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昨日の写真と見比べていただきたい。
つい先日まで在った隣の建物群も既に失われ、西谷菓子店だけが残った。「残った」というよりは間近な解体を待つ身である。
隣の店舗とともに昭和初期に立てられた洋風防火建築で、以来ハイカラ好みの山形人たちを魅了して来たこの店も道路拡張計画のために解体移転を余儀なくされた。ついに山形の誇る“昭和の貴婦人”も約80年の波乱の生涯を閉じることになる。
麗しき恋人に先だたれるような思いの山形市民は数多いのだろうが、嗚咽の声が出そうなのをこらえて、ともかく静かに「さようなら」と最後の声をかけるしかない。
夕陽を受けて最後の輝きを見せる西谷菓子店(クリックすれば拡大します)