らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

架空社債詐欺

2015-06-20 | 消費者問題

またまた特殊詐欺で大金を詐取されると言う、お気の毒な事件が発生しています。
この事件は、72歳になる滋賀県大津市の女性が架空の社債購入話で1億6500万円を詐取されたもので、一昨日、新聞やTVの関西地方のニュースで報道されていました。


特殊詐欺とは、これまで被害の多かったオレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺、還付金等詐欺等の「振り込め詐欺」に加え、平成24年から増加している金融商品等取引名目の詐欺、ギャンブル必勝法情報提供名目の詐欺、異性との交際あっせん名目の詐欺、それ以外の特殊詐欺の8類型を総称していますが、今回の事件は金融商品等取引名目の類型に該当する詐欺です。

報道によると、大津市の72歳の女性の自宅に、今年2月、架空の電気工事会社の社債の購入を持ちかけるパンフレットが届いた後、「購入すれば4倍の金額で買い取らせていただく」などと男から電話がありました。
さらに電気工事会社の社員を名乗る別の男から社債の購入を勧誘する電話があり、女性は一度に現金5500万円を自宅を訪れた男に手渡したほか、今月10日までの間、8回にわたって合わせて1億6500万円をだまし取られたということです。

この女性の家庭環境や老化現象が正常範囲なのかどうかは分かりませんが、見知らぬ人に、しかも一度に5500万円もの大金をよく渡したものです。
更に驚くのはその後7回に亘って合計1億1000万円もの大金を渡していることです。

72歳と言えば人生経験豊富な年齢であり、被害額から察すると、裕福なご家庭のご婦人と推察されます。
特殊詐欺については新聞やテレビで何回も報道されていることから、十分ご存知だと思われますが、それなのに、何故、電話がかかってきた時に疑わなかったのでしょうか?
更に、現金を渡す前に何故、身内の人や近所の人に或いは消費生活センターに相談しなかったのでしょうか?

例え裕福な家庭であっても、1億6500万円と言えば大金です。何不自由なく老後生活が送れます。どこの家庭にもある金額ではありません。
「4倍の金額で買い取らせていただく」という言葉に目が眩んだのかも知れませんが、「甘い儲け話には罠がある」のです。
もう少し冷静に、そして慎重に判断して頂きたかったです。

 


江戸時代の死刑制度

2015-06-19 | 雑学

昨日の夕刊に、2012年6月に大阪心斎橋の路上で男女2人が刺殺された事件で、殺人罪などに問われていた無職の礒飛(いそひ)京三被告に対する大阪地裁の裁判員裁判で、検察は死刑を求刑したとの記事が載っていました。

いま死刑制度の廃止が叫ばれていますが、内閣府の世論調査によると、死刑制度を容認する回答の割合が85.6%に達し、過去最高になったということです。
死刑を容認する主な理由としてあげられているもののひとつに、「凶悪犯罪は命で償うべきだ」というのがあります。理不尽に人の命を奪った者は、自分の命でその罪を償え、というわけです。
それも一理あるような気がしますが、理由はともかく、もし死刑制度が廃止されたら、殺人などの凶悪犯罪が増えそうな気がしてなりません。
私個人は死刑制度は維持すべきと考えています。

ところで、映画やドラマの時代劇を観ていると江戸時代の死刑(死罪)はもっと厳しかったようです。
そこで、江戸時代の死刑(死罪)制度を調べてみると6種類の死刑の方法がありました。
重い順に列記すると次のようになります。
・鋸(のこぎり)引き・・・・死刑のなかでも極刑とされ,江戸時代には主人及び親殺に対して科せられました。
               これは「1日市中引廻のうえ、首だけ箱の上に出して埋められ、二日間晒し者にされた後、小塚原か鈴ケ森の刑場で磔(はりつけ)にされました。

・磔刑(たっけい)・・・・・・関所破りや贋金(にせがね)作り、主人及び親を傷つけた場合に適用されました。
               市中引き回しの後、直ちに刑場に向かい、刑木に磔(はりつけ)された後、突き手が槍や鉾で20~30回突き刺します。
               そして2日間地面から頭部だけを出した形で埋められてさらされました。

