Kitchenetteやっと出ました!

 ジェラルド・トト君のニューアルバム Kitchenette 『小さな台所』がやっと出て、やっと入手しました。(^_^)/
 しかし、なんともややこしい作りですわ。 f(@_@;)
 二枚組CDなのですが、二枚目(le dessert『デザート』と題されています)にどういうものが入っているか、ジャケットにはどこにも書いてない! CDの表面にしか書いてない!

 P2004とありますから、やっぱり少なくとも一枚目の音自体は一昨年に完成していたのでしょう(2004年9月にパリで Richard Bona, Lokua Kanzaと三人でやったコンサートに行きましたが、そのときにレコード会社の人が「年内には出る」って言ってましたっけ。ほんとCDの発売というのは遅れるものですね・・・ そういえばシェブ=マミの新アルバムはどうなっちゃったんでしょうかね?)。それで一枚CDで出す予定が、後からでてきたアイディアや曲(とくにSa nou pe fe)を詰め込んだために2枚組のこんな形になったのかなと思います。

 一番のアイディアはジャケットかもしれません。内側の紙にいくつも丸い切れ目が入っていて、切り取ってみると裏にレシピの一部が書いてあるんですね。そして開いた穴からは、CD が入ってないときには野菜の絵が見えるようになっています。切り取ったレシピの紙はどこに入れておけばいいのかちょっと悩みますけど、楽しいです。
 ジェラルドの考えていることは分かる気がします。彼は、未来はどうなるかというのを先取りして考えてしまう、頭のいい奴なんですよ。音楽はネット配信が主流になる時代にモノとしてのCDを売ろうとするなら「物質性」が感じられる売り方をしなければならない・・・ と考えて彼は、アソビの感じられる、持ち主が自ら変形していくジャケットになるよう工夫したのでしょう。

 最新曲 Sa nou pe fe およびそのクリップが二枚目CDに入っています。このクリップは前にもお伝えした通りここにありますが、二枚目のCDに入っているものはパソコンのドライブで見られるようになっています。

 この曲はまさに注目のシテの状況を歌ったものですから、もっとよく知られてほしいものです。タイトルはクレオール語で「(状況に対して)なにができるだろう」という意味だとジェラルドから解説がありました。冒頭はだいたいこんな意味です。

 インティファダが
 自分の家の下までやってくる
 顔をのぞきこむ弾遊び(jeux de balles) 
 怒りが猛威を振るう
 おれたちに何ができるだろう、何が言えるだろう

 空虚な言葉
 現状維持
 動かないこと(immobile)の動機(mobile)
 それは中心街を洗う(白くする blanchir)こと
 おれたちに何ができるだろう、何が言えるだろう

 火  おれたちの愛はどこにある?
 君はここで生まれ、僕はあそこで生まれた
 君がそれを望んだわけじゃない
 僕がそれを望んだわけじゃない

 ・・・

 他の曲の解説は、エントリーをあらためて書きます。


06.04.20.一部字句訂正しました。「お花」じゃなくて「野菜」ですね、料理だから。
06.04.21. 歌詞の訳語で「ボールゲーム」を「弾遊び」に替えました。うん、この方がいいはず・・・
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