イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

確かにそうかもしれん

2006-12-25 16:34:24 | テレビ番組

M-1グランプリはチュートリアル優勝。決勝1stラウンド得点1位、2ndも満票の完全優勝でした。

審査員のひとりが総評で「本人たちも途中で(自分たちが優勝と)わかってたんちゃう?」と言っていたほどの圧倒的なデキの差があったとは思えませんが、1st、2ndともに“見立て妄想”ネタで押し、「ボクら得意なんはこんなのですよ」といやがうえにも強くアピールしたのが当たりだったかもしれません。

ただ、ネタの本編、特に1st出だしで、「“冷蔵庫”(“チリンチリン”)が“女(彼女)”なんだな」という見立てのパラダイムを、観てる側が速攻掴めないと、あとずっと「コイツ何を小劇場芝居みたいに目剥いてリキんでるんだ?」と空回りになってしまうので、“誰が見ても抱腹絶倒”とはいかなかったかも。

2nd勝ち上がり組では麒麟も1st・2ndを同系ネタで押しましたが、この人たち、最初に見た時から、お笑いの人なら多かれ少なかれ引きずっている“イタさ”が、月河にはいつもちょっと許容範囲を超えてしまう。1stで、そこをあえてピンポイントで晒したところ「麒麟はオマエがしっかりせな」が結局、2ネタを通していちばん笑えた箇所でした。いちばん笑えたのが流れでのアドリブだとしたら、ネタとしては負けでしょう。

フットボールアワーは、なぜすでに優勝しているのにまた出てきたんでしょうね。実力があることは証明済みなんだから、これからの組に権利を空けてあげたほうがいいでしょうに。ご本人たちがまだ“売れ足りない”んでしょうか。それにしては松っちゃんがヤワめに指摘していたようにツッコミ後藤がネタ中も、ネタ外の立ち居振舞いでも余裕かまし過ぎ。1stのヒーローネタは好きな系統のものでしたが、やっぱりボケ岩尾のヴィジュアルキモさ、フリーク性を見事にネタの地合いに一体化させた、あの“SMタクシー”を超えるのは難しいでしょうね。だんだんキモさ頼みの傾向になって来ているのも気になります。

1st敗退組では、単純にもうひとネタ見たいと思わせたのは5人組のザ・プラン9。5人いるということを、どうやって、コントではなく漫才の笑いに結びつけるのか可能性を見たかった。末節なことですけど、最近の若手の漫才は衣装が本当に雑多で、雑多であることがあまりプラスにつながってない気がする中、白で統一した絵づらの見やすさもよかった。

あと敗者復活のライセンス。他愛無さ過ぎると言えば他愛無さ過ぎるドラえもんネタだけど、ドラえもん世代ではない月河も、ドラ-のび-ジャイアン-しずかちゃん程度の知識があればじゅうぶん楽しめる作りでした。でも、いちばん笑えたのがアメコミに至ったときのツッコミ井本「何でも乗ると思うなよ」「しんどいねんぞオレも」と渋って引っ張っておいて、藤原の三回目の一回転付き「どぉーしたんだいのび」で初めて「きぃーてくれよドラえもん」と応じるところ。こういうつなぎ部分が、本体部分より笑えるようでは、やっぱりネタ完成度としてはもうひとつなのではないでしょうか。

ポイズンガールバンドは、一番手という順番で終わりました。真ん中辺にポコッと演れば、もう少し、変ホ長調ぐらいには評価されたかもしれません(大して変わらないか)。

それにしても、出場者、審査員、MCが全員舞台に勢揃いすると、いちばん見てくれにインパクトがあるのが唯一シロウトのオートバックス社長というのも面白い。審査員のメンツも含めて、あまりに“西寄り”であるとか、吉本色が強いなどの批判も聞こえてきますが、いつも“笑い取ったろ”の人たちがむつかしい顔して人の漫才聞いてる風景が見られるだけでも、やっぱり来年また見たい、楽しみだなあと思わせてくれる番組です。

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