・獄門(ごくもん)・・・・・・主人の妻と密通した者などが対象でした。
               斬首刑の後、死体を試し斬りにし、刎ねた首を台に載せて3日間(2晩)見せしめとして晒しものにする公開処刑の刑罰です。
               梟首(きょうしゅ)、晒し首ともいい、付加刑として財産は没収され、死体の埋葬や弔いも許されませんでした。

・火罪(かざい)・・・・・・・火焙り(ひあぶり)、焚刑(ふんけい)とも言い、放火犯が対象です。
               罪人を火であぶって死に至らしめることです。火焙りそのものは戦国時代より行われていましたが火罪として整えられたのは江戸時代に入って
               からです。

・死罪(しざい)・・・・・・・・斬首により命を絶ち、死骸を試し斬りにする斬首刑のことです。盗賊(強盗)、追い剥ぎ、詐欺などの犯罪に科された刑罰です。
               強盗ではなく窃盗の場合でも、十両盗めば死罪でした。
               また、十両以下の窃盗でも累犯で窃盗の前科が2度ある場合、3度目には金額に関わらず自動的に死罪となりました。
                             付加刑として財産が没収され、死体の埋葬や弔いも許されず、更に、罪状が重い場合は市中引き回しが付加されることもありました。

・下手人(げしゅにん)・・最も軽い刑罰です。斬首により殺害する刑で、他に付加的な刑罰は科されません。
               引き取り人がいる場合は処刑後に死骸を引き渡し、弔うことも許されました。刀剣の試し切りなどに使用することは認められていません。

なお、江戸時代、お白州で刑を言い渡される前に、「不埒に付き」と言われた場合には、百叩きや江戸払いなど比較的軽い刑で済みましたが、「不届きに付き」と言われたら、島流しか死刑判決が待っていたそうです。

今日は惨い内容になりましたが、これが江戸時代の死刑制度(死罪)です。
今後、時代劇を観る時の参考にして頂ければと思います。


ティッシュの起源

2015-06-18 | 雑学

昔は鼻紙をポケットに入れて歩いていましたが、ポケットティッシュが誕生して随分便利になりました。
鼻紙と言っても言葉すらご存知ない方も多いと思いますが、鼻汁などをはらう紙です。
この鼻紙がポケットティッシュに代わってから47年になります。
今日はティッシュペーパーについて調べました。

ティッシュペーパーとは、薄く柔らかい紙のうち、難水溶性の日用品で、ティッシュまたはティシュとも略されます。
ティッシュとは「織物」のことで、金糸を布のように織ったものを「ゴールドティッシュ」と呼び、それを重ねるときに間にはさみ込む薄い紙を「ティッシュペーパー」といったことに由来します。

ティッシュペーパーを開発したのはアメリカのキンバリー・クラーク社です。
第一次世界大戦中 、欧州の戦場では負傷兵を治療するための脱脂綿が不足したことから脱脂綿の代用品として開発され、さらに吸収力を高めたものをガスマスクのフィルターとしても使用したということです。

1924年(大正13年) 、第一次大戦が終了した後、ティッシュペーパーは過剰在庫になりました。
そこで、製造元のキンバリー・クラーク社は窮余の策として、化粧落とし用のティッシュペーパーに加工して「クリネックスティシュー」の商品名で発売しました。
以降アメリカではティッシュペーパー=クリネックスという名前が定着したということです。
日本でティッシュペーパーが発売されたのは第二次大戦後の1953(昭和28年)のことだそうです。

一方、携帯用ポケットティッシュは日本が発祥です。
1968年(昭和43年)、高知県の製紙加工会社が考案し、それまでに宣伝用に配られていたマッチに代わり誕生したと言われています。
日本中に広まったきっかけとして、1970年(昭和45年)に富士銀行(現・みずほ銀行)が口座開設の粗品として20万個配布したしたところ評判となり、やがて、チラシ代わりの宣伝材料としても広まりました。

現在も、以前と比べて少なくなりましたが、宣伝用のポケットティッシュが繁華街やターミナル駅前などで配られているのをよく見かけます。
但し、厭がる若い女性には渡していますが、おじさんには渡してくれません。


