私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

ノミゾウヒメコバチ Entedon nomizonis?:Small is beautiful

2024-03-06 08:41:44 | ハチ・アリの仲間
2024年3月6日(水)

ノミゾウヒメコバチ Entedon nomizonis かな?

20240113  3mm弱

スギの樹皮下で越冬していた小さなハチを散策中に見つけた。
全身緑色の金属光沢の美しいハチだ。


最初、「出会うと幸運を呼ぶ」とされる大人気のミドリセイボウか?と思い
あまりに小さすぎるよな?といぶかしげ
調べるのが大変で・・・
何せ、ハチかアブかハエか、その区別さえ不安など素人なんだから。

実は、昨年末にも出会ってて・・・


そのときは、記録だけ撮ってほったらかしていた。

20231230

意を決して調べてみて、ヒメコバチの仲間 Entedon sp. であることは確からしい。
で、この場では敢えてノミゾウヒメコバチにしたのは

ノミゾウヒメコバチは、3mmほどの小さなアカアシノミゾウムシを宿主としてるそうだ。
アカアシノミゾウムシ Orchestes sanguinipes

20231223

それなら、ケヤキの樹皮下で越冬してるのをすでに見つけてて
ペトリ皿にいれて撮影してみたりもした。

そして、この小さなゾウムシは「ケヤキの害虫」としてSNS上でやっかい者にされ、防虫対策されたりしてる。

でもなあ
ケヤキの葉を食べる小さなゾウムシがいて
そのゾウムシに寄生して子孫を残す小さなハチがいて
その結果、ケヤキの葉はほどほどに保たれる
という目に見えぬほどの小さな小さな生命の循環はそれはそれで美しいんじゃないかなあ。

Small is beautiful.
ドイツの経済学者であるE.F.シューマッハの書いた本のタイトルだ。

大量生産・消費・廃棄、物流・電気などのエネルギー大移動・・・
豊かな生活を支えるために今必要とされてる経済の感覚なんだろうけど・・・
それによって「誰もがほぼ豊かであった日本」ってのは長い歴史の中で100年間もないんじゃないかなあ?

だから、地産地消とか、大都市化から地方への分散とか、そんな小さな経済に目を向ける時代になってきてるのかもしれない。
ケヤキとノミゾウムシとヒメコバチたちのように・・・
生態学は経済学でもある。
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シラホシオナガバチ Epirhyssa japonica ♀ ? :黄と黒の・・・

2023-07-27 15:44:14 | ハチ・アリの仲間
2023年7月27日(木)

シラホシオナガバチ Epirhyssa japonica ♀かなあ?

20230512  25mmほど

梅雨の晴れ間の山道散歩中に出会ったオナガバチの仲間。
黒字に黄色の斑点。
体長と同じくらい産卵管が伸びてる。
「ウマノオバチだっ!」と、ものをよく知らない私は興奮して叫んだ!

帰宅後調べたら、ウマノオバチは体長の何倍もの産卵管をもってるハチ。
間違いだとわかったものの、このときは、必死になって撮影にかかった。


この長い産卵鞘を木の幹に差し込み、中にすむカミキリやキバチの幼虫へと産卵管をあやつり卵を産み付ける。
モニターなしで胃カメラをあやつるみたいにターゲットへと導く技はみごとなもんだ。
カミキリもキバチも林業にとっては木を痛めつけるやっかいな虫だから、コイツは林業の味方だ!

歩いてたらもう1匹いて・・・


前翅の褐色模様が先端付近にあり、大きさも少し小さいことから、よく似てるらしいオオホシオナガバチとは違うと思った。
ただ、オナガバチの仲間は100種くらいいるそうで、合ってるかどうかはあやしい。

それにしても、産卵管が長くのびるのは宿主(ホスト)であるカミキリやキバチの幼虫との『共進化』の結果なんだろうか?
それにしては、カミキリやキバチの産卵管は長くのびてるとは思えないしなあ?
それとも、樹木の形成層の位置と相関してるんだろうか?

ま、今日までは黄と黒ユニフォームのチームに白星(シラホシ)を!
という願いを込めて・・・

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ニホンキバチ Urocerus japonicus のオスかなあ?

2022-08-29 17:09:44 | ハチ・アリの仲間
2022年8月29日(月)

ニホンキバチ Urocerus japonicusオスかなあ?

20220823  30mmほど

先日、墓参りついでの山道散策中にたまたま見つけた。

何となく翅のつき方はハバチの仲間っぽく、顔つきはスズメバチやヒメバチの仲間っぽくて


「何だ? このハチ?」と、腹部が見えるように撮る。
と、胸部と腹部の間のくびれがほぼ見られない。

まるでいろんなハチのキメラのようだ。

かくして、帰宅後ネット検索してみても、ドロバチ・アメバチ・・・
いくら探しても見当たらない。
産卵管も見当たらない。

手元にある初心者用ポケット昆虫図鑑の『日本の昆虫1400 ②』(文一総合出版)にも載ってない。
(今回は「かゆいところへ手は」届かなかったぞ~)

