私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

ホウロクシギ Numenius madagascariensis :日本最大級のシギ

2022-10-30 09:23:19 | 鳥類
2022年10月30日(日)

ホウロクシギ Numenius madagascariensis

20221021 体長60cmほど


口ばし全体がまだベージュ色なので、若鳥なのだろうか?

春に会ったチュウシャクシギと比べて、口ばしが長く湾曲していることかわかる。


この日、干潮時にコイツに初めて会えることを楽しみにして散歩。
何せ鳥を調べ始めてまだ数年の鳥シロウトだから。

いきなり2羽!

いたけど、あまりに遠い・・・
でも、目的通りに出会える機会はそうそうないから、潮が満ち始めるまで散歩を続けた。

岸寄りに近づいてきて、2羽がそろうのを待った。


コサギやセグロカモメ幼鳥?と大きさを比べた。


ほぼ同じ大きさだから、日本最大級のシギであるホウロクシギかダイシャクシギのどちらかだ。
どちらのシギだとしても、夏、シベリアなどの北方で繁殖し、冬、東南アジアやオーストラリアなどで越冬する。
日本には旅鳥として春と秋の渡りのときに休憩地としてやってくる。


採餌のようすも観察し、動画に撮った。(gooブログは動画を貼り付けられない)
長い口ばしをつけ根までカニ穴に差し込み、カニをくわえ呑み込むようすがよくわかった。


あくび?しているところもたまたま撮れた。


後は、非常によく似ているホウロクシギかダイシャクシギか判別するために、何枚も撮ってたら・・・


上げ潮のせいか、夕暮れが近づいてきたせいか、よくわからないけれど
急に飛び立って・・・

で囲んだ部分の羽が白くなくて・・・
偶然だけれど、ホウロクシギとはっきり分かったのだった。

ダイシャクシギと比べると、繁殖地は局地的らしく、環境省レッドリスト絶滅危惧II類。

後日、干潟の丘にあがっているホウロクシギにも出会った。

いやあ、生き物観察は楽しいもんだ。
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アケボノソウ Swertia bimaculata とイヌセンブリ Swertia tosaensis

2022-10-28 09:38:29 | 植物
2022年10月28日(金)

アケボノソウ Swertia bimaculata

20221008 花径10mmほど

湿地帯周りを散歩していたら咲いていた。
リンドウ科の深く5裂した白色の小さな合弁花。
花弁に黄色い丸と紫色の小さな点をちりばめた模様を
命名者や昔の人は、「月」と「星」になぞらえたのかもしれない。

花も清楚で美しいが、名前も美しいと思った。

イヌセンブリ Swertia tosaensis

20221008 花径10mmほど

同じ日、湿地帯から少し離れた山道に咲いていた。
この花を知らなくて、アケボノソウに似ているなと思いつつ撮影。
帰宅後、イヌセンブリと知った。


白い花弁に紫色の筋が伸びている美しい花だ。
アケボノソウと比べても見劣りはしないと思った。

そして、どちらもセンブリ(Swertia) 属の花だと気付いて納得した。
納得したけれど、アケボノソウがその美しさでよく知られた花なのに対し、イヌセンブリはどうなのだろう?
センブリという別の花は、「千回抽出してもまだ苦い」という健胃薬として名を知られてきたけれど
イヌセンブリはその苦味もほぼないために、薬用にさえ使われない。
昔の人は、そんな相手にしていない植物に『イヌ~』と冠をかぶせてきているのでは・・・?

ただ、私にはどちらも負けず劣らず美しい花に映る。
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カマキリタマゴカツオブシムシ Thaumaglossa rufocapillata

2022-10-27 09:28:21 | タマムシ・ホタル・コメツキなどの仲間
2022年10月27日(木)

カマキリタマゴカツオブシムシ Thaumaglossa rufocapillata

20220923 4mmほど

この日、知人と山道を散歩していて、知人が見つけた。


オオカマキリの卵のうだろうか?
その卵にはりついているコイツを見て

「チビタマムシの仲間じゃないですか?」と私。
「いや、確かカツオブシムシだったと思うよ」と知人。
「そうなんですか?」と腑に落ちないまま帰宅した。

ヒメマルカツオブシムシ Anthrenus verbasci

20210509 4mmほど

カツオブシムシの仲間は、コイツしか知らなかったからだ。

調べてみて、カマキリの卵をホストにしているカマキリタマゴカツオブシムシという甲虫がいることを知った。
知人の言うことが正解だった、反省。
本州・四国・九州に分布するそうだ。
コイツ、カマキリの卵のうに卵を産みつけ、中で孵化した幼虫は卵を食べて育つらしい。
本当に知らないことばかりだから、知ることはおもしろい。

