イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

行きずりの女と寝たよ

2006-12-26 22:10:56 | テレビ番組

島田洋七師匠も絶賛、タイトルの↑↑コレで決まりでしたね、チュートリアル。

M-1グランプリ、あまり惜しまれずに(?)決勝1st敗退した組では、トータルテンボスは「ご存じ?」「存じねぇよ」「忍びねぇな」「構わんよ」などの、コトバ自体のやりとりの可笑しさに比べて、たとえば「ラーメンを作っています」「トンコツのイントネーション」「一呼吸置いて食いつくな」といった“ネタ本体部分”がいかにもかったるい。

万年優勝候補になりつつある笑い飯は、本領発揮のWボケに入るまでの助走の長さを再三指摘されていましたが、逆に、あんまり早めに全開されてラストまであの調子で押し切られても、かえってテンションが一定して飽きそう。濃すぎることが個性で長所だから、濃すぎに観客の舌が慣れてしまったいまがいちばんご本人たちにとっては「うまいこと演れてるのに反応がいまいち」と、悩ましくじれったい時期かも。濃すぎをもう一度新鮮さとしてアピールするためには、開き直ってもっと濃くするか、頭を使ってひねるかどちらかしかないでしょう。個人的には、この人たちが徹底的に頭でっかちにひねりまくったらどんなんなるか、見てみたい気もします。

唯一アマチュアからの決勝進出で注目された変ホ長調は、女性漫才に常に付きまとう“痛さ”が、“これで食っていかなければならないわけではない”アマチュアだという前提でいい具合に薄められて、ほとんど決勝の全組中いちばん無心に(笑いの濃さ薄さは別として)笑えました。

準決勝ノミネートを見ると、決勝に来てほしかったのは、ボケよりツッコミがボケしている東京ダイナマイト、もうキッズ名乗ってる場合じゃないだろというりあるキッズ、出ればザ・プラン9と点数が相乗し合ったに違いない新塾

反対に、決勝で見ないですんで助かったと思った(失礼!好みなので)のは、結局いつもデブネタのT、ボケの目つき悪さでネタ以前に不快になるC、どのネタを演っても“いじめ”を連想させる上、シュールでございとスカした感じが神経を逆撫でするT。

審査員の中では、特に島田紳助さんの「有効打がない」「エネルギーがたまってる。これが爆発しないと今日は失敗」「今日の採点はまったく正しい」など、ガチな緊張感を出そうという彼なりの演出なのかもしれないけれど、時間経過とともに観る側に盛り上がってきていた“笑かされたい空気”に水を浴びせるような発言連発が非常に気になりました。

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確かにそうかもしれん

2006-12-25 16:34:24 | テレビ番組

M-1グランプリはチュートリアル優勝。決勝1stラウンド得点1位、2ndも満票の完全優勝でした。

審査員のひとりが総評で「本人たちも途中で(自分たちが優勝と)わかってたんちゃう?」と言っていたほどの圧倒的なデキの差があったとは思えませんが、1st、2ndともに“見立て妄想”ネタで押し、「ボクら得意なんはこんなのですよ」といやがうえにも強くアピールしたのが当たりだったかもしれません。

ただ、ネタの本編、特に1st出だしで、「“冷蔵庫”(“チリンチリン”)が“女(彼女)”なんだな」という見立てのパラダイムを、観てる側が速攻掴めないと、あとずっと「コイツ何を小劇場芝居みたいに目剥いてリキんでるんだ?」と空回りになってしまうので、“誰が見ても抱腹絶倒”とはいかなかったかも。

2nd勝ち上がり組では麒麟も1st・2ndを同系ネタで押しましたが、この人たち、最初に見た時から、お笑いの人なら多かれ少なかれ引きずっている“イタさ”が、月河にはいつもちょっと許容範囲を超えてしまう。1stで、そこをあえてピンポイントで晒したところ「麒麟はオマエがしっかりせな」が結局、2ネタを通していちばん笑えた箇所でした。いちばん笑えたのが流れでのアドリブだとしたら、ネタとしては負けでしょう。

