大阪のMBS毎日放送の番組に「ちちんぷいぷい」があります。
月曜から金曜までの午後2時から6時まで放送している情報エンターテイメントの番組で、1999年の放送開始から18年にもなる長寿番組です。
「ちちんぷいぷい」というおまじないのような番組名を考えたのは、元毎日放送のアナウンサー、角淳一さんだそうです。
主婦層向けの情報番組を担当することになった角さんは、1996年に脳梗塞を患ったことから不安を感じていたそうです。
そこで、「『ちちんぷいぷい』というおまじないをかけないとやっていられない」という意味を込めて「ちちんぷいぷい」と命名し、「このタイトル以外では新番組(の総合司会)を受けない」と言明したということです。
「ちちんぷいぷい」
「ちちんぷいぷい」とは、広辞苑によれば、幼児が体を痛くした時、なでさすって、すかしなだめるのにいう語。ちちんぷいぷい御代(ごよ)のおん宝。一説に「知仁武勇(ちじんぶゆう)御代(ごよ)の御宝」と言う。と説明しています。
辞書が示すように、「ちちんぷいぷい」は古くは「ちちんぷいぷい御世のおん宝」と唱えたおまじないの略で、幼児が転んだり、ぶつけたりして体を痛めた時に、痛む所をさすりながら、すかしなだめること。また、そのときに唱える言葉です。
一説にはその語源は「知仁武勇御代の御宝」(ちじんぶゆう ごよのおたから)で、 三代将軍徳川家光の乳母・春日局が子をあやす為に「知仁武勇は御代の御宝」(知力と武力に長けた貴方は徳川家の宝なのですから、どうか泣かないで下さい)と残したことに由来すると言われています。
「ちんこのまじない」
この「ちちんぷいぷい」と同じように使われる言葉が関西弁では『ちんこのまじない』と言うのだそうです。
ネットを観ていて、おかしな言い回しだったので取り上げることにしました。
『ちんこのまじない』の使用例としては、「おぉよしよし。ちんこのまじない、ちんこのまじない。もう痛たないやろ。」などと言うのだそうです。
この『ちんこのまじない』の謂れは、鎮宅霊神という中国の神から来ているそうです。
家を新築して移転するときに、居住安全や厄除けのために鎮宅霊符(ちんたくれいふ)という護符をその神様から受け、その鎮宅がチンコとなって、護符を受けるかわりにその名をとなえて指で撫でたのだそうです。(大阪ことば事典 講談社学術文庫より)
鎮宅がなぜ「チンコ」になったのかは謎です。
ちょっと恥ずかしいような言葉のおまじないですが、笑いが本場の大阪だから生まれたおまじないなのかもしれません。
「鎮宅の由来」
なお、鎮宅とは、家宅の災禍を祓い消し鎮めるとの義で、次のような由来となっています。
風水・宅相に精通していた漢の孝文帝が、あるとき孔農県に行幸したとき、滅茶苦茶凶相の地に、立派な邸宅のあるのを怪しみ、その主人をよんで尋ねました。
すると、その主人曰く、その昔、災禍打ち続き、ど貧民となり、不幸のどん底にあったとき、いずこともなく書生二人が現れ、七十二霊符を伝授され、十年にして大富豪となり、二十年にして子孫栄え、三十年にして天子までが訪ねて来るであろうと預言し、忽然と消えたという。
ここに孝文帝はこの霊符の法を深く信仰し、天下に伝えたと言われています。
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「ちんこのまじない」は、聞いたことがありませんが、大阪ことば事典に鎮宅霊神という中国の神からとは、歴史を経た
ありがたい「おまじない」なのですネ。
「蘇民将来」と書いて玄関に飾る「粽(ちまき)」を思いました。
http://blog.goo.ne.jp/iinna/e/04fb5b0709d655689c5d3d9b4568974d
> 直近では「猫パンチ」の猫の姿がカッコいいですね。実際にありそうな画像であり、犬がたじたじしているところが面白いです。
笑撃1300本を超えました