と、後日ため池周りの散歩中、池に刺さる園芸用の棒に何かがいて

ズームをかけたら

ハラビロカマキリ Hierodula patellifera だった。

20221008



ハリガネムシに寄生され、水辺へと誘導されたのだろうか?
何となく、このまま入水は思いとどまってほしいと思いつつ

カマキリたちの人生(虫生)も厳しいものがあるなと
多様な生き物たちが複雑な関係性の中で生きているのだなと、あらためて思った。
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カヤネズミ Micromys minutus :国内最小のネズミ

2022-10-25 08:38:53 | 哺乳類
2022年10月25日(火)

カヤネズミ Micromys minutus

20221015 頭胴長 60mmほど

学名からもわかるように500円玉ほどの体重しかない国内最小のネズミ。

この日、無農薬・生ゴミたい肥の有機肥料で栽培されている田んぼの稲刈りが行われて

その田んぼの生き物調査のボランティア。
稲は黄金色にたわわに実っていた。

長ぐつ履いて、一歩踏み込むとクサヒバリ科のコオロギたちがわんさか現れ
コバネイナゴ・ハネナガイナゴなどのバッタたちが跳び
それらを捕食するカエルたちもたくさん跳ね
一応、希少生物たちの種数・個体数のお手伝いのはずが、目線の落ち着く暇がない。
実に豊かな田んぼだ。

田んぼの畔にはイヌタデなどの在野草が伸び放題
外来植物が侵入するすき間(ニッチ)をなくす工夫も施されている。
そのためなのだろう。
稲刈りが進むにつれ、カミナリハムシの大群があちこちで現れた。

こんなにたくさんいるのは初めて見た。

タデ類を食草とするハムシだから、稲にはまったく無影響だ。
けれども、農家さんに十把一からげに嫌われ、農薬で処理されることの多いハムシだ。

と、足元をチョロチョロ走るネズミが2種類いて
それが何十頭もいたこのカヤネズミと数頭のクマネズミ。

カヤネズミの巣は、いくつも転がっていて

その中の1つを拾い、それらしく置いて記録撮影しておいた。

この田んぼの豊かな生態系の頂点にいるであろうマムシは

とてもおとなしく、つついても逃げ回る。

気もそぞろな私に
「自由に存分に楽しんでください」と、田んぼの主。
ありがたく、カヤネズミを何頭も追いかけ追いかけ、やっと撮れたたった1枚の画像。

念のため記すが、このカヤネズミも稲を食べない。
田んぼに生える雑穀やイナゴなどを食べている。
コイツも多くの農家さんに誤解されて、農薬を浴びたりして、姿を消しつつある生き物だ。
ミッキーマウスもかわいいかもしれないが、野生の在来ネズミたちも愛おしくてかわいいと思うよ!
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スジボソヤマキチョウ Gonepteryx aspasia niphonica:一蝶一会

2022-10-23 09:09:57 | チョウ・ガの仲間
2022年10月23日(日)

スジボソヤマキチョウ Gonepteryx aspasia niphonica

20221019

渓流沿いの山道を散歩中、神社奥の野草地にとまっていた。
いつも見るキタキチョウにしては淡く、少し大きいし・・・
キタキチョウ


モンキチョウにしては翅端が黒くないし・・・
と、近づこうと踏み込むのも失礼な話だし・・・

遠くからズームをかけて撮影したら・・・

前翅の端がとがってて、「あ、まだ書いたことのないヤマキチョウだ!」と思った。

帰宅後調べてみたら、ヤマキチョウは西日本に生息してないどころか東日本でも分布は限られていて
コイツは、「スジボソヤマキチョウ」という和名だったのだと、初めて気づいた。

紀伊半島以外の本州や四国・九州の山地に分布するそうだ。
が、九州ではほぼ絶滅に近く、中国地方も広島・岡山を除いてレッドリストにあげられていた。

この頃気温も下がってきていて、コイツも越冬前なのかヨロヨロと飛んでいた。
近づけたらなあ・・・でも私有地だし罰が当たるのも嫌だしなあ・・・
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