私魚人(あいうおんちゅ)~定年親父の魚三昧:タナゴ仕掛けとガサで出会った魚たち~

50年続けた魚遊び。胴長ガサガサもしんどい。ならば釣りだ。タナゴから珍魚・駄魚釣りへ!さらに地元の生き物探しへ!

トバヨコバイ Alobaldia tobae :春の野草にプンプンと

2023-01-16 08:53:51 | セミ・ヨコバイ・ウンカなどの仲間
2023年1月16日(月)

トバヨコバイ Alobaldia tobae

20230114 3mmほど

カメムシ目ヨコバイ科の小さな虫。
イネ科の野草の草むらに多く、マダラヨコバイと類似するが、翅脈の中室の形で区別ができるとのこと。

一昨日、雨上がりに近所の散歩。
タヒバリを見たくて農道を歩くも、まだ今年はやってきていないようだ。

仕方なく農道の野草へ目を向け
オオイヌノフグリ


春の七草である
ハコベの仲間


ホトケノザ


ナズナ

を撮っている足元で

プンプンプンプン跳んで飛んでいた。
「春の七草」でさえ、名前と実物がしっかり結びついていない身だから
今まで、こんな小さな虫なぞ眼中にもなかった。

でも、命であることに変わりなく、まだ1月だというのに、人や他の生き物に多大な迷惑をかけることもなく生きている。
また、寒波がきたら死んでしまうかもしれない。
そんな名前も知らない小さなヨコバイだから、ちゃんと調べておこうと
片膝ついて、何度も何度も撮影しようとしては逃げられて・・・


後肢で「あばよっ!」とポーズしている画像が撮れていた。

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イダテンチャタテ Idatenopsocus orientalis :初冬の兆し

2022-12-16 10:08:50 | セミ・ヨコバイ・ウンカなどの仲間
2022年12月16日(金)

イダテンチャタテ Idatenopsocus orientalis

20221203 5mmほど

この日、近くの神社周りを散歩していて出会った。
カジリムシ目という小さな虫たちの中では、大きくよく目立つ連中だ。
そして、今冬初の出会いに感謝した。

というのも、この日散歩で出会った連中が

不明なコバエ? 3mmほど

ハエの仲間は、私のような素人が買う図鑑にはほとんど載ってないし、ネット検索してもヒットしないまま・・・

不明な寄生バチ? 4mmほど(産卵管を除いて)


まるでアリのような姿・形なのだけれど、長い産卵管が見えるからね。
アリガタバチとかコマユバチとか、いろいろ調べてこれまたわからない。


さらに、数年ぶりにまたコイツに出会って・・・
蛾のさなぎ? 柵長30mm


以前は中身のない檻状の黒線だけだったから、全然わからないままだったけれど
今回は、中に蛹様の黒っぽい殻があり、羽化したような穴も見えるから一歩前進だ。


蛾の仲間なんだろうと、勝手に想像しつつ・・・
「どのようにこの黒い檻をつくるんだろう?」とか、わからないことだらけ。

調べるとっかかりもなく、わからないことばかりが溜まっていく散歩はすっきりしないな。
そう思っていた時、祠の壁にイダテンチャタテがいてくれて

とてもほっとした。

ちなみに、チャタテムシは茶立虫と書く。
障子にとまって動く時のかすかな音が、「お茶をたてるときの音」に似ていると昔の人は思ったらしい。
けれども屋外でそんな音はまったく聞こえなくて、私にはピンとこない名前だ。
さらに、俳句では秋の季語になっていることも、私にはピンとこない。
私の地域では、どちらかというと「ずっと冬の間姿を見せてくれる虫」だから。
何より今の時代、チャタテムシを知らない人の方がはるかに多いだろうしね。
チャタテムシ自体も季語とともに現代では駆除・排除の対象物となっていくのだろうか?
独特なスタイルも和名もお気に入りの虫なのだけれど・・・

かくいう私も、コイツは1年前までよくわからない虫だったし、いつか今日載せた不明虫たちもわかる日がくるかもしれない。
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カイガラムシも? アブラハヤ交雑個体も?

2022-12-04 08:43:15 | セミ・ヨコバイ・ウンカなどの仲間
2022年12月4日(日)

ハワードワラジカイガラムシ ♀ Drosicha howardi

20220610 8mmほど

研究者さんのサンプリング中の散歩で見つけたカイガラムシ。


カイガラムシは、カメムシ目のカイガラムシ上科に分類される昆虫の総称で
国内でも600種以上もいるという。
素人の私にやすやすと同定できるジャンルではない。
ただせっかく見つけた記録だから、素人なりに調べておきたい。
オオワラジカイガラムシよりも白粉の分泌量が多く地肌が見えないことから、この和名にしておいた。

次の調査地点へ移動し、研究者さんと採集。

アブラハヤ-タカハヤ交雑個体?


