龍神(17期生)がやって来る。花火もそろそろ佳境だ。教室の中を見回した龍神、怪訝そうに「あれ、中3は・・・」 「そりゃ、花火やろな」 「受験生でしょ、ダメじゃないですか」 「まあな」 「・・・そういう学年なんですか」 「たぶん、そういう学年なんやろな。少なくとも今までの学年とは違う」
ともあれ・・・
賑やかな音が聞こえてくる。
そして教室の中は・・・バスケ部のキャプテンと密航希望者。密航希望者には今日チクリと怒った。同じミスを積み重ねるからだ。しかし嫌われたかもしれない・・・。
嬉しい知らせ・・・タカシが結婚する。
今となってはタカシが誰と同期だったか覚えていない。福井から塾に密航・・・当初の志望からシフト、安易な進学を手にした。ブログでしこたま怒った記憶がある。確か進学先は箕面の幼児教育の短大だったか。そして卒業、福井に帰省。しかし幼児教育、懸念していたように金銭面でつらい職業だ。遊び盛りのタカシにとり、遊ぶ金が捻出できない職業。いつしか美容師見習いに、こっちは手先の器用さもあっていいところまでいったはずだが・・・市場で働く道を選んだのが数年前。ともあれ、そんな紆余曲折の後にやっと結婚までたどり着いた。受験生としてではなく、人間力となると格段に偏差値が上がるタイプだ。そんなタカシの目にかなった女性・・・生涯をともに楽しく添い遂げられるような女性を伴侶にしたはずだ。ともあれ、めでたい。今夜は封印を解いて少し飲もう。
親父の配慮なんだろうが俺にまで披露宴への招待状が届いた・・・喜んで出席させてもらう。残った問題は届いたはずの招待状を探すことやな。