々浦々のタナゴたちの現状を美しい写真と丁寧なイラストで構成。

カゼトゲタナゴとスイゲンゼニタナゴをめぐる混乱も
私見を排除すれば、どう考えても亜種として扱う位置づけなんだよねと、つくづく納得!

スイゲンゼニタナゴという和名変更の必要性は未来の話。
今後の論議だから、この本ではまったく触れてないのもいい。

まだ、そのあたりしか読んでないけど
この本の的確さ、誠実さはしっかり垣間見ることができました。

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『魚々食紀』に逃げる

2019-09-21 08:43:03 | 書籍紹介
2019年9月21日(土)

『魚々食紀~古来、日本人は魚をどう食べてきたか』
(川那部 浩哉著 平凡社 2000年)


いやあ、3度目のチャレンジでやっと最後まで読めた。

著者は魚類生態学の巨人。
とびついて買ったんだケド・・・
さまざまな古文書から沢山の魚食文化の史実を読み解いてるもんだから
古典・漢文にコテンコテン・ちんぷんかんぷんの私には歯が立たないまま20年。

何、難しい資料のとこを読み飛ばせばいいんだ。
瀬戸内のアキアミなんて1000年前から全国名産食材なんだとか、おもろいやんか!
ちゃんと理解できたかどうかは二の次にしとこ。

今回読めたのは、俳句の本から逃げたから。
歳時記関連の本と比べたら私には向いてるな。

つくづくと思う。
日本の博物学(生物学)が細密画とともに始まったのは1850年頃。
まだ200年もたってない。
そのわずかの間にどれだけの日本固有の生き物たちが滅んだことか。
食えない魚なんてほとんど誰も見向きもしないから知られることもないまま。

花鳥風月を愛でる日本人、礼節を重んじる日本人という美徳は確かにあるかもしれん。
ケド、対象となる生き物はごく一部かもしれんなあ?
みんな(私も)知らんこと、わからんことばかりじゃもん。
学力の多寡なんてみんなどんぐりの背比べ。
受験学力社会にふりまわされてるのかもしれんなあ?

ま、読めたのは無謀にはじめた、私の恥をさらし続ける俳句のおかげじゃね。
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なるほど合点!『先生シリーズ』に学ぶ

2019-08-25 09:36:41 | 書籍紹介
2019年8月25日(日)

ここ2週間ほど読書三昧の日々。

その中からお気に入りの1冊を紹介。

『先生、アオダイショウがモモンガ家族に迫っています!』~鳥取環境大学の森の人間動物行動学~
(小林朋道著 築地書館 2019年)


鳥取環境大学の小林教授の14冊目となる『先生シリーズ』最新刊。
これまでの13冊も心温まる動物行動と人の関わりを面白おかしく
分かりやすく紹介してくれてて、一気呵成に読んでしまってたケド
最新刊はさらに面白く心打たれる1冊だった。

その中の1話にツチガエル・トノサマガエル・アマガエルの捕食行動の比較研究もあった。
この夏、私はカエル釣りをして、感じた違いを何となく書いたケド
 ツチガエル(釣査239種目)の生き残り戦略!参照

教授と学生はとってもちゃちな実験道具と測定で、次々と明解に明快に科学にしていくのである。
『なるほど! 合点!』なのである。

やっぱり野外で場数ふんでる教授は、動物の行動を正確に把握してる。
だから屋内実験の組み立て方も正確でお見事!
質のいい推理小説をひもといてるような気になってく。


書いてて、ふと思う。
最近マスコミがこぞって取り上げてる「あおり運転」。

あれって小さなハゼ(例えばヨシノボリ類)のオスにみられる口撃(攻撃)行動とよく似てないかな?
自分の前を泳ぐ仲間に「ここはワシの道じゃけん!」と
口でつつき、逃げまどってるのに執拗に追い回し、死にまで至らせる。

ヒトのごく一部オスには小さなハゼと似たレベルのやつがおるんかなあ?
そういえば、散々やっかいなことを口であおってるどっかの国の大統領もおるしなあ?
情けないことにみんなオスの仕業!

心理学の専門家がマスコミに登場して「あおりの心理」について解説してるケド
こういうの小林教授にもぜひ一言いただきたい!

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