私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ!野遊びだ!タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!地元の生き物探しへ!

ニホンマムシ Gloydius blomhoffii:ソーシャルディスタンスをとる!

2024-07-01 15:40:30 | 爬虫類・両生類
2024年7月1日(月)

ニホンマムシ Gloydius blomhoffii 幼体



20240629

雨上がりの山道散策中、葉の上でじっとしていた。
ストロボたいても身じろぎもしない。
気温も低く、まだ体温が十分に上がらないまま、葉の上で日向ぼっこしてたのだろうか?

強い毒をもつ日本固有のヘビで、咬まれた人の腕が半年たっても青紫色にパンパンに腫れていたことを思い出す。
気付かずにうっかり葉に手を出したりしたら、コイツも反撃してきたかもしれない。

この日、ニホンマムシはもう1匹若いヤツがいて
下の画像に2匹のヘビがいることがわかるだろうか?


近づいて撮ってみると


ズームをかけると

ニホンマムシがとぐろを巻いていることがわかる。

んで、コイツは私らが近づいてきたから逃げようとした。


そりゃ、大きな哺乳類に対し、危険と判断し、距離をとろうと逃避行動をとるのは当然だろうと思う。
気付かずに踏んづけたりしなきゃ、コイツもおとなしく日向ぼっこを続けているだろう。
基本、距離さえとっておけば攻撃してこない連中だから、散歩中過度に騒がなくてもいい気がする。
そりゃ農作業とか自然の中での仕事に日々従事されている方々にとっては厄介な生き物であるとしても。
自然観察するときは足元手元をよく見ておくことなんだろうと思う。
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タゴガエル Rana tagoi :わが町にもいた!

2023-08-05 09:59:05 | 爬虫類・両生類
2023年8月5日(土)

タゴガエル Rana tagoi 成体



20230730  7cmほど

アカガエルの仲間の中で比べると吻が短く感じ、喉下の薄墨模様がしっかり広がっている。

この日、15時まで地元の自然体験学習のボランティアをして
河原の生き物や岩石の名前を聞きにくる子たちの相手をたっぷりさせてもらって
散会後、友人とのんびり沢沿いを歩く。

といっても、私はハギルリオトシブミが見てみたい。
なので、ハギの若葉の食い跡ばかり探し速足となり
友人は何でもいいので、ゆっくりじっくり。

と、ニホンヒキガエルの轢死体以外気づきもなく、いつもの折り返し地点でカジカガエルに会う。


と、その横でピョンと飛んだのがコイツ!


「こんにちは!何してるんですかあ?」
撮影してると、20代の女性グループに声をかけられた。
「こんにちは!ヤマアカガエルなのかタゴガエルなのか確かめたいと思って・・・」
「・・・わ~っ!探検家じゃわっ!この人!」などと褒められて(と勝手に理解して)
えへんっ! 私は探検家なのである!

画像を友人のところまで持ち帰る。
というのも、長年この沢沿いの山道でみかけるアカガエル類はてっきりヤマアカガエルばかりと思い込んでいて
友人から「タゴガエルもいるみたいだ」とつい最近聞いたばかりだったからだ。

「間違いなくタゴカエルですね」と、友人は言った。
でも、この個体はもう山肌を上り、落ち葉に隠れてる。

2人で、次の個体を探しながら再び進み、見つけたのが最初の画像の個体。
直接手で触ると手の菌の影響でカエルに負荷をかけかねない。
生ごみ用水切りネットでつかまえ、裏返す。

「お~!たしかに薄墨斑が広がってるね!」

タゴガエルは県北の涼しい山間部の沢周辺に生息し、里山や平野の広がる温暖な私の町にはいないという
何十年も続いてた思い込みが一気に崩れた瞬間だった。

そして、一度崩れてしまえば産卵場所も繁殖時の鳴き声も違っていたではないか!と気づく。

そっとネットから出すとおとなしい。
横からも

ほぼ正面からも

お互い地べたにはいつくばってむきあうことができた。

周りには、今年生まれの小さな子ガエルたちもいて
岩肌にへばりつく子


落ち葉にのる子もいるのだが


大きさを表現したくて、クヌギの葉にのってる子を探し

こうするとクヌギの葉を知ってる人には、1cmほどの小さな子ガエルだと伝わるような気がする。


帰り道、成体をもう1匹見つけ


ハギルリオトシブミのことなど、すっかり忘れて帰路についた。

なお、ニホンアカガエルとヤマアカガエルとタゴガエルの見分け方や分布など、書くのがめんどくさいので
広島大学デジタルミュージアムの
ニホンアカガエルとヤマアカガエルとタゴガエルの見分け方
をリンクさせておくことにした。

なお、このタゴガエルの仲間はナガレタゴガエル・ネバタゴガエルも含め、遺伝子解析の途上にあり、さらに種の分類が細分化する可能性も高い。

本当は、何事も自分で探してみつけて記録して調べて比べてというプロセスが楽しい。
ネット検索ばかりで得た評論家や解説者のような情報や感覚は駄々洩れするばかりなんだろうけどね。
でも、いろいろと時間がない方々も多いことだろうし。

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アキサンショウウオ Hynobius akiensis 幼生:干上がるか食われるか

2023-07-13 08:56:30 | 爬虫類・両生類
2023年7月13日(木)