不肖

2015-06-17 | 情報

自分を謙称して言う言葉に「不肖(ふしょう)」があります。
この「不肖(ふしょう)」という言葉は、例えば、「不肖山田太郎、一生懸命務めさせていただきます」という風に「私のような未熟な人間ではありますが」という謙遜のニュアンスで用いられます。

しかし、この「不肖」という言葉は使い方を誤るとその控え目な意味合いが消えてしまうことがあるので注意が必要である、と言われているので調べてみました。
まず、「不肖(ふしょう)」を辞書で調べると、
広辞苑には①(似ていない意)父に似ないで愚かなこと。また、師に似ず劣っていること。「-の子」
       ②愚かなこと。取るに足りないこと。平家物語(3)「身ーの間、かれもつて服膺せず」。
       ③運の悪いこと。惨めなこと。太平記(27)「身の難に逢たーなる時は」
       ④自分の謙称「-、私にお命じください」
と説明しています。

辞書が示すように、不肖(ふしょう)とは、親や師匠の才能を受け継がず愚かな子(弟子)であるという意味であり、また、自分自身のことを言う場合のみ「未熟である」という意味でも用いる言葉です。
この意味を知っていれば、もし親が、「不肖の息子ですが、何卒よろしくお願い申し上げます」と表現した場合、少し違和感を感じると思います。

親は、未熟であるという意味で使いたかったのでしょうが、不肖という言葉は自分自身を控えめに表現するときに用いるわけですから、その意味にはなりません。
また「親である私の才能を継ぐことなく、このような子ではありますが」という自画自賛になってしまいます。
但し、親が自身の才能を自負しているのであれば誤りとは言えませんが・・・。

このように自分の子や弟子を控えめに表現するときは「不肖」という言葉は適しません。
このような時は、男性の場合は「愚息(ぐそく)」、女性の場合は「行き届かない娘ですが」とか「不束(ふつつか)な娘ではありますが」といった言い回しが一般的のようです。
但し、「行き届かない」や「不束な」という表現自体も、「女性は身辺周囲への気配りができて当然」という前提で用いられている言葉なので、状況によっては女性差別になってしまう可能性があると言うことを知っておくべきと言うことです。


難しいパソコン用語

2015-06-16 | 時事

新聞によると、政府は今月12日午前の閣議で、2015年版「高齢社会白書」を決定しました。
それによると、65歳以上の高齢者は14年10月1日現在で3300万人(前年比110万人増)で、総人口に占める割合の高齢化率は26.0%(同0.9ポイント増)となり、過去最高を更新、総人口が減少する中、高齢化率は上昇しています。

また、60歳以上の日常生活に関する調査では、インターネットやスマートフォンなどの情報端末を「全く利用していない」、「あまり利用していない」が合わせて67・2%に上り、高齢世代には浸透していない実態が浮き彫りになったそうです。

一方で、情報端末を「利用したい」と答えた人は60~64歳が59・2%。70~74歳は30・4%、80~84歳は16・2%で、年齢が高くなるにつれて割合が下がる傾向にありました。
調査担当者は「現役時代にネットを利用したことのない世代は、なじみがないのではないか」と分析しています。

パソコンやスマホなどの情報端末は利用したくても、難しい専門用語で説明されていることから、高齢者には中々理解できず、敬遠されているのではないかと思います。
白書の中で、情報端末を「利用したい」と答えた高齢者の人たちに「アカウント」とか「ログイン名」、「○○ID」と言われても無理だと思います。
しかしこれらはパソコンの初歩の初歩用語です。
避けて通れません。

極めて簡単に説明すると、まず、インターネットの設定などでは、最初のページにいくと、よく、「アカウント登録・作成」という言葉に出くわします。
利用するために登録をしてくださいということです。
アカウントとは、英語で口座の意味のので、ここでは、「口座」を作るのと同じようなことをします。