一方はタカハヤ、もう一方はアブラハヤ-タカハヤ交雑個体らしいと、研究者さんは言っておられた。
私の当てずっぽうは逆を示して、これもまたよくわからないまま。

ヨモギハカマカイガラムシ Orthezia urticae

20220610 10mmほど

採集後、私はのんびり散歩。
ヨモギの葉にびっしりついていて

てっきり外来種のイセリアカイガラムシと思い込みながら適当な撮影。

帰宅後、在来種であるハマキカイガラムシの仲間だと気づいた。
このハマキカイガラムシにも酷似した数種がいるらしくて・・・
研究もあまりすすんでおらず、情報も少ないみたいだ。
だからたくさんいてよく目立つのに・・・
よくわからないままヨモギにいたことから、この和名にしておいた。

タナゴ竿・仕掛けで釣った265種目のアブラハヤの話を書こうとすると
その日のうちに、シルビアシジミとかカイガラムシとか数種の初物の生き物にも出会う。
このようなことは地元の散歩中にもよく起きることで、紹介しないままの生き物記録はたまる一方になる。

ま、6月10日分はこれにてお蔵入り。
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ミンミンゼミ Hyalessa maculaticollis:日中羽化

2022-09-14 16:40:29 | セミ・ヨコバイ・ウンカなどの仲間
2022年9月14日(水)

8月下旬の頃、山道を散歩していて
ミンミンゼミの鳴き声もずいぶんトーンダウンしていて
「そろそろ秋めいてきたんだな」・・・と、足元のコンクリ歩道に・・・

くたびれたミンミンゼミ♂が落ちていて・・・

「このまま誰かに踏まれるのも、なんかなあ」と
脇にあった倒れた枯れ木に止まらせて・・・


散歩を続けていたら・・・
ミンミンゼミ Hyalessa maculaticollis の羽化に出くわした!

20220829 体長35mmほど

一応、ミンミンゼミだという確信を得ようと30分ほど散歩を続け、戻ってから再度撮影

やはり間違いなかった。

・胸部から腹部にかけ、また翅脈上部の色素が濃く沈着しはじめていること
・抜け殻から1歩前へと歩み始めていること、に気がついた。

最近は、スマホで撮影した生き物の候補名がすぐ出てくるアプリもあって便利そうだけれど
時短で便利な分だけ感動もうすくなるような気がして
なるべく観察と撮影にとどめ、図鑑やネット検索しながら調べるようにしている。

で、驚いたのは、次の2点
・シーズンオフの頃に羽化し始めていること
・何より、この日の散歩は天気の良い午前11時頃、つまり真昼間だったこと

夜散歩でもなかなか出会えないのにね、日昼羽化は初めてのこと。
なお、露出を目一杯アンダーにして、フラッシュたいたから、夜っぽい雰囲気を演出しての撮影。
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アミガサハゴロモ Pochazia albomaculata :外来ハゴロモと比べて

2022-09-06 17:40:39 | セミ・ヨコバイ・ウンカなどの仲間
2022年9月6日(火)

アミガサハゴロモ Pochazia albomaculata

20220829 10mmほど


まだ羽化して間がないのか翅に緑色の粉がたっぷり。
そのうち、この粉は脱落していき、こげ茶色になる。

ハゴロモは半翅(カメムシ)目、広い意味ではセミに近い仲間で
この時期、散歩中にいろんなハゴロモたちに出会う。

この日は
スケバハゴロモ Euricania facialis


ベッコウハゴロモ Orosanga japonicus にも

出会った。

さて、アミガサハゴロモは初めて見つけたのだ。
昨年まで、ずっと外来ハゴロモ Pochazia shantungensis ?

アミガサハゴロモと思い込んでいたためだ👇
ハゴロモたちとヒグラシ

「アミガサハゴロモなんて家の周りになんぼでもおる」と思い込んでいたのは大間違い。
すべて台湾や中国大陸からの「外来ハゴロモ」だった。
知らぬ間に近辺に「アミガサハゴロモに似た虫」が広がっていた。

それは、タナゴ釣りでもおなじみのバラタナゴ類のケースとよく似た勘違いで
ニッポンバラタナゴは、殆どの水系で外来のタイリクバラタナゴに置き換わっていき
今や、絶滅危惧種となっている。
けれど、多くの人はよく似たこの2種を別物として考えていないのではないかなあ。

それで、今回やっと自分の目で、このハゴロモ2種の判別を確かめられた。

の白斑の形が
外来では細長い三角形状で、アミガサハゴロモは丸いドット状。

ということで、いい体験と学習になったなあ。
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