アキサンショウウオ Hynobius akiensis 幼生

20230423  20mm弱

4月下旬の大雨が降った翌日のこと、隣町の休耕田の農道を散歩してたとき
沢から溢れたのであろう水が農道を越え畔に少したまってた。
この近辺はアキサンショウウオ生息地であることは、知人から耳にしていたから
「ひょっとしたら、この溢水のたまりに・・・」と思い、計量カップでひとすくい。
「いたっ!」
といういきさつで、撮影しておいた。


晴れが続けば、数日で干からびるであろうたまりに生きてる命。

翌日、知人と連れ立って・・・
さすがにこのたまりではもう見つけられず、近くのコンクリート側溝の深みを探る。
ここは森にある小さな沢の溢れ水を地下パイプでため池へと運ぶためのもの。
「いたっ!」数匹の幼生が流れ落ちていた。

「ここなら日常的にエサもあり、変態後によじのぼっていけそうだ」と思いつつ、小さな虫網で軽くすくうと
例えば、イモリがいて


あるいは、オニヤンマの幼生(ヤゴ)がいて

他にもいろいろいそうでやめた。

「あ~あ、ここに流されたら食われるわ!」と知人。

実際、記録を撮ってたら尾部にかじられた跡があるヤツもいて

自然の摂理とはそんなものなんだろうと思いつつ、なんとなくサンショウウオに肩入れしたくなる。

広島県には、県南部から中国山地にかけてアキサンショウウオ 、セトウチサンショウウオ 、ヒバサンショウウオ、イワミサンショウウオの4種がいる。
いずれも絶滅危惧種であり、意外な身近な場所に幼生がいることもありつつ多くの人に知られないまま、圃場整備と一部マニアたちの採集圧にさらされている。

だから、コイツのように笑ってる(ようにしか見えない)顔でいる場合ではないのである。


もちろんのことだが、撮影後は元の場所にすべて戻しておいた。
また、生息してたたまりや側溝などの画像も一切載せないことにし
時期をずらして、この記事が悪影響につながらないよう配慮したつもりではいるのだが・・・

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ニホンアマガエル Dryophytes japonica :アルビノ幼生

2023-06-27 10:42:27 | 爬虫類・両生類
2023年6月27日(月)

ニホンアマガエル Dryophytes japonica アルビノ幼生

20230620   3cmほど

夕涼みにゲンジボタルの乱舞を見ようと夜散歩に誘われた帰り道。
友人は、LED照明でホウネンエビの光走性を観察し始めた。
そうなると、しばらく動かない。
私はそっと横を離れ、散歩を続けた・・・
と、歩道横の田んぼの隅にコイツがいて・・・


「やたらと白っぽいオタマジャクシだな」と
「目と目の間隔が広いからアマガエルの幼生だな」と、一応他の幼生も探して・・・
見比べる。


「あ~っ!やっぱりアルビノ(遺伝的要因による白化個体)じゃんっ!」と
「はじめて見た~っ!」と、心の中で叫びつつ・・・友のもとへと戻り

「黄色いオタマジャクシ見たことある?たぶんアルビノかな?」と告げる。
「なんだと~っ!見たことないわっ!どこじゃどこじゃ」と・・・
撮影を終え、タッパーへ入れ、再び比べてみる。


友人が持ち帰り、飼育することにした戻り道、2匹目を友人が見つけた。


「色素欠損遺伝子がホモになるような卵のうだったはずだから、近くに何匹かいると思った」と、彼は言う。
「まるで生物学の先生みたいじゃ!」と笑いとばしつつ、なるほどなあ。

その2匹目がコイツ

後足が私のよりよく成長してて、稲の葉を上るまであとひと踏ん張りだ。

ほぼ同じ成長段階のワイルドな個体と比べると

明らかに、眼の色で区別がつくよね。

これらのオタマジャクシの画像は数日間友人が飼育中に送ってくれたもの。
そして、その後しかるべき研究施設へと、今も元気にエサを食べておられるそうだ。

ちなみに、アマガエルは大きな鳴嚢(鳴き袋)を持ち、相当大きな声で鳴く。

割とたやすく見られるので夕涼みがてら、子どもたちと田んぼまわりの安全な道を歩いてみるのもお勧め。

さてさて、肌色か黄色で目が赤いアマガエルになってくれるんだろうか?
楽しみだ。

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ニホンアカガエル Rana japonica :4年ぶりの登場!

2022-11-25 09:28:15 | 爬虫類・両生類
2022年11月25日(金)

ニホンアカガエル Rana japonica

20221015 70mmほどの成体


田んぼの生き物調査を手伝った日に出会った。

日本固有種、本州から九州にかけて分布している。
ただ、私の地域では近縁種のヤマアカガエルに比べ、出会う機会の少ないカエルだ。

この日、他の生き物調べで忙しく、撮影も雑なまま終えた悔いもあって・・・
陽気のいい後日、近くの別の湿地帯を散策することにした。

湿地周りの山道に飛び出してきた。


岩の上でのんびりしていた。


木柵にもいた。

20221018

田んぼ周りの水路をコンクリート製にすると産卵場と生活場が分断される。
圃場整備された田んぼは冬になると乾燥化が進み、冬眠できにくくなる。
そもそも市街地の田んぼ自体が減っている。
ヤマアカガエルより人里近くの平地で暮らしているコイツには生きにくい世の中になっているんだよな。
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