別所沼だより

詩人で建築家 立原道造の夢・ヒアシンスハウスと別所沼の四季。
     

家守

2014-09-13 | 別所沼だより

  爽やかに晴れて雲のかけらもいい感じ…  気分よくドアをあけると木の香もすがすがしく、 ゆっくり硝子戸に手をかけるその時、 指に力をこめて張りつく彼と目が合った。 動かぬ瞳に緊張が走る、 こちらだって心臓がバクバクしている。 

 壁にいま夜の魔ひそめるやもりかな   万太郎 

守宮(ヤモリ)とも書く、 害はなけれど爬虫類は苦手、 できれば遭いたくないものだ。 

 詩人を訪ねてつぎつぎに飛び込むお客さん、 蚊だってきたんだ、 いつもはいないのに…

 弁天島のヒガンバナに 蕾がいっぱい
  もう咲くよ 今開くよ… と言っている  
 

 遊歩道の曼珠沙華

 メランポジウムが大きく育って 黄色いマッス

  ハウスの後ろは 茸の山

 

 北に回れば 玉すだれの花。 沼風が心地よく どことなく秋

    ――― 秋が かうして かへつて来た
    さうして 秋がまた たたずむ と
    ゆるしを乞ふ人のやうに……

         立原道造     Ⅱやがて秋…… より抜粋  

 

 

 ・岩手から女性 自宅は夭逝の洋画家 中村 彝のアトリエを模した。 今度は小さな家に建て替えたい。 記念館は何度も訪ねた。 「ヒアシンスハウスを建ててくださってありがとうございます」 とお礼を言われた。 こちらこそ 遠くからありがとうございます。
 訪問者名簿の「会員有無」の欄に目をとめ 会員って何? 
 説明を受けさっそく ヒアシンスハウスの会会員になってくださった。 会費は ヒアシンスハウスの維持管理に使われます。 雨どいや外壁の補修などいろいろ。10年経つと 特殊な鍵も壊れて…   ほんとうにありがたいことでした。

 ・近くに住む男性  昭和30年ころ、 酸素不足で草魚が大量に死んで、 水面を覆ったのを覚えている。 現在は噴水が一基作動し、 きょうは重機が入って、生コンで巨大な升を作っている。 沼水の循環を改善するために、沼と排水管をつなぐそうだ。 これで沼の水位が一定になる。

・何か知らなかった。 来てよかった。  親子連れなど  来訪9名
  ありがとうございました。

ヤモリに見まもられて、 お客様を待った。 秋の序奏を聴くなかで・・

 

 

 

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2 コメント

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たたずむ秋 (ふくら雀)
2014-09-15 09:43:37
佇む秋の気配を色々な角度で見せていただきました。

巳年生まれのせいでしょうか、私は爬虫類苦手ではありません。ヤモリ君は定位置があって、決まったところに出てくるみたいなのでそのおつもりで。

「虫めづる姫君」にも苦手が存在したのですね。遭遇の場面を想像してにっこりしてしまいました。
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親戚同士 ()
2014-09-15 20:58:21
 ヤモリも蛇も仲間でしょうね。 怖がることはないでしょうか、 じつは家にも居て、ある晩、薄暗くなった縁側で雨戸を閉めようとしたら、なにやらぺたんと落ちてきて首筋に当たったのです。 湿り気のある何とも言えない冷やっ!とした感触を思い出すだけでもぞっとするのです。 また別の日の朝、雨戸の間に磔になったのを発見、勢いよく走ってくる雨戸に潰されたのです。これも生きもの… ちいさな命を奪ったと、後味も悪い。 トカゲも撮りましたが、おっかなびっくりで。 やがて蝶になると思えばこそ、幼虫を眺めます。かなり無理をしています。
 身内ながら、 爬虫類の字さえ怖いのです。 
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