山形の過去、現在、未来

写真入りで山形の歴史、建物、風景を紹介し、併せて社会への提言も行う

何でこんなに毀すのかよ~ 街の宝のスクラップ化

2007-04-09 23:49:00 | 建物

     
 建物にとって最も脅威なのは何だろうか。
 戦争の報爆撃? 地震? 火災? おやじ?
 正解は・・・クルマ社会! そして現代日本人の建物観。
 豪壮ななかに遊び心も見られる築70年以上にもなる老舗の茶店舗が道路拡幅のためについに解体されてしまった。(写真は上が昨年2月、下が07年4月9日)
 ここは国道でありながら、車線は片側が1車線だけで、しかも歩道らしい歩道もなく、拡幅が行政の長年の懸案であった。
 しかし多数の地権者との用地交渉が難航するなどの諸事情により沿道の店舗等の立ち退きがなかなか進まなかったが、この地域でもようやく建物の解体が相次ぐようになった。さらに隣接するハイカラな店舗の解体も秒読みかもしれない。
 だが、このゾーンは昭和初期の商業の華やかさを偲ばせる貴重な歴史的景観ゾーンであるため相次ぐ解体を惜しむ声も多く聴かれる。(2006/4/12の記事[←クリック]参照)
 クルマ社会の進展が道路拡幅や駐車場造成のために多くの古い建造物を解体してきたことは言うまでもない。また、先進国では現代の日本人ほど古い建物を壊すのが得意な国民は存在しないと言える。ドイツやイギリスでは木造でも100年から200年以上の建物は数多く大切に保存活用されている。

※ 何でこんなに雅なのかよ~(4月3日の記事)
  何でそんなに変えるのかよ~(4月2日の記事)
  何でこんなに静かなのかよ~(3月22日の記事)
コメント (4)
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