読書三余
最近、読書をしなくなりました。
本の小さな文字を長時間見続けていると、とても目が疲れます。
また、読んだ内容が頭に入らず、何回も読みなおしていると眠くなってきて長続きしません。
このようなことから、読まないことの言い訳を「歳のせい」にしていますが、皆さんは如何でしょうか?
今日は私のようにいろいろな理由をつけて、読書をしない人に贈りたい言葉がありますのでご紹介します。
その言葉とは、「読書三余(どくしょさんよ)」です。
お聞きになったことがあるかもしれませんが、この言葉の意味は、読書をするのに適した時は、冬、夜、陰雨(陰気な雨)の三つの時と言うことです。
この言葉の出典は三国志の魏志、董遇伝からです。
その故事によれば、
『ある日、魏の董遇(とうぐう)という学者のもとに弟子入り希望の者が訪ねてきました。
彼は希望者に「本は必ず百回読みなさい。そうすれば分からないことも自ずと意味が理解できるようになる」と言ったそうです。
しかし、希望者は「そんなに何度も読み返す時間がありません」と応じると、董遇は「生活には三つの余暇がある。それは冬と夜、そして雨の日だ。この時間を読書に充てなさい」と言って諭したと言うことです。』
ここから「読書三余」と言う言葉が生れましたが、この逸話からは更に「読書百遍義自ずから見る(どくしょひゃっぺんぎおのずからあらわる)」という諺が生れています。
この意味は、「百回も繰り返して読めばどんなに難しい意味でも分かるようになる」と言うことです。
私は実行できそうにありませんが、読書の意欲があって読めていない人は、「忙しいから本が読めない」とか「難しそうな本だから」と、読む前から諦めるのではなく、「読書三余」で時間を作り、「読書百遍義自ずから見る」で、意味が分かるまで何回も読みなおしてみては如何でしょうか。
今日は自分自身の反省を込めた諺をご紹介しました。