私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

シロメバル  ドライブついでの岩礁帯にて      釣査53種目

2017-01-11 18:50:59 | 周縁魚
 2017年1月11日 水曜日

シロメバルである。




2008年に従来のメバルがシロ・クロ・アカの3種に分類されたのである。
メバルとなるとマハゼ同様に食べられる釣り味の良いメジャーリーグじゃもんね。

いや、釣りをするつもりではなかったのである。
川ものぞきには行っとるんである。
さぶいので竿を出す気になれんだけである。
ただ今日はあまり風もなく陽気がいいので「海岸線をドライブしよや」ちゅうことである。
その証拠にエサを持ってないのである。
その途中、風裏にあたる岩礁帯にたまたま立ち寄ったとき、2人の釣りおじさんがいたのである。


のべ竿で釣っているおじさんに共感し、声をかける。
「何が釣れてますか?」
「ん、メバル。まだ1匹だけ。昔はようけ釣れたんじゃけどねえ。」
「私らも釣りに来たんですよ。エサ忘れちゃったけど・・・・・・。」
おいおい! いきなり相棒ぬかしとるがな!
「ええよ。どうせ余るけえな。」
生きたコエビとサヨリ用をちょっと大きくしたアミエサを分けてもらっとるやないの!
大ファインプレーである。

2人に迷惑かからん所へ移動。
小さなメバルが数匹浮かんどるわ。
なんせこちとら180cmのタナゴ竿。
「眼のいいメバルなんか昼間っからどうせ釣れんわ。」
と、第一投。
いきなりウキが消し込んでいく。
あらま? 竿がしなるしなる。
向こう合わせに近い形で釣り上げたと思った瞬間、ポトン。
火が点いてしもうたがな。
という訳で、手のひらサイズのブルーギルくらいの強いヒキをこらえつつ
なんとか釣り上げたのがこのシロメバルなのであった。

車に戻り、記録撮影にとりかかる。
いつもの撮影ケースには入らんので、もっと傷だらけの大きいケースでパチパチしとると、
おじさんの方から声をかけられる。
「ちっちゃいなあ。」
「エサ有難うございます。いやあ、おっきすぎますよ。この竿じゃほぼ限界ですわ。」
事と次第をかいつまんで話してみる。
「わしも好っきやなあ、そういう釣り。お互いのべ竿ひとすじやもんな。」
意気投合である。おじさんのってきたで!
「だいたい魚も命かけとんや! 折れるか切れるかギリギリのやりとりせんと申し訳なかろうがっ! なっ!」
「ホンマホンマ。」
「コマセぼんぼん撒いて海汚しよったり、リールで遠くまで飛ばしたり、
おかげで近場にいた魚もなあ、最近すっかり少なくなったわ。」
「あんたら、もっとエサ持ってってええで!」
「いえいえ、もう十分です。」
「その竿でも十分釣れる浮き桟橋も近くにあるけえ教えちゃるわ。」
おじさん口もよく動くが、手作りのウキ(と言っとった)もひっきりなしに動く。
立て続けにシロメバル3匹。名人芸やね。
ついでに私のメバルもおじさんに持って帰ってもらうことに。

そうこうしとるうちに相棒が20cmを超えるフグを釣ったらしい。
持ち上がらんらしく「ワァーワァー」騒いどるがな。
で、川で大物がかかったときに教えていた「顔上げさせて弱るまで待つ」作戦を思い出したらしい。
プッツン!
ハリが噛み切られとんでやんの!
「そんな説明(フグの歯がするどいこと)聞いとらん!」
顔がフグみたくなっとるがな。
ちなみにおじさん「ナゴヤフグ(方言)じゃ」言うとったので、おそらく「コモンブグ」じゃね。
残念! 見たかったわあ!

その後、大きなドロメを釣り上げ機嫌を直していただけたのであった。


「あのフグ、次は釣っちゃるけんね!」とのたまわっておられる。

リールで釣っとったおじさんだけがボウズみたいでものも言わずに去っていっちゃった。
いやあ、話が合う人との楽しいひとときだったなあ。
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極樂吻鰕虎(台湾のゴクラクハゼ陸封型)も釣れとるがな!の巻  台湾釣(ガサ)行記⑱  釣査52種目

2017-01-11 08:14:55 | 台湾の魚たち
 2016年12月24日 土曜日

台湾東部の池釣りの続き。

おそらく台湾のゴクラクハゼ陸封型の幼魚である。




いやあ、驚いた!
昨日写真記録をも一度整理していて友の写真の中に私が釣っているこれらの写真があったんである。
タイワンタナゴに心が奪われ、すっかり忘れてしまっていたんである。
そういえば、かすかに「あっ! ゴクラクハゼじゃわ。」という記憶がよみがえる。
ホンマ情けないわなあ。

さて、日本のゴクラクハゼは河川下流域で産卵し、稚魚は海へと流される。
そして、稚魚は栄養をたくわえ成長しながら川をさかのぼる。
いわゆる「遡上型」である。
ところが、中国大陸南部や台湾では海の代わりに池や湖を利用する「陸封型」もいるのである。

こいつはたぶんその「陸封型」なのだろう。
形態的な特徴は「吻が短く顔つきが丸い」こと。
まるで他のヨシノボリ類のような顔つきになっとる。

ゴクラクハゼの分布は日本・朝鮮半島・中国・台湾などととても広く、
以前も「とても1種であるとは思えない」と書かせていただいたけど、
やはり変異があるようで今も調べられとる途中らしい。

釣(ガサ)行中に気付かんまま釣りあげ、帰宅後も忘れ去られ、あらためて調べ直してみて、
「ありゃ! こいつレアもんじゃんけ!」となり、ジワジワと喜びがしみてくる。
「年をとるのもまんざら悪くないやんけ」と思ったのであった。



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