手続きを進めていくと、「名前」、「ユーザー名」、「パスワード設定」などの用語が出てきます。
ここで「名前」と「ユーザー名」は何が違うのかと言うと、「名前」は同姓同名の人がいることもあるので、他の人と重複しないように「ユーザー名」を設定するようです。
銀行口座の番号のようなものですが、それが当初は理解できませんでした。

更に、紛らわしいことに、「ユーザー名」には、別の言い方がたくさんあります。
例えば、「アカウント名」、「ログイン名」、「○○ID」など、いまだによく分かりませんが、簡単に言えば、これらは全て「ユーザー名」と同じと考えればいいようです。

他にも、「ネット」と「ウェブ」、「ウェブサイト」と「ホームページ」のようにほぼ同じ意味で使われていることばがあります。
「ネット」はインターネットの略で、「ウェブ」はワールドワイドウェブ(WWW)の略です。
「ウェブ」は本来、インターネット上で使う検索システムのことを言いましたが、今では、ほぼ同じ意味で、「ネットで検索」、「ウェブで検索」と使われています。

「ウェブサイト」のサイトは、場所の意味で、ウェブで情報を公開している場所のことです。
「ホームページ」は、本来、そのウェブサイトの入り口を言いましたが、今では、「ウェブサイト」とほぼ同様の意味で使われています。

ややこしいですね。
これらの専用用語は初歩の初歩ですが、高齢者には中々理解できないでしょうね。

インターネットの用語は分からなくても、最初の設定さえしておけばネットの利用はできます。
どうしても理解できなければ、パソコンメーカーのサポート室、或いはプロバイダー(インターネット接続業者)へ電話して聞くと親切に教えてくれます。
高齢者も、文明の利器であるパソコンやスマホなどの情報端末を有効に活用したいですね。


レッドムーン(赤いジャガイモ)

2015-06-15 | 家庭菜園

ジャガイモの一品種であるレッドムーンをご存知でしょうか?
皮は赤色で、サツマイモのような甘さがある美味しいジャガイモです。

我が家では毎年、男爵、メークイン、キタアカリの3種類の種ジャガイモを購入して栽培していますが、昨年、家内の知り合いのFさんからレッドムーンを頂いことから数個を植え付けて、先日収穫しました。
今日はレッドムーンをご紹介します。

レッドムーンは、㈱サカタのタネがアメリカのパン・アメリカンシード(株)から導入した真正種子から選抜し、育成種苗登録し、平成3年2月21日付け官報で告示された品種です。

・掘った時には、まだ青々としていたレッドムーンの葉と茎です。、


レッドムーンは、皮が赤く、肉色は黄色で、肉質は甘みが強くてサツマイモのようなジャガイモです。
一株に付くイモの数は10個前後で、比較的たくさん付きます。

・葉や茎が生き生きしていたので収獲には少し早いかと思いましたが、掘ってみると満足いく出来栄えでした。


レッドムーンは深い紅色の皮で、やや細長くメークインのような形をしているので、「レッドメーク」などの名前で呼ばれることもあるようです。
収穫後に甘味が増し、本当のサツマイモのような甘さになるようです。

・これが今年のレッドムーンの収量です。


煮崩れしにくい品種なので、カレーやスープなどの煮込み物はもちろん、ポテトサラダにも適していると言うことです。

なお、三重県の紀伊長島町では、平成3年度から実施している「一集落一野菜づくり」の一環として、極小カボチャ(錦甘露)、赤色と黄色のジャンボピーマン、レッドムーン(赤いバレイショ)等を試作し、転作作物として奨励するとともに、これらの新品種による特産物の開発に取組んでいるそうです。

・肉色は黄色をしており、まるでサツマイモを思わせるようなレッドムーンです。


すみません

2015-06-14 | 時事

先日の新聞記事からご紹介します。

私たち日本人が何気なく使用している「すみません」の言葉ですが、外国人が聞くと幽玄に満ちた、所謂、情趣に富む言葉に聞こえるようです。
日本に暮らして47年を超えるある外国人が、謎めいた日本の様々な言葉の中で特に印象に残っている言葉の「すみません」について記していました。