フットボールアワーは、なぜすでに優勝しているのにまた出てきたんでしょうね。実力があることは証明済みなんだから、これからの組に権利を空けてあげたほうがいいでしょうに。ご本人たちがまだ“売れ足りない”んでしょうか。それにしては松っちゃんがヤワめに指摘していたようにツッコミ後藤がネタ中も、ネタ外の立ち居振舞いでも余裕かまし過ぎ。1stのヒーローネタは好きな系統のものでしたが、やっぱりボケ岩尾のヴィジュアルキモさ、フリーク性を見事にネタの地合いに一体化させた、あの“SMタクシー”を超えるのは難しいでしょうね。だんだんキモさ頼みの傾向になって来ているのも気になります。

1st敗退組では、単純にもうひとネタ見たいと思わせたのは5人組のザ・プラン9。5人いるということを、どうやって、コントではなく漫才の笑いに結びつけるのか可能性を見たかった。末節なことですけど、最近の若手の漫才は衣装が本当に雑多で、雑多であることがあまりプラスにつながってない気がする中、白で統一した絵づらの見やすさもよかった。

あと敗者復活のライセンス。他愛無さ過ぎると言えば他愛無さ過ぎるドラえもんネタだけど、ドラえもん世代ではない月河も、ドラ-のび-ジャイアン-しずかちゃん程度の知識があればじゅうぶん楽しめる作りでした。でも、いちばん笑えたのがアメコミに至ったときのツッコミ井本「何でも乗ると思うなよ」「しんどいねんぞオレも」と渋って引っ張っておいて、藤原の三回目の一回転付き「どぉーしたんだいのび」で初めて「きぃーてくれよドラえもん」と応じるところ。こういうつなぎ部分が、本体部分より笑えるようでは、やっぱりネタ完成度としてはもうひとつなのではないでしょうか。

ポイズンガールバンドは、一番手という順番で終わりました。真ん中辺にポコッと演れば、もう少し、変ホ長調ぐらいには評価されたかもしれません(大して変わらないか)。

それにしても、出場者、審査員、MCが全員舞台に勢揃いすると、いちばん見てくれにインパクトがあるのが唯一シロウトのオートバックス社長というのも面白い。審査員のメンツも含めて、あまりに“西寄り”であるとか、吉本色が強いなどの批判も聞こえてきますが、いつも“笑い取ったろ”の人たちがむつかしい顔して人の漫才聞いてる風景が見られるだけでも、やっぱり来年また見たい、楽しみだなあと思わせてくれる番組です。

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お笑いコンビL・Bの彼とは別れたんだっけ

2006-12-24 20:05:29 | 競馬

強かったですね。ディープインパクト。

基本的に競馬は荒れてこそと思っている月河としては、はなはだ面白くないってば面白くないし、いっそさっぱり諦めもついて胸がすくってば胸がすく、微妙な結果でした。

例年有馬記念のキイワードは“復活”“サヨナラ。ということは、引退前ラストランのディープインパクトはもうしょうがないとして、連のもう一方、“復活”があてはまるのはどれだ。

春二冠から秋もうひとつのメイショウサムソンか、トンネルが続く実力者デルタブルースか、いまだ2ゲッターのドリームパスポートか…とさんざん考えたんですが。

幸せの青い鳥じゃないけど答えは目の前にあった。今日が“復活”で“サヨナラ”の、若槻千夏ちゃんの予想にまんま乗ればよかったんですね。

千夏ちゃん、元気そうでよかった。番組MCとしては賛否あったけど、担当している間にどんどん競馬が好きになって、面白さがわかってくる様子は見てて気持ちのいいものでした。お疲れさま。そして馬券おめでとう。

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『紅白』が必要とするもの

2006-12-23 17:04:27 | テレビ番組

それじゃどんな紅白なら観るんだ、と自問しても、あまり明確な答えは出ないんですが、とりあえず、近年「もう無理があるからやめたら?」論も多い“紅=女性歌手”vs.“白=男性歌手”の合戦・応援・勝負付けという構図だけは、逆に石にかじりついても維持したほうがいいと思います。