急きょ図書館へ予約して、一昨日お借りした『ハチハンドブック』(文一総合出版)にも出てこない。

気になるので、毎日いろんな思いつきで検索かけて、「キバチ科」に何とかそれらしいハチを見つけるまで5日かかった。
初めて知ったキバチ科のハチは、それぞれホストとなる木によって種分化してるみたいだった。
何せ、もとになる情報が少なすぎるのである。

で、ニホンキバチ Urocerus japonicus で合ってるとすれば、ネットには

・日本全国に分布
・マツ・スギ・ヒノキなど、ホストへの産卵のときに、体内に共生させている木材腐朽菌も木へと移る。
・木材腐朽菌は幼虫周辺の木部を分解していき、その部分が幼虫のエサになる。
・結果として、変色・変形した木材となって、使い物にならないから、林業としては「やっかいな害虫」である。

みたいなことばかり書かれていた。

昆虫の研究といえば、農林業との関わり合いと共に、農学部中心に大きく発展してきた歴史があるから、それはそれで正しいと思う。
ただ、その側面ばかりでいいのかな?とも思う。
何となくだけど、他の人気者の昆虫たちのように、もっと俯瞰的な記載もあってもいいんじゃないだろうかとも思う。

例えば、学名の種名が japonicusってなってるけど、タイプ標本は日本のどこでなんだろう?
海外にはいない日本固有種だからなんだろうか?
和名にも学名にも「日本」とあるんだもの、もっと誇り高く一般向けの図鑑が取り上げててもおかしくないんじゃないだろうか?
また、昆虫が大好きな方々でさえあまりネットに取り上げていないのは、出会う機会が少ない、つまりレア・生息密度が低いためなのか?
だとしたら、スギやヒノキへの被害がかなり取り上げられていることと矛盾してはいないだろうか?

ま、何も知らん素人だから、そんなことも知りたくなったということでありました。
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ニホンミツバチの自然巣

2021-12-01 17:22:49 | ハチ・アリの仲間
2021年12月1日(水)

ニホンミツバチの自然巣

20211129

一昨日、俳句の兼題になってる「冬の海」の撮影をしつつの散歩

良い天気だったけど、わざと暗くして手前にピントを持ってきて・・・
何となく靄がかかった寒そうな海にみせかけて・・・

「うわあ~、虫がどんどん出てくる~っ!」
おとなしく吟行してりゃいいのに、かみさんだっきゃ!
なんでいつもいつも先に見つけて騒ぐんじゃっ!

確かに、石垣のすき間からワラワラと


少し近づいて

「ミツバチだっ!」
去年はなかったから、今年新しくつくられた巣みたいだ!

「ミツバチなら刺すことはほぼないはず・・・」
と、さらに近づいて、フラッシュたいて

大騒ぎしてるミツバチたち、ごめんな。

もちろん、刺されることもなく、少し離れて画像を確かめる。

「ニホンミツバチじゃんっ!」
私、ニホンミツバチをニホンミツバチと確認して見たこともないし、自然巣も初めてかも・・・

ニホンミツバチは、トウヨウミツバチの亜種とされてる。
ま、アジア大陸に生息するトウヨウミツバチとの違いは、私にはわからないけどね。

セイヨウミツバチならば、毎年近くのネギ畑に現れる常連さんやけど。

大きさも違うし、腹部の模様もかなり違ってるわ~っ!

ちなみに、この働きバチたちはみんなメス。
今の時期だと、オス蜂であるハッチもマーヤもお亡くなりだよね。

毒針は釣り針のように曲がってて、消化管などとつながってる。
刺されるとズルズルと消化管も出てくるもんな。
つまり、刺すと自らも死んじゃうのよね。
だから、そうやすやすと刺したりはしないんだけどな。

ここも『蜂の巣あり!危険!』との立て看板ができるのかなあ?
それとも『薬剤で処分』されるんかなあ?
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クロオオアリとササキリ:ウソップ物語

2021-09-23 17:15:57 | ハチ・アリの仲間
2021年9月23日(木)

それは、ミヤマキケマンが可憐な黄色い花を咲かせてから1ケ月ほどたった頃じゃった。

ミヤマキケマン

20210510

山道に翅のある大きな黒いアリがいて・・・

クロオオアリ メス 20mmほど

20210615

「なんだ? このハチは?」と、思うくらいでかい。


よく見ると、アリだ。
手狭になった巣から追い出されたメスのアリだ。
触るのが恐いほど、凶暴な大アゴをしてる。


これから共に追い出された雄アリとともに新たな巣作りをして、新女王として君臨する未来が待ってる。

近くにはすでに翅を落とした雌アリらしきのもいて・・・


雄アリと浮かれて「翅ムーン」旅行をしてる訳でもなさそうだ。


一方、9月、キリギリスの仲間のササキリがクズの葉の藪にいて・・・

ササキリ メス 30mmほど

20210913

身重だ。
産卵管もしっかり延びてるし、これから安心安全に子が育つ所を探して産むんだろうな。


決して、怠けて夏を満喫してたわけじゃないもんな。


「アリとキリギリス」
どちらも未来の子へと命をつなげるため
それぞれ、わき目も振らず生きておられましたとさ・・・

何の役にも立たん物語 おしまいおしまい!
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