それによると、この方が来日した翌年、贈り物を受け取った日本人が、相手に「すみません」と言っているのを聞いて驚いたそうです。
そこで、日本語を習っていた70代半ばの男の先生に、「どうして謝るのですか?」と質問したところ、先生は、「いいえ、謝っているのではありません。すぐお返しをしないので、これはまだ終わっていない、と言っているのです。」と説明してくれたということです。
それを聞いて、「日本人は何と義理堅いのだろう」と思ったそうです。

辞書によると「済む」に打ち消しの「ぬ」や「ない」をつけると「済まぬ」「済まない」になり、その丁寧表現が「済みません」で、「気持がおさまらない」と言う意味になります。

贈り物をもらったら、他の言語、例えば英語なら、「Thank you!」、ポルトガル語なら「Obrigado!」で、「ありがとう」です。
「Obrigado!」は語源的には「義務を負った」と言う意味なので、日本語の「すみません」に通じるかも知れませんが、日本では、はっきり「終わりません」とまで言っているのです。

日本人が幽玄に満ちて美しい日本語を話すのを聞くと「文化」そのものを話しているように感じます。
贈り物を受け取る時の「すみません」を聞くたびに、誰もがその背景にある日本の美風に思いをいたして欲しいと思う。
と記していました。

日本語は美しい言語です。
外国人から指摘されるまでもなく、私たち日本人がそのことに気付き、その背景にある日本の美風、即ち、よい風俗や美しいならわしに思いをいたしたいものです。


万障繰り合わせ

2015-06-13 | 情報

ネットを見ていて、参考になる記事を見つけたのでご紹介します。

招待状やDM、あるいは出席を求める呼びかけの文章に「万障お繰り合わせの上、ご参加ください」といった表現を見かけることがあります。
この「万障お繰り合わせの上」という表現は、強制的で失礼な文章になってしまう可能性があるので、使用する時は気をつけたいと言うものです。

「万障お繰り合わせの上」という言葉は定型表現になりつつあるので、意味や敬意を考えずに参加要請を行うときに使って良いという考え方もあるようですが、一方で、立場や世代によってはその使い方に留意する必要があるということです。

「万障」は、「おおくの差しさわり。様々の差し支え。いろいろな障害」という意味の語で、「繰り合わせる」は、うまいこと都合のつくように調整する、という意味の表現です。
「万障お繰り合わせの上」を平たい表現で言い換えれば、「いろいろと差し障りもあるでしょうが、何とか都合をつけて(出席下さい)」、「うまく都合をつけることは中々難しいとは思いますが、そこを何とか調整して(出席下さい)」といった表現となります。
従って、これを文字どおりに捉えれば、かなり強い参加要請とも受け取れる訳です。

この表現を使用して案内を送った側は、招待という感覚であるかもしれませんが、受け取った側では、「ありとあらゆる障害を乗り越えて絶対来るように」という強制的な意味に解釈する人もいることを念頭においておく必要があるということです。

このようなことから、この表現は出席や参加することが事実上決まっている場合のみ使うのが望ましく、出欠の自由が参加者の意思に委ねられる場合は用いないようにしたほうが無難ということのようです。

では、「できるだけ参加してほしい」というニュアンスを伝えるには、どのような表現にすればよいのでしょうか?
「是非」や「是非とも」、「お忙しいところ恐れ入りますが」という表現を用いるのが無難であろうと記されていました。

御参考になれば幸甚です。


3億円事件の捜査費用

2015-06-12 | 時事

近年、個人がオレオレ詐欺などの金銭的被害に遭う事件が多発しており、その被害額も増加しています。
被害金額は、当初は数百万円でしたが、それが数千万円になり、中には億円を超える被害も出ています。
振り込め詐欺で1人の人間が被った振り込め詐欺被害の過去最高総額は、2011年に6月から12月まで岩手県の70代の男性が金融商品の購入立替を名目に、10数回にわたって指定された金融機関の口座に振り込み続けた事件で、被害総額は4億数千万円だそうです。
相当な大金ですが、ニュース性にも乏しいのか、報道も殆どなく記憶にも残っていないと思います。