中身が心もとなかったり、スカスカであったりするときほど、“フォーマット”“形式”にこだわるべきなのはもちろんですが、あれだけの長時間、大人数の出演者・スタッフを束ねる求心力たり得るのは、“合戦”というフィクションしかもう無と思うからです。

茶番に近い、根拠の希薄なフィクションであっても、一定のルールに則ったフィクションを死守し、純化し、突き詰めれば、必ず何らかの“物語”が生まれる。一部ファンしか知らない楽曲、知らない出演者を山と並べるより、物語”さえ成立すれば、必ず人は注目し、感興の手がかりを見つけ出します。

ここ数年、出場者発表の日に、初出場組だけを一堂に集めて会見させ抱負を言わせたり、記念撮影させたりしていますね。あれも「歌手にとって紅白出場は“勲章”」というフィクションを維持するための懸命な試みです。もう“歌手”ではなく“アーティスト”と呼ばれるほうがふさわしいたたずまいの彼らも「子供の頃コタツで観ていたあこがれの番組」「デビューからの夢がかなった」「田舎の家族も喜ぶと思う」などとお約束コメントで“フィクション”を支えるのに貢献してくれています。

本放送の大晦日3日前ぐらいからの“今年の紅白ここがみどころ”、年が明けてからの“紅白の舞台裏密着”などの民放ばりの番宣も「大勢のスタッフが生放送にかける一発勝負の緊張感」という必死の物語作り。

紅白の人気低落はこの先も避けられないでしょうが、製作者が本気で建て直しを考えるなら、こうした大小の“フィクション”をもう一度見直し、撤廃は考えず、むしろ積極的に補強することから始めるしかないのではないでしょうか。

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「ウルトラマン!」て言ってみるとか

2006-12-22 23:13:22 | テレビ番組

ななみちゃん紅白歌合戦バージョンを貼り付けてはいますが、ここ二十年近く、紅白というものをちゃんと見たことがありません。

最後に見たのが、伝説の加山雄三さん「仮面ライダー!」の出た86年だったような気もしますが、それすらおぼろげ。

最近で言うと、一昨年は、マツケンサンバなるものを一度見てみたくて、そこだけ待って見ました。

昨年は、FMでよく流れていて好きになったスキマスイッチの『全力少年』と、布施明さんが歌う(それこそ!)『仮面ライダー響鬼(ヒビキ)』のテーマ『少年よ』だけは(奇しくも少年つながり)聞きたいと思って、全編録画してそこだけサーチして見て、あとは消しました。

布施さんの出番のバックでは響鬼、威吹鬼、轟鬼の変身体スーツさんがヒーローショーのように演舞してくれて、おぉ加山雄三さんにも見せたかったな!と思っていたら、エンディング付近で響鬼変身前=細川茂樹さんも飛び入り。『響鬼』本編で布施さんがチームのヘッド的役どころでゲスト出演していたので、響鬼座長の細川さんとしてはその返礼だったのでしょう。「鍛えてます!」のサービス台詞つきで、たぶんTVの前の小さなお友達も「ヒビキさんと小暮所長だ!」と大喜びだったのではないでしょうか。これは理屈抜き、大きなお友達月河も、録画でも観ててよかったと思いました。

正直、昨今の邦楽シーンをFM中心に見ていると、“歌合戦”であの長時間、TV番組にするのはやっぱりキツいと思うのです。“みんなが知っている歌”“誰もが親しんでいる歌い手さん”が少なすぎるし、ベテランも新人もアイドルもド演歌もと、“一堂に会することで豪華さが出る”とは観る人が感じなくなった。一時は売り物だった応援合戦での“意外な組合せの共演”も、いまや“民放バラエティのヘタなマネっこ”としか映りません。

「こんな誰も知らない人がどうして出るの?」という、“政治力”しか感じられないメンツも、毎年絶えないようです。

せめて今年も布施明さんが、今度は『響鬼』の2ndテーマ『始まりの君へ』を歌ってくれるんだったら、またそこだけサーチして見るんですが。

こうなったら、若大将版「仮面ライダー!」に匹敵する生放送ハプニングを期待するしかないですね。その意味で中居くん頑張れ。

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