ところが、47年前に起きた日本の犯罪史上に残る現金強奪事件「3億円事件」は、いまだに皆さんのご記憶に残っているのではないでしょうか?
当時、このような大金が被害に遭う事件が無かったことから、世間に与えた衝撃が大きかったのだと思います。

この事件は昭和43年(1968年)12月10日に東京の府中市で起きた事件です。
東芝府中工場のボーナス資金を届けるために日本信託銀行国分寺支店を出発した現金輸送車が府中刑務所横にさしかかった時、偽装白バイ隊員に停車を命じられ、白バイから降りてきた偽警察官に、「この車に爆弾が仕掛けられている可能性があるから、車から離れるように」と告げられて車を離れたところ、偽警察官がそのまま現金輸送車を運転して逃げ去ったものです。
この時、現金輸送車は2億9434万1500円という大金を運んでいました。

当時の3億円と言えば現在の20億円に相当すると言われている大金です。
警察は威信を掛けて捜査しましたが、犯人の手掛かりはつかめず、事件から7年後の昭和50年(1975年)12月にまず刑事上の時効が成立し、更に昭和63年(1988年)には民事上の時効も成立してしまい、犯人は一切の責任から逃れることになりました。

この事件の捜査に動員された捜査員は延べ17万2000人、取り調べを受けた人の数はなんと約11万8000人にも及ぶという空前の大捜査となりました。
更に、この捜査にかかった費用は総額でおよそ9億円だそうで、被害額の3倍もの税金が投じられて捜査をしたようです。
しかし、現在もこの事件の犯人は特定されていません。
犯人は警察官の息子であるとする説や過激派説、会社役員説、地元運転手説など、いろいろな説が飛び交っているそうですが、謎に満ちた事件でした。

「告」
犯人よ!
刑事上、民事上の時効が成立しているので、一切の責任を問われることはありません。
名乗り出て、その鮮やかな手口の詳細を明かしてみてはどうですか?


檄を飛ばす

2015-06-11 | 雑学

スポーツやニュースの解説などで、監督が選手を叱咤激励する意味で「ゲキを飛ばした」と放送している場合があります。
しかし、この用法は間違っていますが、お気づきでしょうか?

「ゲキを飛ばす」の「ゲキ」は「檄」で、「激」ではありません。
広辞苑でこの二語を調べてみました。
・「檄」とは、①昔の中国の徴召または説諭の文書。木札に書いたと言う。めしぶみ。さとしぶみ。
        ②敵の罪悪などを挙げ、自分の信義を述べて、衆人に告げる文書。ふれぶみ。「檄文」「檄書」
・「激」とは、①はげしいこと。勢いが強いこと。「激烈・激動・急激」
         ②感情を強く動かすこと。「激励・感激」
        ③(接頭辞的に)はげしさの度合いが甚だしいこと。衝撃的であること。「激辛」

辞書が示すように、「檄(げき)」は「檄文」とほぼ同義で、もともとは「召文(めしぶみ)」や「触文(ふれぶみ)」などの文書を指す語で、「ゲキ(檄)を飛ばす 」とは、考えや主張を広く人々に知らせて同意を求めると言う意味であり、「激励する」「励ます」という意味は含まれていません。

ところが、平成19年度に文化庁が行った調査では、その意味について次のような結果だったそうです。
(ア) 自分の主張や考えを,広く人々に知らせて同意を求めること・・・19.3%(これが本来の意味)
(イ) 元気のない者に刺激を与えて活気付けること・・・・・・・・・・・・・・・・74.1%
(ア)と(イ)の両方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.2%

調査の結果は、本来の意味である(ア)を選んだ人の割合が19.3%、本来の意味ではない(イ)を選んだ人が74.1%で、多くの人が誤った理解をしていたということです。
その理由について解説では、(イ) を選んだ人たちは、「ゲキ(檄)」を激励の「激」と勘違いをしている人が多いのかも知れないということです。

「檄(げき)」の本来の意味は文書のことであり、「檄を飛ばす」とは、文書で人々を呼び集めたり同意を促したりすることなのです。
「檄」は人々に対して肉声・口頭で伝えるものではありません。

この成句を使用する時は気をつけたいですね。